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ドリルの理由
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ドリルの理由

その日、当時はまだドルカスと呼ばれていたVRはいつものように森にVR狩りに出かけていきました。
獲物を見つけ、とりあえずファランクスからハンマーのパターンに出たところ、ハンマーは妙な軌道をとり池にはまってしまい戻ってきません。

「まずい、ハンマーがないとメガスピンができない」

とか思ったのですが、どうにか切り抜け、池にハンマーの回収に向かいました。
水に濡れ、一部からスパークなどを飛ばしながら探しても見つかりません。

「これはまずい」

と思いながら探し続けていて、ふと気付くと目の前の水の上にVRらしきものがいます。 反射的にファランクスを出そうとすると、

「待ちなさい、私は敵ではありません」

とそのVRが言います。いざとなればファランクスかまして逃げればいいだろう、とか思いつつ、とりあえず話を聞いてみることにします。

「いが・・いや、ハンマーを落としましたね」
「ええ、そうです」

よく見ると、なんとなくバル・バス・バウに似ているような気がしますが、違うような気もします。

「あなたが落としたのは、この金のハンマーですか?」
「いいえ」
「では、この銀のハンマーですか?」
「いいえ」

金や銀などは密度は割と高いのですが柔らかかったりお手入れが大変だったりするため武器には向いていないので、そう答えます。

「では、この緑のハンマーですか」
「はい」
「ふっ、ここで正直なふりをすれば全部のハンマーがもらえるとでも思ったのか。甘い、甘すぎるぞ。おまえみたいな奴にはこのドリルがお似合いだ」
「え、いや、そうじゃなくて・・・」

反論する間もなく、謎のVRは水中に消えていきます。足止めをしようにも、ファランクスもファイアーボールも水中には届きません。

こうして、自分の象徴でもあったハンマーを失ってしまったドルカスは、その後の猛特訓のかいもあり、見事にドリルを使いこなすようになり、いつしかドルドレイと呼ばれ恐れられるようになったそうです。

ドルカスがなくしたハンマーは、バルバロスが同じようにして集めた大量のハンマーとともに浮遊機雷として大活躍したと伝えられています。

おわり
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