| 怪しい人間が近づいてきたり、襲われたときどうしたらいいか
Westley A. Dodd(連続強姦・殺人犯)からのアドバイス
WHEN
YOU MEET A STRANGER OR WHEN SOMEONE WANTS TO HURT YOU By: Westley A. Dodd
Stephen
Giannangelo著
Publisher:
Greenwood Publishing
1996年
序文 教師・父兄各位へ
私は、25人の少年・少女に15年にわたって猥褻行為をし、その他に未遂が少なくとも40人いる。この40人はなぜ被害者にならなかったのか? また、そのうちの一人の少年はなぜ私を刑務所に送ることができたのか?
「抵抗すること」それが全てだと私は確信している。
私が殺した少年たちは自分で自分を守ることができなかった。だが、私が殺人をはじめてからも2人の少年が無傷で被害を免れている。そのうちの6歳の少年が私を刑務所に送っことは、小さい少年や少女でも犯罪者から身を守ることができることを証明している。警察は無能だった。その少年が被害を届けるまでに何の証拠もつかめなかった。
私の知るところではアメリカの子供は18歳になるまでに約半分が何らかの性的な犯罪の被害に遭う。この小冊子がこうした被害を防止するために役立つことを希望する。
子供達へ
「あやしい奴」とは? どんな人間があぶないのか
君はおれの名前がWesだと知っていても
、おれがどんな人間かはかはしらない。おれは君にとって「あやしい奴」だ。あやしい奴は世の中にごまんといる。「あやしい奴」は君の下着を無理やり下ろしたり、服を脱がすかもしれない。または車に乗るよう誘うかもしれない。「あやしい奴」は一見いい人に見えることがある。君と一緒にあそんだり、君にお金やお菓子をくれるかもしれない。いい人に見えるのは君をだまして何か悪いことをしようとしていると思ったほうがいい。ひどいときには傷つけられたり、殺されたりする場合もある。
「あやしい奴」は男とは限らないし、一人とも限らない。近所に住んでる人、年上の知り合い、いとこ、親せきなど君が知っている人かもしれない。体を触ろうとする人間は、最悪の場合、家族の中の一人かもしれない。ただ、「あやしい奴」から何かを頼まれたからといって言われた通りにする必要はない。悪いことをやめさせ、「あやしい奴」から逃げることが君にはできる。
「逃げる方法」
子供たちは「あやしい奴からキャンディーをもらってはいけない」とか「あやしい奴の車に乗ってはいけない」と習う。しかし、誰も助けてくれる人がいなかったらどうしたらいいのか? 怖いからいう事を聞く? それは絶対にだめだ。たとえ「あやしい奴」が君より体が大きくても逃げることはできる。その悪い奴が恐れているのは、君の勇気ある行動によって警察につかまることだ。
「イヤだとはっきり言え」
おれはあるとき、公園で遊んでる男の子に優しく声をかけた。名前を聞いて、もっと面白い場所があるから一緒に行こう、と誘った。おれは周りに誰もいない場所に彼をつれていって、パンツを下ろすよう命令した。そしてオチンチンをさわり、口でなめた。ただ、その時、公園にはもう一人の男の子がいて彼の下着も下ろそうとしたが、彼ははっきり「イヤだ」と言った。おれはパンツを脱げば逃がしてやると言ったが、それでも彼ははっきり断り、おれから逃げた。
変なことをされないコツは「イヤだ」とはっきり言うことだ。
「逃げろ」
「イヤだ」と言ってもどうしようもないときがある。ある男の子は「イヤだ」と言いつづけたが、おれは何度もしつこく命令した。最後には彼はパンツを下ろしてしまった。彼のようにあきらめてしまうのは良くない。それは逃げることができるからだ。ある女の子の下着を脱がせようとしたときだが、その子は「イヤ」とはっきり言った上に走って逃げた。おれは、追いかけているのを周りの大人に見られるのを恐れて追いかけることができなかった。
「叫べ」
もし、抱きつかれたり、腕をつかまれていて逃げられなかったら? 逃げたのにつかまってしまったら? その場合も絶対にあきらめてはいけない。おれが砂浜で遊んでいたある少年の下着を下ろそうとしたときだが、彼ははっきりイヤだといい走って逃げようとした。おれは腕をつかみ逃がさなかった。そのとき彼は「助けて!殺される!」と大声で叫んだ。おれは「だまれ!」と命令したが叫び続けた。周りの大人に叫び声を聞かれるかもしれなかったからおれは彼を逃がすしかなかった。そして彼は全力で走って逃げ、すぐに近くにいた大人に変な男につかまりそうになったと言ったため、おれは警察につかまった。たとえ怖くても、叫ばなければ殺されるかもしれない。そして誰にも言わなければ警察はつかまえることができない。
あやしい奴が近づいてきて変なことをされそうになったら、「イヤだ」とはっきり言え!全力で逃げろ!それもだめなら叫べ! もし君の家で誰かに変なことをされそうになったらとなりの家か友達の家に全力で走れ! 安全な場所に全力で逃げ、助けてくれる大人を探せ!誰もいなければすぐに110番に電話してどこで何をされたかはっきり言え!どこにいるかわからなければ電話を切らないでおけば、警察は君を見つけてくれる。
「変なことをされたことがある?」
もし今までに誰かに変なことをされたことがあるなら、必ず、お父さん・お母さん・学校の先生とか信頼できる大人に言うこと。「言ったらブッ飛ばすぞ!」「言ったら殺してやる!」といわれたとしても、絶対に黙っていてはいけない。あったことを言ったとしても、親・先生・警察が君を守ってくれるはずだ。
おれは今、砂浜で遊んでいた少年が警察に言ってくれてよかったと思っている。
イヤだとはっきり言え!逃げろ!叫べ!誰かにすぐに言え!
これができれば自分や友達を守ることができる。
=== 解説 === この文章は犯人のドッドが児童向けに書いたものですが、子供だけでなく、大人の女性や男性でも襲われた場合などに応用できるのではないでしょうか? 警察が調べたところによれば(日本)、性犯罪にあった女性が警察にいく確率は5%以下で、歌舞伎町の「暴利バー」の被害にあった男性も「高い授業料を払った」などと言って警察には行きません。
まず犯罪に遭わないことが第一ですが、黙ってしまうことが犯罪を助長している点は指摘できると思います。刑法では強姦は懲役2年以上、強制わいせつが半年〜7年ですが、親告罪(告訴がないと逮捕できない:「申告罪(×)]なので黙ってしまうと警察は何もできません。
常習的痴漢であれば民事訴訟で100万単位の賠償金を取れるはず。つまり黙ってしまうということは、触ってきたハゲオヤジに対して、触ってくれたお礼に100万円プレゼントしているのと結果的には同じです。
アメリカでは、わざと挑発的な服装で会社に行って上司を誘惑、セクハラで訴えて、その賠償金で生活している女性までいます。
みなさん勇気をもちましょう。
ですが、相手が銃を持っている場合、抵抗すると逆効果という統計もあり、状況を冷静に判断する必要があります。
強盗の場合、おとなしく現金を渡す、財布を遠くに投げ全力で逃げる、などの方法がよくアメリカの新聞などにでています。
女性の場合、抵抗するにも逃げるにも犯人より身体的能力が劣ることが通常です。武装した複数の男に襲われた場合、対処法は逃げられる隙を見つけるまで抵抗しないことしかないようです。
それよりも予防するのが良いとされ、具体的には、声をかけてきた男についていかない、知らない男の車に乗らない、夜は出歩かない、一人で歩かない、ホテルに泊まった時「エアコンの点検」などという電話かかってきたらフロントに確認を取ること、などが指摘されています。
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