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2001.9.1 Sat.
「3001:The Final Odyssey」
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のそのそと午前中に起き出して深夜の新宿・歌舞伎町で火災があり、多数の犠牲者が出たことを知る。一瞬もしや災禍に遭ったのでは?と何人かの日記書きさんのハンドル名が浮かぶが、実名報道されてもその人だとわからないな、と考え直した。いつも明らかになることだけど、今回の事故も人為的要因が招いた可能性が高い。即ちある程度は防げたはずと言うことでビル所有者/管理会社の責任が追求されることになるだろう。店のオーナーともども逃げ出していなければ、の話しだけど。
昨日の続きで意識は宇宙空間を彷徨い、たまに娘や母に呼ばれたりして現実世界に引き戻され、ついでに短時間ネットに繋いでもすぐに活字による想像力の刺激に没頭し、ほんの少しは端折ったけれど、ほぼ丸1000年の旅を紡いで泣いたり唸ったり舌を巻いたり、そして仕上げは私にとって「脳内麻薬」、または五感を超えたエクスタシーと言っても良いだろう、「23分間の映像と音楽の一致」*なるショート・トリップを堪能して9月が始まった。
*長くなってしまったので後日改めて<『Jupiter and Beyond the Infinite』with Pink Floyd
【book:3001年終局への旅】
海王星の軌道外にいた宇宙曳船ゴライアス号の"彗星(コメット)カウボーイ"ディム・チャンドラー船長はスペースガードの要請により未確認レーダー・ブリップ追跡し、1000年間宇宙空間を漂流していた木星探査船ディスカバリーのクルーを収容した。「HALの反乱」により木星圏で消息不明となっていたフランク・プールである。
アンダースン教授とインドラ・ウォーレス博士の指導で彼は徐々にこの第4ミレニアム世界と生活に馴染んで行く。ブレイン・キャップ装着によって必要な知識と情報を得、全人格・全人生をペタバイト単位の小板(タブレット)に納め、"慣性駆動"を発明し、遺伝子操作によってあのラプトルが庭師やベビーシッターとなっていたり、各大陸から伸びるタワーを赤道上で繋いだ外縁(リム)世界など、様々なカルチャー・ショックを体験し、チャンドラー船長の誘いを受けて木星の衛星ガニメデに向かう。そして着陸を禁止されていた隣のエウロパに降り立ち、かつてディヴィッド・ボーマンとハルだった"ハルマン"と邂逅する。
無事タワーに戻りインドラと結ばれて息子と娘を得たフランクの元にハルマンから重要なメッセージが届く。彼らが450光年先の節点(ノード)経由で探知した情報はモノリスを配置した超知生体が新しい計画に着手しつつあり、それには人類の存亡がかかっていることだった。
***** A.C.クラークの「2001年宇宙の旅」「2010年宇宙の旅」「2061年宇宙の旅」と続いたシリーズ完結編である。前3作はほぼデイヴとハルが主役だったが、本作は伝説の宇宙飛行士フランク・プールが主役となり、ハルマンと協力して1000年前のミッションを完了することになっている。巻末の「典拠と謝辞」にある通り、"スターシティ"構想や記憶装置、宇宙港などは科学的根拠のある未来世界であり、決して突拍子のないアイデアではない。おかげで思わず「1000年後に生まれ変わりたい!」と願ってしまうが。
短編「前鞘」が発端となり(とされている)このシリーズが誕生したわけだが、彼の他の作品、とりわけ「幼年期の終わり」に描かれた"オーバーロード"なる存在がクラークの脳裏から離れないようだと感じたのは私だけだろうか。下記シリーズ各作品の概略は私自身のための覚書。
***** 「2001:A Space Odyssey」 飢えたヒトザルの群れの前にモノリスが出現する。それと知らず走査された彼らはテストに合格し、<月を見るもの>は武器の使い方、即ち「狩り」を知る。それから300万年後月面のティコ・クレーターでTMA(ティコ磁気異常)・1が発見され、フロイド博士の目の前で太陽光を浴びたモノリスから強力な電波エネルギーを放射する。座標は土星を示しており、その第8衛星ヤペタスには不可解な現象があった。
3人の科学者が人工冬眠するディスカバリー号はディヴィッド・ボーマン船長とフランク・プールが交代で任務に就いていたが、実質上宇宙船を管理していたのは極秘ミッションを与えられたHAL9000*−発見的プログラミングをされたアルゴリズム的コンピュータ(Heuristically programmed ALgorithmic computer)− だが、矛盾した命令のため"神経症"となり、AE35ユニットの故障を予告して二人を含め、乗員を排除しようとする。
HALから船の支配権を奪回し、苦難の果てにヤペタスに到着したボーマンはTMA・1の"ビッグブラザー"を発見し、ポッドで探査に向かい、モノリスに吸い込まれ、スターゲイトを通過し、地球から2万光年離れた赤色巨星と白色矮星の二重星上でスターチャイルドとなり、故郷の惑星に戻って来る。
*HAL9000型コンピュータ、製造番号3番、イリノイ州アラバマHAL工場で1997年1月12日に始動(映画では1992年)、最初の教師はチャンドラ博士(同教師はラングレー)
***** 「2010:Odyssey Two」 木星とイオのラグランジュ点にあったディスカバリー号の軌道がずれているのがわかり、木星計画責任者ヘイウッド・フロイド博士とHALを製造したチャンドラ博士はロシア宇宙船アレクセイ・レオーノフ号で木星圏に向かうが中国の宇宙船チェン号に先行される。ところがエウロパに着陸したチャン教授からメッセージが届く。彼はチェン号が崩壊し、エウロパに生命が存在すると告げていた。
ランデブーしてチャンドラ博士がHAL*を蘇らせ、L点まで戻った時、フロイド博士は木星の内部まで探査した、かつてディヴィッド・ボーマンだった存在から15日以内に退去するよう警告される。突然消えた"ビッグブラザー"の調査を諦めた一行はディスカバリー号を推進剤にして木星を離れるが、惑星上には無気味な大黒班が広がり、ついに爆発して木星は新しい太陽・ルシファーとなる。そして爆風で吹き飛ばされたHALはボーマンと一体になり、最後に地球へメッセージを送信する。「これらの世界はすべて、あなたたちのものだ。ただしエウロパは除く。決して着陸してはならない」。
*「私は夢を見るでしょうか?」と問うたのはSALだった。
***** 「2061:Odyssey Three」 100歳を超えたにも関わらず人工冬眠と低重力生活で体内時計が逆行したフロイド博士は中国の大富豪サー・ローレンス・ツァンが製造したユニバース号でハレー彗星とのランデヴー旅行に出る。しかしそこへ姉妹船ギャラクシー号がエウロパに不時着したとの連絡が入り、救助に向かうことになった。タイタニックの船長と同じ名のスミス船長が差し出した乗員名簿にはフロイド博士の孫の名があった。
ハレー彗星の間欠泉オールド・フェイスフルを推薬として期間短縮して予定より早く到着が見込まれた頃、エウロパでは海に不時着後何とか陸地に漂着したギャラクシー号ではクリス・フロイドとチャン二等宇宙士はゼウス山を調査していた。それは木星の核の一部で、ダイヤモンドの塊だった。しかしその山はやがて海に沈むことになる。次いで彼らはエウロパのモノリス、グレートウォールに向かう。そこでクリスは祖父の姿を見つける。博士が衛星に発信したメッセージにボーマンとハルが共鳴したのだった。
【check:液体占い(14questions)】
貴方は「寝耳に水」です。
人を驚かせることの多いあなた 子供の頃、教室のドアの上に黒板消しを挟んだりして廊下によくたたされてませんでしたか?(カラー粘土製チョークとかの悪戯はしたけど立たされたことはないぞ)
あなたのラッキーカラーはショッキングピンクです。
感想:ショッキングピンクも好きだけどディープ・パープルも大好きよん♪
any comment please.
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