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INTERNET-DRAFT S. Moriai
TLS Working Group Nippon Telegraph and Telephone Corporation
Expires February 6 2003 August 6 2002
Transport Layer Security (TLS)へのCamellia暗号スイートの追加
このメモの位置付け
このドキュメントはインターネットドラフトであり、RFC2026の第10章に記載
されているすべての条項に従う。
インターネットドラフトは、Internet Engineering Task Force(IETF)とその
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である。その他のグループが、作成中のドキュメントをインターネットドラフト
として配布することも認められている。
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要旨
このドキュメントでは、Camellia暗号アルゴリズムを大量暗号化アルゴリズム
としてTransport Layer Security (TLS)プロトコルでサポートするよう、新規
暗号スイートの追加を提案するものである。
1. はじめに
このドキュメントでは、Camellia暗号アルゴリズムを大量暗号化アルゴリズム
としてTLSプロトコル [4] でサポートするよう、新規暗号スイートの追加を
提案するものである。本提案により、高速で、処理効率がよく、そして
ロイヤリティフリーの大量暗号化アルゴリズムの新しい選択肢が提供される。
Camelliaは128ビットのブロック暗号で、128ビット、192ビット、そして256
ビットの鍵サイズをもつ。すなわち、 Advanced Encryption Standard (AES)と
同じブロックサイズ、同じ鍵サイズをサポートしている。Camellia暗号アルゴ
リズムの詳細は、[CamelliaSpec][CamelliaTech]に示されている。
Camelliaはソフトウエア、ハードウエア双方のプラットフォームにおいて優れた
処理効率特性をもつ。特に、Camelliaのハードウエア設計の小ささは、モバイル
やポータブル機器、低パワーの機器に適切である。さらにCamelliaは、世界中の
オープンな暗号評価プロジェクトで行われている多くの暗号解析試行に対する
耐性をもっている。
2. 提案する暗号スイート
本ドキュメントで提案する新規暗号スイートは以下のように定義される。
CipherSuite TLS_RSA_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA = { 0x00,0x41 };
CipherSuite TLS_DH_DSS_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA = { 0x00,0x42 };
CipherSuite TLS_DH_RSA_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA = { 0x00,0x43 };
CipherSuite TLS_DHE_DSS_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA = { 0x00,0x44 };
CipherSuite TLS_DHE_RSA_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA = { 0x00,0x45 };
CipherSuite TLS_DH_anon_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA = { 0x00,0x46 };
CipherSuite TLS_RSA_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA = { 0x00,0x47 };
CipherSuite TLS_DH_DSS_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA = { 0x00,0x48 };
CipherSuite TLS_DH_RSA_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA = { 0x00,0x49 };
CipherSuite TLS_DHE_DSS_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA = { 0x00,0x4A };
CipherSuite TLS_DHE_RSA_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA = { 0x00,0x4B };
CipherSuite TLS_DH_anon_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA = { 0x00,0x4C };
注: 上記の暗号スイートに割り当てられている値は、まだ登録されたものでは
ない。
3. 暗号スイートの定義
3.1 暗号
ここで記述するすべての暗号スイートは、大量暗号化アルゴリズムとしての
Camelliaを cipher block chaining (CBC)モードで使用する。Camelliaは
128ビットのブロック暗号で、128ビット、192ビット、そして256ビットの
鍵サイズをもつ。すなわち、 Advanced Encryption Standard (AES)と同じ
ブロックサイズ、同じ鍵サイズをサポートしている。しかし本ドキュメント
では、TLSでのAES暗号スイート定義[AES]と同様、128ビットと256ビット鍵
のみ暗号スイートとして定義する。これらの暗号スイートは高度セキュリティ
アプリケーションだけでなく、処理効率がよく実務的なアプリケーションに
おいても十分である。
鍵マテ 拡張鍵マ 有効鍵 IV ブロック
暗号 型 リアル テリアル ビット サイズ サイズ
CAMELLIA_128_CBC Block 16 16 128 16 16
CAMELLIA_256_CBC Block 32 32 256 16 16
3.2 ハッシュ
ここで定義されるすべての暗号スイートは、[TLS]の第5章に示されているように、
SHA-1をHMAC構造で使用する。SHA-1は、SHAアルゴリズムを修正したものである。
3.3 鍵交換
ここで定義される暗号スイートは、証明書型と鍵交換アルゴリズムで異なる。
これらの関係は以下のようになる。
暗号スイート 鍵交換アルゴリズム
TLS_RSA_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA RSA
TLS_DH_DSS_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA DH_DSS
TLS_DH_RSA_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA DH_RSA
TLS_DHE_DSS_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA DHE_DSS
TLS_DHE_RSA_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA DHE_RSA
TLS_DH_anon_WITH_CAMELLIA_128_CBC_SHA DH_anon
TLS_RSA_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA RSA
TLS_DH_DSS_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA DH_DSS
TLS_DH_RSA_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA DH_RSA
TLS_DHE_DSS_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA DHE_DSS
TLS_DHE_RSA_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA DHE_RSA
TLS_DH_anon_WITH_CAMELLIA_256_CBC_SHA DH_anon
RSA、DH_DSS、DH_RSA、DHE_DSS、DHE_RSA、DH_anonの意味については、
[TLS]の第7.4.2節と7.4.3節を参照ください。
4. セキュリティに関する考察
新規暗号スイートは古い暗号スイートに比べ、安全でないとは思われない。
AESは安全であり、世界中のオープンな暗号評価プロジェクトで行われている
多くの暗号解析試行に対する耐性をもっている。
他のセキュリティに関する考察については、[TLS]や[AES]で記述されている
以前の暗号スイートに関するセキュリティ考察を参照ください。
5. 知的所有権
三菱電機株式会社(三菱電機)と日本電信電話株式会社(NTT)は、Camelliaの
主要部分に関する特許を申請中である。NTTと三菱電機により正式に公表さ
れたこれらの特許に関するライセンス運用方針は、IETFのIntellectual
Property Rights Notices のページから入手することができる。
参考文献
[CamelliaSpec] K. Aoki, T. Ichikawa, M. Kanda, M. Matsui, S. Moriai,
J. Nakajima, and T. Tokita ``Specification of Camellia - a 128-bit
Block Cipher''. http://info.isl.ntt.co.jp/camellia/
[CamelliaTech] K. Aoki, T. Ichikawa, M. Kanda, M. Matsui, S. Moriai,
J. Nakajima, and T. Tokita ``Camellia: A 128-Bit Block Cipher
Suitable for Multiple Platforms - Design and Analysis -'', In
Selected Areas in Cryptography, 7th Annual International Workshop,
SAC 2000, August 2000, Proceedings, Lecture Notes in Computer
Science 2012, pp.39--56, Springer-Verlag, 2001.
[AES] P. Chown, ``Advanced Encryption Standard (AES) Ciphersuites
for Transport Layer Security (TLS)'', RFC 3268, June 2002.
[TLS] T. Dierks, and C. Allen, ``The TLS Protocol Version 1.0'', RFC
2246, January 1999.
著者のアドレス
Shiho Moriai
Nippon Telegraph and Telephone Corporation
1-1 Hikarinooka, Yokosuka, 239-0847, Japan
Phone: +81-468-59-2007
FAX: +81-468-59-3858
Email: shiho@isl.ntt.co.jp
日本語訳
西原 啓輔
2002年8月
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責任を負いません。
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