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大(仮名)帝国
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過去大本営

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2003年12月16日 火曜日

久々にマクドな生活を堪能してみた。
まずモツァレラチキンカツ。
以前のチーズカツバーガーでせっかくチェダーチーズとゴーダチーズを組み合わせて凝った味わいにしたのに、名前が普通に「チーズ」だったのでほとんど誰も気付かなかったという反省からか、ものすごくわかりやすい命名にて登場。
しかしその味の独自性は逆にものすごくわかりにくくなった。チーズカツバーガーからマクドらしくなかった高級感をずっぽり抜き、そして何も足してない。食べてみて感じるのは何か大切なものを失ったかのような空虚感。宇宙のような味と称すれば誉め言葉になるかもしれない。(ならない)
気になる点が一つ。サンプリングは二回行ったが、一回目は普通に食べることができたというのに、二回目は極端にコロモの厚みがあった。そのクドさたるや、三口食べればアブラゲップ発射必至。無事だったのは二口目までなのでこの方(2003/12/15)に一口分負けている。
比較的均一な品質が保たれているマクドにしては珍しく製品で当たり外れがある可能性がある(サンプリング二回では確たることは言えないけれども)。胃もたれギャンブルしたい人にぴったり。公式ページのtitleタグがグラコロのままってのはマクドのやる気なさの表れかも知れない。
でカクニパオ。
関東圏をすっぽり外して投入されたイロモノ製品。しかしこれはイケている。豚角煮を限りなくラブする我輩のために作られたのではなかろうか。もう真昼間から豚角煮を食べられる幸せを考えたら絶賛以外の評価は有り得ない。マクドサイコー!カクニパオサイコー!
充分に煮込まれヂュゥーシィーな味わいの角煮をはさむレタス、そして乙女の耳朶のような(文学的表現)もちもち皮。歯が、乾いた柔らかさと野菜の抵抗、そして肉感に吸い込まれていくときに連続して襲いくる悦楽のジェットストリームアタック。もうたまらない。マクドの店頭で我輩大興奮。
それだけなら上品で済むところを、わざわざ大量のマヨネーズをぶちまけてカラリと下品に仕立て上げたその完成度はまさにマキシマム。しかしマヨネーズではあまりマクドのアイデンティティが現れないから(包装を見なければマクド製だと気付かないと思う)わざわざ皮にマクドの烙印を捺してある念の入れよう。
例によってマスタードが多過ぎることもあるが、そんなものは食べる前にパカッと広げてナプキンで拭い去ればノォープロブレム。
もうこうなれば苦言はカクニパオ以外のところに突っ込むしかなく、そして残念ながらツッコミどころはしっかりと存在する。それはマクドナルド内でこのカクニパオのサイドメニューとして相応しいものがナニ一つ存在しないことだ。
これにポテトはないだろうと思うし、ナゲットは明らかに場違いだし、パンケーキなんて冗談ではなく、辛うじてサラダがマシそうだが、マクドのサラダはまずい。
このカクニパオはセットでなく単品テイクアウトで食べるのがベストであろうと思われる。

で今の我輩はと言えばモツァレラチキンカツ(胃もたれ仕様)とカクニパオをそれぞれ単品でテイクアウトして連続イートしたため、今ボディにパンチをくらったら噴水間違いなし。連続イートはオススメしません。ってそんな奴は他にいないか。


2003年12月10日 水曜日

寒すぎる朝。そしてダルすぎる体調。重い身体をなんとか動かしてバイトに出かける準備をし終えた頃にはもう出社ギリギリのタイミング。
厚着さえしてれば空気がおいしい冬の朝はわりと好きなので、外に出ると少しは元気も出る。走ってマンションの駐輪場に停めてある流星号(原付)まで向かい、いつもは騒音を考えて前の道に出すまで回さないセルスイッチを押し込む。少しでも暖気時間を稼ぎたいほど時間がヤバい。
しかしエンジンはかからない。冷えすぎの日にはたまにあることだ。駆け足で原付を押しつつ、数秒間隔でセルのON、OFFを繰り返していると、駐輪場を出ようとした時にきゅるるるるるとるるとととぽぽっぽんぱぽんぱぱぱぱぱパパパパパパとエンジンが回り始めた。
重ねて言うがヤバい。アクセルをひねる。パパッパパァーッぱとんとんと…と……いつものように回転が上がる前に燃料が濃くなり過ぎてストール、する寸前でアクセルを戻す、という動作を繰り返す。Dioはオートチョークの戻りが悪く冬の朝はいつもこうだ。1m、1秒を節約するために原付を走り押しつつそれを繰り返す。
30秒ほどで眠れるエンジンの力強い咆哮が響いた。我輩は反射的にアクセルを全開、一気に暴力的な加速をはじめる流星号に引きずられるように飛び乗る。長年の相棒だからこそできる、極めてタイトなタイミングのコンビネーション。
その勢いのまま我輩は街道まで突っ走る。赤信号に並ぶ車の列。それらの車幅を一瞬で把握し、脳内で最後に見た時計の時刻に体内時計の値を足して、我輩は即座に普段は滅多に選ばないコースである路側帯に流星号を突っ込んだ。
と、ふと足元で吼えていたエンジンがふっつりと沈黙。

二輪の乗り物は自転車にしろバイクにしろ、乱暴に言えば前輪を支持する支柱の角度と推進力の乗で安定度が決まると言っていい。自転車に乗っている最中にいきなりチェーンが外れ、急に安定が失われた経験がある人もいるだろう。
で我輩のように超高速を保ったまま、ミラーを掠めるような隙間に突撃した真っ最中に推進力がゼロになったらどうなるか。
我輩の意志に反して暴れ始める流星号。こうなったらハンドル操作はほとんど意味をなさない。左には縁石、右には車列。極端な左傾姿勢となり、ものすごい相対速度で背後にすっ飛んでいく縁石が近付いて、我輩は反射的に左足でそれを蹴飛ばした。その勢いはほとんどが慣性に吹き飛ばされてしまったものの、ほんの一握りの反発力を得た我輩は一瞬のバランスを手に入れ、しかし推進力の助けがない今それを保つことができず、左過重の体勢のまま水面に平らな石が跳ねるように、我輩と流星号は路側帯を駆け抜けた。縁石にガードレールがない場所だったのが我輩にとってラッキーだった。流星号は、測ったように停止線のすぐ手前で推進力の余韻を使い果たして力無く停まる。
なんだこれは。何が起こったのか。確かに流星号は、オートチョークの作動こそ疑わしいが、一度本気で回り始めたエンジンがガス欠以外で止まったことなど今までに一度もない。そしてガソリンはメータ読みでも走行距離的にもまだ余裕がある。
信号が変わる。慌ててセルをまわす。何の問題もなかったかのように一瞬でかかるエンジン。とりあえず走り出して、そして二分ほど経った地点で、再び止まったエンジンの上で呆然としている我輩がいた。
訝しがる時間はなく、躊躇う余裕もなく、調べてる場合じゃない。それから後も何度もエンジンストールを繰り返しながら、ようやく会社についたのは始業4分前だった。

で退社時間後。我輩は流星号をガソリンスタンドに向かわせる(その途中にも一度エンジンが止まった)。ガス欠じゃないとは思うけれども、とりあえずガソリンが充分に入っているときにも同じ現象が出るかどうかだけでも確認しようと思った。
いつものように職場の近所のセルフ式ガソリンスタンドに流星号を乗り上げ、給油場所で停める。Dioの給油口はシート前端の下にあるチャチな作りのドアを開けたところにあり、我輩はキーでそのドアを開けた。
給油口の上にガソリンタンクの蓋が外れて転がっていた。
これか。
前回もこのガソリンスタンドで入れたわけで、すなわちセルフで、つまり自分がしっかりと閉じてなかったわけですね。アホですね我輩。
要するに、ずっとガソリンタンクの蓋全開のまま気付かずに乗っていて、昨夜の小雨がこのドアにかかり、普段は蓋で完全に密閉されているはずのガソリンタンクに雨滴が進入し、セルを回すときは底に大人しく沈んでいた水が、走行中にかき回された拍子にエンジンに入りストールした、と。あれよあれよと仕組みが手にとるようにわかる。
しかしまあ今朝、この状態で転倒しなくて本当によかった。コケた上で、漏れたガソリンに引火したら原付ごと火達磨だ。

とりあえず給油した後、ホームセンターに直行して98円の水抜き剤(もっと高いのもあったけど当然のように無視)を購入してさっそく突っ込んでみた。
ボトルには「ガソリン50リットルにつき本品一本入れろ」とか書いてあったけどDioのタンクは5リットルなので適当に目分量で1割ほどドクドク注ぎ込む。なんか3割ほど入った気もするが。まあガソリンも水抜き剤(イソプロピルアルコール)燃える水だからさして問題はあるまい。一昔前はガイアックスてのもあった位だし。
で厳密に見ると、「本品を入れてから給油すれ」と書いてある。さっき半端な給油をしたばかりだよ。これはたぶん混ぜるためだと思ったので、流星号のハンドルを持って左右にシェイクシェイクシェイクinホームセンターの駐車場。怪しすぎ。我輩が他の客なら逃げる。店員なら通報する。警官なら射殺する。


2003年12月8日 月曜日

我輩は比較的髪が伸び易い体質らしい。それだけでなく癖らしい癖がない強固な極太ストレート。
こういう場合、髪の長さは見た目のウザさに直接比例する。ある程度以上伸びた手入れのされていない髪の毛など、すでにそれだけで公害。容姿にかけるカネなど一切ない今の我輩でも、自らの人権を守るためには散髪をしなければならないのだ。
天然パーマであればまだ時間が稼げそうな気もするのだが。
(と昔にこぼしたところ、天パな子から「本気でムカつく」と言われたことがある)

で、我輩が最後に散髪屋に行ったのは半年ほど前になる。その間、ずっと伸ばしていたとかそういう訳ではもちろんなく、自力で切っていた。
最初は鏡を見ながら、伸びすぎてウザい部分だけをカミソリや髭剃りを使い、恐る恐る刈り落としていた。
しかし毛先を削るばかりでは、髪の毛全体のボリュームは増していく一方。流星号(原付)に乗るようになって、ヘルメットを脱いだ直後髪型そのものがヘルメット状態に固まった時に我輩は決断した。100円ショップで買った梳き鋏を手に洗面台に向かう。手の震えを筋力で抑えつけ、機械の動きで大胆にも髪の付け根にあてがい、勇気を出してギロチンの刃を落とした。
信じがたいほど大量の髪が、洗面台に広げた新聞紙の上に舞い散る。その時我輩は、鋏を持つ指先に切断のキックバックを感じた。
よく切れる鋏やカッター、包丁でモノを切った時に、一種の快感を感じない人はいるだろうか。豪快に髪を切る。それは確実に、それらと同種の悦楽があった。
再びザクリ。ザクザク。ザク。少し引いて切るごとに軽くなる手応えもまた、我輩の官能を刺激する。今なら我輩は通り魔の気持ちが少しわかる。と思った。そんな感情に耽ることが人間として間違っていることを、ほどなく知った。
切りすぎた。
基本ですな。とりあえず左右でバランスを取るように切る。ここで反対側を切りすぎてさらにバランスを、となると一人ギャグとして綺麗に完成するんだろうけれども我輩はオトナなので自分なりに丁寧に処理した。
で帰宅した同居人が我輩を見て真っ先に発した言葉が「ヘンなアタマ!」。いやまあその反応はベタだよ、基本だよ、お約束だよ、義務だから仕方がないとも言える。でも普段は我輩の髪型なんざ見てないあなたの第一声がソレですか。

いくらなんでも雑すぎたかなあ、と思って再度鏡を見ても、中身の方や顔はともかく髪は特にヘンとは思わない。
と、ちょっと思いついた。鏡をもう一枚用意して、90度に合わせて反転させてみたところ、今まで気付かなかったデッサン狂いを浮き彫りのように発見。モミアゲの長さからして左右で全然違う。
これはヘンなアタマだ。
迂闊にセルフ散髪をするのはわりと危険である模様だ。絵心がない人間にとっては特に。


2003年12月2日 火曜日

我輩は世代的に、青春期の音楽をカセットテープで過ごした一人だ。
「LP盤からテープへのダビングの途中で、親が戸を乱暴に開けて針が飛び激怒」を体験した世代であり、気に入ったテープなど切れるまで聞き倒したりもしていた。
しかし今やすっかり我が家の音楽記録媒体はMDやCDですらなく、HDDである。同居人との間でCDの貸し借りをするのも面倒なので、買ったCDは片っ端から圧縮してHDDに放り込んでしまう。常時電源ONの黄泉比良サーバはこのため(あと冬場に若干室温を上げるため)にあると言っていい。
カセットテープ。それはもはや過去の単語であり、不便と劣化と無駄の権化と言えよう。

で。
PCの配線(先日の更新参照)のついでにオーディオアンプの配線整理をしていた我輩は、アンプの「CDR/TAPE IN」に何も繋がっていないということに気付いた。以前はここにサブPCの音声を入力していたが、途中で光ケーブルに替えたので余ったのだ。
PHONO(レコード)ですら繋いである背面端子に余りがあるなんて。これを許せようものか。
オーディオ用CDRなんて欲しくもない。となるとここは文字通りテープデッキを繋ぐのが正しいだろう。
高校時代に死に物狂いでバイトして稼いで買ったものの、今やスピーカくらいしか使っていないマイオーディオ。一応ここに引っ越すときに一式もってきた中から、テープデッキを掘り出した。
こんなオーパーツみたいなメディアの必然性は全く感じないまま、我輩は機械的に設置と配線を行う。単にアンプの背面端子が埋まる、ただそれだけが目当てだった。
とりあえず結線の確認をするために、まるまる捨てるつもりだった、まだ捨ててなかっただけのダンボールから掘り起こした適当なテープを入れ、再生ボタンを押す。ヘッドが接触しているテープの色が、無色から焦げ茶色に変わったのを、耳が感じ、そして、

時が蘇った。

音が鼓膜を通り抜けて直接、脳まで染み込んでくる。震えるのではなく、むしろ我輩を静止させる。水面のように。
これは、たぶん音楽がどうのではなく、今までソレを糧に成長してきた我輩の身体のすべてに当然のように馴染んでるんだろう。いわば故郷の味というか。水が合うというか。音質とかそういう低次元な問題じゃないんだきっと。
そういうワケで最近はやたら延々カセットテープばっかり鳴らしている。
当時我輩が何を考えて録音したのか謎なテープほど、ただ聞くことに集中してもよし、逆にBGMとして空気のように聞き流しても快感というのが興味深い。今、あえてテープに録音というのもいいかも知れない。

という今日の更新のBGMは、ドナドナ・ロックバージョンmdxとJAROラップmdxだった。本当に何を考えて我輩はこれをテープに遺していたのか深刻に謎だ。


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