江島健太郎さんのところに届いた元特許庁審判長の丸山光信さんからのメールについて。
これを読んで、「こんなあやふやな定義の元に独占的排他権をこんなに長い期間与えてはいけない」と強く感じた。 もちろんアンチパテント気味のある私だから、その分は差し引いてもらったとしても、 現状の特許制度は知的財産の所有者にとっても望ましくない制度になっていると思う。
というか、金がないから特許に脅える私のような貧者よりも、 金も特許も持っている大企業が別の特許所有者から訴えられるケースの方がはるかに多い現状を考えると むしろ持てるものにとって不利な制度になっているのではないか。
まあ、金持ち同士がやりあってくれるだけなら直接的には私の腹は痛まないのだが、 それでも「人類の進歩と調和」が阻害されるのは嬉しくない。
というか、OpenOffice.orgの互換性が低いからって、あなた、 MS Officeのバージョン間の互換性よりはマシなんじゃないですかねえ。 苦労したって話は良く聞くんですけど。
とはいえ、つまり圧倒的有利な立場にあるはずのマイクロソフトが意識しなければならないくらい OpenOffice.orgのプレゼンスが向上したってことなんだろうなあ。
「Objectの上」は空前のヒットとなり、コメント数が百を越えた時点で表示されなくなってしまった。 tDiaryにそんな制約があるなんで知らなかったよ、あんまり感心しない。
で、結局Objectの上のクラス名は
というような理由によりBasicObjectにしようと思うようになった。 Socket系クラスのBasicSocketからの類推であり、 またSmalltalkのBasicAt:が発想の源になっている。
これがあると、DelegatorやSimpleXMLのようなものが実現しやすくなるのではないかと思う。
今年度の第1回会議のため東京へ。 いや、東京は遠い。さらにすっかり車生活で歩かなくなった足には、 浜松町駅から機械振興会館(東京タワー前)までの距離がつらい。 捻挫したりしてあまり歩かなかったし、すっかりなまっている。
今年のプロコンの実施要領はほぼ昨年度を踏襲。 ただし、
などの点を検討している。今年は体制もより良くして、 よりたくさんの応募が受けられると良いなと思っている。
若人よ、きたれ。
すんまそん。次バージョンで制限解除するつもりです
OOoに対するFUDは、開発者にとってモチベーションになる上に、
MS自らが、OOoがMS製品に対して弱い部分を指摘してくれるので
OOoの信頼性が加速度的に高まるだけのような気がします。
MSもそのへんがやばいかもとか思い始めて「互換性」などという
理解しがたいツッコミを入れてるのでしょうか。
じゃぁMS製品のOOoに対する互換性はどうなんだ、と思います。
MSが一般的認知のまだ低いOOoを宣伝してくれているのかと思っていました。
ありがたいこってす。
互換性については、MS Officeのバージョンによる互換性のなさ、とかも結構きっついのがあったりなかったりが気になったくらいすかねぇ。
「MS Officeのバージョン間の互換性よりはマシなんじゃないですかねえ」という発言も、「苦労したって話は良く聞く」以上の具体的な根拠がないと、単なるFUDにしか見えませんねえ。
別にいいんじゃないですか、FUDに見えても。立場が違えば見え方も違うでしょう。
「(私の立場からは)FUDにしか見えない」という発現にはあまり意味がなくて、「これこれの反証があるからあなたの発言は信頼性が低い」という方向性の議論でないと建設的ではないと思います。「苦労したって話は良く聞く」のは具体的でないのは事実ですが、具体的でないから反証ではないとまでは言えないと思います。
特許制度ついて。私(丸山)の主張を誤解してます。私の発明の定義(雑誌「ハ゜テント」2004.5月号)に基付けば,現在の特許制度(特許法)でも特許権は安定して機能します。特許法を正しく解釈しないが故の不安定さであると言う事です。尚,技術の進歩が人類に貢献していることに疑問の余地はありませんが,負の面があることも確かです。しかし,その負の面を特許制度の責任にすることは誤りでしょう。むしろ,他の制度(法律)を設けることにより,克服するべきです。「人類の進歩と調和」を「阻害」しているのは,人の傲慢さに在るのではないですか。
上記の「こんなあやふやな定義の元に独占的排他権をこんなに長い期間与えてはいけない」というのは、私が感じたことであって、丸山さんが「あやふやな定義」であると主張していると読んだわけではありません。ですから、誤解ではなく、私が読後、丸山さんが期待している通りに感じなかったということではないでしょうか。
私は専門家ではないので、「現在の特許制度でも特許権は安定して機能する」ことについて異をはさむつもりはありません。きっと安定して機能するのでしょう。「安定」や「機能」の定義にもよるでしょうが。
が、「現在の特許制度に(安定してはいるかもしれないが)負の側面があり、それが人類の進歩に悪影響を及ぼす可能性がある」と私は今でも思っています。この場合、「現行の特許法に問題がある」のか「法に問題は無く解釈に問題がある」のかは私には区別がつきません。残念ながら。そこは専門家にお任せしたいと思います。
最後に、「「人類の進歩と調和」を「阻害」しているのは,人の傲慢さに在るのではないですか」と問われていますが、これにどう答えたものかと思います。アンチパテントの立場の私からは特許法で認められた行為(の一部)も「人の傲慢さ」によるように見えているわけですから。でも、きっと丸山さんの想定しておられる「傲慢さ」は私の考えているものとは違うものだと思うのです。