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[11] 文字化けすると、こう見える！ - インターネットメールの注意点

[11] 文字化けすると、こう見える！

ここに載せた化け方は、ほんの一例に過ぎません。あくまでも参考にとどめて下さい。
なお、色々テキストファイル集を用意したので、ゲットして手持ちのいろんなソフトで表示させて、限りなき文字化けの世界をお楽しみ下さい。
同じファイルでもソフトによって違って見えることが判るでしょう。
自分で解読する為のツールは困ったときのツール集から色々とゲット出来ます。

[11.1] 文字コードの間違い

[11.1.1] ISO-2022-JPの認識失敗

ISO-2022-JPのテキストを別の文字コードと間違えたのでASCIIだけで表示されています。
この場合、ESCが^[として表示された為、エスケープシーケンスが、^[$Bや^[(B等の様に見えています。

[11.1.2] ESCが無くなった

何らかの原因でISO-2022-JPのテキストからESCが抜けてしまいました。
ISO-2022-JPがうまく認識出来なかったり、未対応なソフトが制御文字であるESCを落としてしまったとか、表示出来なかったなどの原因が考えられます。
エスケープシーケンスのなごりが、$Bや(B等の様に見えています。

[11.1.3] EUC-JPをShift_JISと間違えた

EUC-JPのテキストをShift_JISと間違えています。
カタカナだらけに見えます。

[11.1.4] EUC-JPのビット落ち

7ビットの文字コードしか通さないマシンを経由したためか、EUC-JPのテキストの先頭1ビットが欠けてしまいました。

[11.1.5] 制御文字だらけ

Shift_JISのテキストの先頭1ビットが欠けたものは、目茶苦茶なのでうまく紹介できません。制御文字が沢山現れます。
色々テキストファイル集に例が入っているので、ゲットして手持ちのソフトで見てください。

[11.1.6] Shift_JISをlatin1で表示した

Shift_JISのテキストをlatin1のフォントで表示してしまいました。
記号が沢山みえます。

[11.2] 行の扱いの間違い

[11.2.1] 行頭に何か見える

CR LFのファイルをCRと勘違いして表示しました。
DOS等のファイルをMacOS等で表示した時にこう見えるかもしれません。LFが四角形に化けています。[3] 行の扱い参照

[11.2.2] 行末に何か見える

CR LFのファイルをLFと勘違いして表示しました。
DOS等のファイルをUNIX等で表示した時にこう見えるかもしれません。^MはCRを表しています。[3] 行の扱い参照

[11.2.3] 階段状に見える

LFのファイルをCR LFと勘違いして表示しました。
UNIX等のファイルをDOSのtypeコマンド等で表示すると、こう見えるかもしれません。一行下がっただけで行頭に戻らなかった為に階段状になっています。[3] 行の扱い参照

[11.2.4] 1行に繋がって見える

行の扱いを間違えた為、1行になってしまいました。[3] 行の扱い参照

[11.2.5] 最後の行だけ見える

行の扱いを間違えた為、次の行に移らず行の頭に戻っただけなので、次々と上書きされて最後の行だけ表示されました。
文字を上書きすると、下の文字が消えるタイプの装置だったのでしょう。
[3] 行の扱い参照

[11.2.6] 行が重なる

行の扱いを間違えた為、次の行に移らず行の頭に戻っただけなので、次々と上書きされて重なってしまいました。
行間隔の設定がおかしいときも、似た現象が起きるかもしれません。
文字を上書きすると、どんどん重なるタイプの装置だったのでしょう。例えば紙への印刷です。
[3] 行の扱い参照

[11.3] 制御文字は、こう見えるかも

[11.3.1] なんとか表示しようとする

制御文字はマシンやソフトが制御に使う為のものであり、表示する為のものではありません。
だから、無理矢理表示しようとするとマシンやソフトは色々と努力をします。
ここではBSという制御文字の見えかたを数通り示しました。なぜかHという字のように見える事があります。ASCIIコード表を見ながら考えてください。BSの4つ右にHがありますね。そうやって表記しようという風習があるのです。同様に、SUBはZで、ESCは[です。

1.は頭に「^」を付けたケースであり、かなり一般的な表記方法です。
2.は、色を反転したケースです。
3.は、四角に見えるだけで、なんだかわかりませんね。
4.は、名前を表示してくれたので、わかりやすいですね。
5.は、なんにも表示されなかったケースで、なんだかわかりませんね。

[11.3.2] 本来の機能通り動く

あと、制御文字本来の制御が行なわれるかもしれません。BSは「一文字戻る」という意味なので、一文字戻って上書きするかもしれません。BELという制御文字は、名前の通り、スピーカからピーという音(beep)をだすかも。

他にも色々なケースが考えられるので、一概にはなんとも言えません。

[11.4] 変なモノが混ざった

[11.4.1] 使えない筈のカタカナ

句読点の「マル」と「テン」に使えない方のカタカナを使った為に化けた例を2つ紹介します。

左は、ESC ( Iというエスケープシーケンスを使ったケースです。この例では ESC が ^[ として表示されています。
右は、SO/SIで挟んだケースです。この例ではSOとSI がそれぞれ、^Nと^O として表示されています。

[11.4.2] DOS等のテキスト

DOS等で書いたテキストファイルの最後の「ここでおわり」という印が^Zとして表示されています。
UNIX等で表示した時にこう見えるかもしれません。[9] テキストとバイナリ参照

[11.5] メールヘッダがそのまんま表示された

[11.5.1] "B" encoding

MIMEによる"B" encodingのメールヘッダがそのまま表示されているだけです。
「=? 文字コード ? B ? 内容 ?=」という形式です。
MIMEヘッダ対応のソフトではちゃんと見えるはずです。

[11.5.2] 一部小文字の "B" encoding

これも"B" encodingのメールヘッダです。
上のケースと違うのは、ISO-2022-JPとBの部分が小文字になってるだけです。この部分は大文字/小文字の区別がないので、どっちでもokなのですが、どちらか一方しか扱え�ないソフトがあるようです。

[11.5.3] "B" encodingに言語名が追加されている

これも"B" encodingのメールヘッダなのですが、上の2つとはちょっと違いますね。
ちょっと新しい方法なのです。
「=? 文字コード * 言語名 ? B ? 内容 ?=」という形式です。つまり言語名の情報が追加されていて、この場合だとJAは日本語を表しています。
なにしろ新しい形式なので、対応していないマシンやソフトも多いことでしょう。

[11.5.4] "Q" encoding

MIMEによる"Q" encodingのメールヘッダがそのまま表示されているだけです。
「=? 文字コード ? Q ? 内容 ?=」という形式です。
この場合もとに戻すと

というlatin1の文字が見えるはずです。

[11.5.5] 日本語(ISO-2022-JP)を"Q" encodingしている

MIMEによる"Q" encodingのメールヘッダがそのまま表示されているだけです。
「=? 文字コード ? Q ? 内容 ?=」という形式です。
日本語 (ISO-2022-JP)のメールヘッダに"B"じゃなくて"Q"を使うのはちょっと珍しいです。

[11.5.6] Shift_JISを"B" encodingしている

Shift_JISの日本語を"B" encodingで変換したケースです。Shift_JISはIANA にも登録されてるので間違いとは言えませんが、これを元に戻さないマシンやソフトは沢山あるでしょう。ISO-2022-JPの方が一般的な事には間違いないでしょう。

[11.6] 本文がそのまんま表示された

[11.6.1] uuencode

uuencodeがそのまま表示されているだけです。

[11.6.2] BinHex

BinHexがそのまま表示されているだけです。

[11.6.3] base64

MIMEのbase64がそのまま表示されているだけです。

[11.6.4] quoted-printable

「=」+「16進数」というのがあったら、それは多分MIMEのquoted-printable です。
この形式は、制御文字と8ビット文字と「=」を16進数に変換してしまいます。

この場合では、latin1の文字が8ビットだったので、「=E7」に変換されています。元に戻すと、

になります。ヘッダを見てください。

Content-Type: text/plain; charset=iso-8859-1
Content-Transfer-Encoding: quoted-printable

というのがある筈です。

[11.6.5] latinと思えないものがquoted-printableで変換されている

「=」+「16進数」ですから、これはquoted-printableですね。
この例では元のデータのほとんど全部が8ビットだったようです。 Shift_JISやEUC-JPやバイナリだった為、どこかの段階でquoted-printableを使って 8ビット -> ASCII 変換された可能性があります。単に、送信者の設定の問題かもしれません。

[11.6.6] ISO-2022-JPがquoted-printableで変換されている

なぜか、JIS (ISO-2022-JP)の文章が quoted-printableで変換されています。
このページの一番上の例と比較してください。制御文字であるESCが「=1B」に変換されているのが判ります。

送信側の設定の問題かもしれません。
あと、送信側のメールソフトがContent-Transfer-Encoding: 8bitという間違ったヘッダを付けた場合に途中で経由したESMTPサーバが変換した実例を確認しています。このとき、

Content-Transfer-Encoding: 8bit

だったものが、

Content-Transfer-Encoding: quoted-printable

に変わります。

[11.6.7] なぜかbase64で変換されている

これ、MIMEのbase64ですね。
通常はバイナリを送るときに使うんですが、時々ただのテキストをbase64で変換しているものを見かけます。
原因は色々考えられます。

送信側の設定の問題かもしれません。
Shift_JISやEUC-JP等の8ビット文字コードを使った為、どこかの段階でbase64に変換されたかもしれません。
送信者に設定を直してもらってください。

また、送信側のメールソフトがContent-Transfer-Encoding: 8bitという変なヘッダを付けた場合に、途中で経由したESMTPサーバが変換した実例を確認しています。このとき、

Content-Transfer-Encoding: 8bit

だったものが、

Content-Transfer-Encoding: base64

に変わります。

[11.6.8] ハイパーテキスト (html)

Webブラウザ等で使われているhtml形式(ハイパーテキスト) で書かれたメールが、そのまま表示されています。ヘッダを見てください。

Content-Type: text/html; charset=....

というのがある筈です。
全てのマシンやソフトがhtml形式を正しく表示出来るわけではないので、無難とは言えないでしょう。

[11.6.9] エンリッチドテキスト

文字を太くしたり、色を付けたり出来るエンリッチドテキストで書かれたメールが、そのまま表示されています。ヘッダを見てください。

Content-Type: text/enriched; charset=....

というのがある筈です。
全てのマシンやソフトがエンリッチドテキストを正しく表示出来るわけではないので、無難とは言えないでしょう。

[11.6.10] URL encoding

URL encodingとかURL形式とかFROM形式等と呼ばれる方法が使われていて、そのまま表示されたのです。ヘッダには、

Content-Type: application/x-www-form-urlencoded

というのがある筈です。
WebブラウザのFORMという機能を使って書かれたメールは、この形式が使われる場合があります。これは元々、WebのURLの表記では本来使えない文字があった場合の変換方式なのですが、それがメールに流用されているのです。
スペースは「+」に変換し、それ以外の使えない文字は「%」の後に16進数で表記します。
CRやLF等の行の区切りを表すコードまでも16進数に変換するので、だらだらと長い1行になっています。
単純に16進数にするだけなので、もともとの文字コードはEUCだったかもしれないし、Shift_JIS だったかもしれません。それ以外かもしれません。
元に戻すツールは、ツール集からゲット出来ます。

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