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「ニューロマンサー」とは対照的なつくりだと思う。
いろんなテクノロジーを小道具としてくりだしつつ、その中で生き抜く人たちの姿を書いた「テクノロジーの中の人間」であるニューロマンサーとテクノロジーに翻弄される人間をくりだしつつ、最終的に、人間の進化(変化?)を描いた「人間+テクノロジー」であるスキズマトリックス。
なんか書いてみて、対照的でないことに気が付いたけどまあいいや。
とにかくスケールがでかかった。
テクノロジーの暴走も、いせいじんの登場も、いせいじんのオーバーテクノロジも、
エウロパの生命体も、神様もどきも、すべてが主人公の人生のなかに織り込まれ、主人公の生き様、ひいては、人類の生き様に焦点があてられていく。
まさにスキズマトリックス。
やっぱり、アシモフのファウンデーションシリーズ(というかロボットモノ)と同じ匂いがしました。
エピソードが積み重ねられていく構成なのはいいのだけれど、本来派手なはずのテクノロジーが生活感をともなって描かれているせいか、ちょっとだれました。
つまらなくはないんだけど。
読了。
以前、「クローム襲撃」をよんで、ギブスン描写わかりにくー と、サイバーパンク嫌いになっていたのですが、ブルーススターリングの短編がおもしろかったので、本元のニューロマンサーを読んでみました。
おもろかった。
実はすでに20年くらい前の作品なのにもかかわらず、ガジェットが全然色あせていない(僕が古いのか!?)。星の数ほどいろんなシステムが登場し、ヤクまみれにになって、ストーリーが失踪する。
しかしどんなに煌びやかに飾りたてられていても、その底には人間の深淵が横たわり、遥かかなたには相容れぬ人間以外の知性・・
おもしろい。
レンズマン、というと「ああ、昔そんなアニメあったな」という印象しかなかったのだが、(有名な古典であることは学生時代に知った)今回読んでみても面白い。
描写も古臭くなく、迫力ある宇宙戦が味わえる。もしかして僕の感性が古いだけ?
なんか最後はだれたのでやっぱ古いのかも。
でも続き読みたい。