サラトフとボルゴグラードの間、ボルガ川の右岸に見つけた地層の露頭。写真ではあまりはっきりしないが、目立った褶曲や断層がなくほとんど水平方向の地層が何kmにもわたって続いていた。ロシアの大地がどのように形作られたのかという教材にさえなりそうな見事なもので、甲板に何十分も立ちつくして見とれてしまった。 (1997年8月撮影)
ロシアの河川クルーズの場合、スケジュールの中に「グリーン・ストップ」というのが組まれるのが通例のようだ。これは都市とか有名な観光地に上陸するのでなく、小さな村とか場合によってはもう人家も何もないようなところに船を泊めて、船主催のシャシリク(バーベキュー)パーティーのような催しをするかあるいはそれも無しに客が勝手に泳いだり釣りをしたり茸取りをしたりというもの。
95年のボルガの旅のときはボルガ・バルト水路のゴリツィでこのグリーン・ストップがあったが、今回のボルガの旅では往復ともサラトフ市のすぐ北のウソフカの岸辺に立ち寄った。この時は泳ぐ人がほとんどで、浜からちょっと奥にはいるともうすっかり静寂。よく見ると秋がもうすぐそこまできているのがわかる。 (1997年8月撮影)
サラトフ州の州都。上の写真は河港のターミナルビル。下は市の背後の小高い丘から市街とボルガ川を望んだもの。 (1997年8月撮影)
「何をなすべきか」を書いた作家チェルヌィシェフスキーはこのサラトフのあたりの出身で、最上段の写真の広場にある銅像は彼を記念したもの。また、この町にはいつ頃からかドイツ人が多く定住するようになったと言われ、建物などドイツ風のものも見られる。2枚目の写真はそのチェルヌィシェフスキー像のほぼ正面にある高等音楽院の建物だが、どう見てもロシア風ではない。私がここを訪ねた97年の夏はモスクワの850年祭の直前だったが、ここサラトフではサラトフ県発足200年の祝賀ムードがつくられていたた。最下段の写真は市の繁華街の風景。 (1997年8月撮影)