Deprecated :  The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php  on line 456 旅の僧を泊められるか 
旅の僧を泊められるか  昔話などには、よく旅のお坊さんを家に泊める話がある。
1.僧が昔ほど大事にされていない  仏教が昔ほど生活の中で大きな比重を占めていないとか、日本人全体が無宗教化しているとかいうこともあるだろうが、僧そのものが徳の高い人物として尊敬されるというよりも、単なる職業としてとらえられるようになったということもあるだろう。 しかし、これは大きな理由とは思われない。例えば仏教の僧ではなくキリスト教の牧師が訪ねて来ようと、無銭旅行中の若者が訪ねて来ようと泊めない家が多いはずだからだ。   
2.慈悲心が薄くなった  たしかにこれはあるかもしれない。しかし、家を訪ねて来た人がどんなに可哀想に思えても、それだけで家に泊めるという行動にはなかなか踏みきれない。せいぜい前述のようにお金をあげて帰ってもらうということになってしまう。お金をあげることも慈悲心の一つではあるから、慈悲心がなくなったとも言いきれない。まだ他に大きな理由があるはずだ。  
3.世の中が物騒になった  私の場合は、これがいちばんの理由である。家を訪ねて来た人が、悪い人には見えず、本当に困っているように見えたとしても、見ず知らずの人を100%信用することができないのだ。 悪い方に考えれば、みんなが寝静まった夜中に、殺人や窃盗をはたらかないとも限らない。実際にそのような事件などもよく見聞きする。 家族の安全を守るということを考えれば、簡単に知らない人を家に泊めるということはできないことである。    
「あいさつも 知らない人には 気をつけて」 という標語の看板が掲げてあった。「あいさつは どんな人にも 元気よく」 と指導しなければいけないのだが、誰も通らないような山道で、怪しい人に「こんにちは!」などと声をかけたらかえって危険かもしれない。<99.09.11>