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So-net blog:日々徒然:言葉にできない
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言葉にできない  [2005年4月]  

言葉にできない

私の少ない語彙では、とても言い表すことができない「人災」がおきました。
(4/26:事故の続報を追記しました。)

MSN-Mainichi INTERACTIVE 今日の話題
尼崎脱線事故:車掌「速度出ていた」 死者57人に

兵庫県尼崎市久々知3のJR福知山線塚口-尼崎間で25日午前9時20分ごろ、宝塚発同志社前行き快速電車(7両編成、乗客約580人)が脱線した事故は、5両目までが脱線、先頭車両と2両目の車両がマンション1階に折り重なるように突っ込み、いずれもL字形に曲がり大破した。兵庫県警によると、午後11時55分現在、57人(男性30人、女性27人)が死亡し、負傷者は440人に上っている。車掌が「通常より速度が出ていた」と話しており、県警は尼崎東署に捜査本部を設置、業務上過失致死傷容疑で捜査を始めた。

復旧のめどはたたず、国土交通省が現場の保全命令を出しており、解除されない限り運転再開はできない。脱線現場の手前には石の粉砕跡があり、捜査本部は置き石の可能性も調べる。また、先頭車両には乗客が取り残され、兵庫県警や消防隊が救出作業を続け、4人の生存が確認された。JR西日本によると、高見隆二郎運転士(23)の容体は確認されていない。

同社によると、現場に止まった最後尾の車両の約5メートル後方から、左側のレールに石の粉砕跡が断続的に車両方面に続いていた。ただし、事故の約4分前に通過した電車など計5本からは置き石の情報はなかった。また、線路左側のコンクリート製枕木には、粉砕跡が始まった地点の約11メートルマンション側から脱線した跡が残っていた。

現場は、直線から「R300」(半径300メートル)と呼ばれる急な右カーブに入ったところで、時速は70キロに制限されている。計算上は、133キロを超えると脱線する可能性があるという。脱線した電車は午前9時16分ごろ、停車駅の伊丹駅で約8メートルオーバーラン。通常の停車位置に戻るのに1分半かかり、現場手前の塚口駅通過時点では1分遅れだった。塚口駅を通過した際の速度は110キロで、捜査本部は脱線時の速度を調べている。

電車が伊丹駅を発車後、松下正俊車掌(42)がオーバーランを運転指令に報告。運転指令がオーバーランを確認するため、無線で高見運転士を2度呼び出したが応答がなかった。その直後、脱線事故が発生。松下車掌は運転指令への無線がつながらなかったため、携帯電話で、非常ブレーキが作動して停車し、脱線したことを伝えたという。

高見運転士は経験11カ月。昨年6月にも学研都市線下狛駅でオーバーランしたことがあり、運転士業務から外されて約半月に及ぶ社内教育を受けた。手当の一部はカットされ、関係者は「きつい処遇だった」という。

国土交通省航空・鉄道事故調査委員会も調査官ら7人を現場に派遣、(1)時間の遅れを取り戻すために電車のスピードを上げた(2)レール上に置き石があった--などについて調べる。

運転経験の浅い運転士が、オーバーランして、その上遅延したことでパニックになり、遅れを取り戻すために速度超過し脱線したのか。

置石が原因で脱線したのか。

後者ですが、発着の多い路線で通過する電車の間隙を縫うようにして置石をし、この7両だけが脱線するというのは可能性として低いのかなと思います。

いずれにしても、幾つもの偶然が重なり、不幸な事態が起きたことは事実です。

毎日の通勤に使っている人も偶々乗ったという人も、この電車に乗らなかった人も誰も、こんな悲惨なことが起きるなんて思わなかったでしょう。

亡くなられた57名の方々のご冥福をただひたすらにお祈りするばかりです。

負傷された440名の方々のご回復をただひたすらにお祈りするばかりです。

 

JRの運転士による過失だとしたら、

安全に対するハード面の不備も、原因のひとつでしょう。

しかし、数分の遅れが運転士をして、正常な判断を失わせ、常軌を逸した行動をせしめたのであれば、ソフト面の安全対策はどうだったのかと考えてしまいます。

忙しい毎日の中で電車の遅れは、確かに不快なことです。

でも数分の遅れで命に関わることは殆どありません。

JRが考えるべきことは多くの命を乗せているという最も基本的なことをしっかり考えることではないでしょうか。

追記(4/26)
非常に残念なことですが、一夜明けて事故の犠牲になられた方の数が増えてしまいました。当該記事を引用しておきます。

asahi.com: 22時間ぶり19歳男性を救出 死者は72人に - 社会
22時間ぶり19歳男性を救出 死者は72人に

兵庫県尼崎市内のJR宝塚線(福知山線)で起きた快速電車の脱線事故で、兵庫県警と尼崎市消防局は26日午前7時31分までに、乗客ら72人の死亡を確認した。負傷者は443人にのぼる。1、2両目に閉じこめられた乗客の救出作業は夜を徹して行われ、事故発生から15時間近くたった26日午前0時6分、マンション1階に突っ込んだ1両目から重傷の大下裕子さん(46)=兵庫県西宮市=、同2時44分に山下亮輔さん(18)=同伊丹市、同7時8分に林浩輝さん(19)=同=の3人をそれぞれ助け出した。3人はいずれも重傷で、山下さんと林さんの意識は薄いという。

死亡が確認されたのは男性39人、女性33人。男性は救出直前、医師の問いかけに対し「ハヤシ ヒロキ」「19歳」と答えたという。

車両にはなお数人が取り残されているとみられる。


未だ車両に取り残された方々の救出が速やかに行われることを心から望みます。

 


2005-04-25 23:52  nice!(0) コメント(12) トラックバック(4)
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コメント 12


20数年前に中学生がコンクリートの塊を置石し脱線させたそうですが
今の電車は多少の置石程度では石を粉砕し脱線するような事はありえないそうです
例えMAX120キロを出していたとしても脱線はありえないらしいです
いったい何が決定的な要因なのか?すごく不可思議です。
by NO NAME (2005-04-26 02:49)

NO NAMEさま、いらっしゃいませ。
コメントどうもありがとうございます。

置石の線は、可能性として検討するというレベルで主因ではないように思います。仰るとおり、報道などでは規定速度(70km/hr)の倍ぐらいまで脱線しないとのことでした。乗客の方や車掌の証言で通常よりもスピードが出ていたそうですから、速度超過はあるのかもしれません。ただ、数分の遅れを挽回するのに通常の倍以上の速度が必要だったのかは不明です。
速度超過に加えて置石やその他の要因が複合的な作用して起きたのかなと思います。
事故の原因が究明され、再発防止が徹底されることは重要なことですが、人為的なミス(不可抗力の部分もあるかもしれませんが)で亡くなられた多くの方のことを思うとやりきれなさはどうしても拭えません。
by FD3S (2005-04-26 09:04)

この運転士は司令室からの呼びかけに応答しなかった事から、もしかしたら「睡眠障害」の類で、意識が無かったのかもしれませんし、あえて無視する程の精神的に病んでいた状態だったのかもしれません。
いずれにしろ、いくつもの偶然の振り子(オーバーランによる焦り、古いATS、線路間際のマンションなのに防護柵がなかった事)が最悪側に傾いて起きた事故と言えるのではないでしょうか。犠牲者の冥福を私も祈らずにはいられません。

昨日は有給を取り、朝から報道特別番組を見ていたのですが、相変わらずのマスコミの無神経さに、腹が立つのを通り越して呆れていました。
緊急搬送された患者のストレッチャーの前に立ち塞がるの事は、報道の自由を逸脱する以前に、人としての心の在り様に疑問を持たずにおられませんでした。
by 美濃ちき (2005-04-26 13:47)

この運転士は、以前に乗客から「目がうつろだ」と、睡眠障害の可能性を指摘されていました。オーバーランも過去2回起こしています。
JRが適切な配置換えをしなかったのであれば、JRの会社としての人災だと思わざるを得ませんね。
by ko-bar-ber (2005-04-26 19:59)

まず、この場を借りて被害者へのお悔やみを申し上げます。

JRとしては過去最大の事故ということですが、社会人になって1年にも満たない若者に事件のすべてを被せることのないようにしていただきたい。
報道内容ではATS-Sはもっとも古いタイプであり、速度超過してもアラートも何も行われないということは、JR西日本という会社全体の安全認識の欠如ということは明白であり、運転手の身になにか予期せぬ事態が起こった場合の安全確保が、人口密集地の民衆の通勤手段に対して十分ではなかったということは
恐怖としかいえません。
新幹線が震災にあってもその安全性が立証されたことから考えるとまことに残念なニュースです。
by てっちん (2005-04-26 22:02)

庵主様は東京にお出かけかな?
JR西日本の体質が問われているようですね。運転士にとっても過酷な環境が背後にあったようです。安全整備の他、人を使うということがあらためて問われることだと思いました。
by あんとに庵 (2005-04-27 22:01)

美濃ちきさん、いらっしゃいませ!
コメントどうもありがとうございました。ご返事が遅くなりまして申し訳ございません。

>この運転士は司令室からの呼びかけに応答しなかった事から、もしかしたら
>「睡眠障害」の類で、意識が無かったのかもしれませんし、あえて無視する
>程の精神的に病んでいた状態だったのかもしれません。
私もその線は考えました。今日の時点で当該運転士の死亡が確認され、完全な解明は困難になったのかもしれませんが、「もの思う人」が事故に大きく関わっていることは否めない事実であろうと思います。問題は、その「もの思う人」が何故、思い悩んだり、精神的に追い詰められたのかをしっかりと究明して欲しいものです。

>いずれにしろ、いくつもの偶然の振り子が最悪側に傾いて起きた事故と言え
>るのではないでしょうか。犠牲者の冥福を私も祈らずにはいられません。
運転士が精神的な圧力を感じて正常を欠く意識の下に置かれていたことが主因であっても、それに絡まるような不幸な枝因があったのだろうと思います。運転士などの安全教育の拡充、無理のない勤務シフトとは別にハード的にも安全を考慮していただきたいなと思います。
設備投資相当分は値上げ要因になるでしょうが、ユーザーも安全を買うという意識を持って理解すべきだと思います。
日常の一こまで起きた今回の事件で犠牲になられた方々は、同じ環境で生きている私たちと何ら変らない人達であり、わが身に置き換えて考えねばならないと痛感しました。今はご冥福をお祈り申し上げるのみです。またご遺族の方々の心痛も察するに余りあり、マスコミなどの野次馬的な報道に怒りを禁じえません。

>マスコミの無神経さに、腹が立つのを通り越して呆れていました。
同感です。人後に堕ちるとはこういうことではないでしょうか。独善的で冷酷な彼らには激しい怒りを覚えますね。
by FD3S (2005-04-28 23:42)

ko-bar-berさん、いらっしゃいませ!
コメントどうもありがとうございました。返事が遅くなりまして申し訳ございません。

>この運転士は、以前に乗客から「目がうつろだ」と、睡眠障害の可能性を指>摘されていました。オーバーランも過去2回起こしています。
JRのトラブルで多いこの「睡眠障害」について、具体的な対応が欠けていた/奏効していなかったことがハード的な不備に加えてあると思います。となれば、この過密路線が稀有な例ではなく、日常的にどこででも起きる可能性があるのかもしれません。これは潜在的な危険箇所というよりもある意味では顕在的な危険であるとも言え、「人」の部分の安全強化を徹底してもらいたいものです。
by FD3S (2005-04-28 23:44)

てっちんさん、いらっしゃいませ!
コメントどうもありがとうございます。返事が遅くなりまして申し訳ございません。

>運転手の身になにか予期せぬ事態が起こった場合の安全確保が、人口密
>集地の民衆の通勤手段に対して十分ではなかったということは恐怖としかい
>えません。
仰るとおりです。「睡眠障害」などにより、「オーバーラン」はかなり茶飯事的なトラブルであることを考えると、ヒューマンエラー時のシューティングがどこまで考慮されていたのかが非常に重要になると思います。

>新幹線が震災にあってもその安全性が立証されたことから考えるとまことに
>残念なニュースです。
新幹線で出来ているだけに、その思想がローカル線に十分反映されていないとするならば、痛切な悔恨を禁じえません。
by FD3S (2005-04-28 23:51)

あんとに庵さん、いらっしゃませ!
コメントどうもありがとうございます。返事がおそくなりまして申し訳ございません。

>庵主様は東京にお出かけかな?
ええ、今日(あ、もう昨日になった)帰ってきました。東京、千葉のメーカーさんなどを幾つか回ってプレゼンや商談(委託業務契約関連)をしてきました。
何とか、食い繋いでいけるだけの仕事にありつけそうです。

>JR西日本の体質が問われているようですね。運転士にとっても過酷な環境
>が背後にあったようです。安全整備の他、人を使うということがあらためて問
>われることだと思いました。
技術開発やその進展は、使用者の適正範囲を拡大することに傾注することがあります。つまり、誰でも簡単に使えるという感覚です。
しかし、それはその本質への理解を妨げるという側面も併せ持っています。決して原理の理解が使用の条件ではありませんが、潜在/顕在危険が想定される場合は、原理面への理解は求められるべきだと思います。ヒューマンエラーを防止するためにも。
そう考えると、人の運用に限らず、教育の徹底、適正の把握と矯正の実施などハードで追求するには限界があったりロスコスト(適正の高い人には不要な設備へ投資に起因)を生み、収益を損ねます。
安全や便利はいいことですが、それを享受するために、危険や不便を教育などの徹底によって理解することが人の管理の上で重要であると感じました。
by FD3S (2005-04-29 00:23)

TB有難うございます。
鶴身以来の大惨事になってしまいました。
鉄道は他の交通機関と比べても安全な乗り物ですが、いざ事故が起こった時の衝撃はクルマの比ではないですね。
by mac (2005-04-29 11:05)

macさん、いらっしゃいませ!
コメントどうもありがとうございました。
T/Bをお返しするのが遅くなりまして申し訳ありませんでした。

今回の事件は、その惨状もさることながら、仰るように日常の中での恐怖を改めて感じさせられた事件でもありました。また、マスコミの醜悪さが際立った事件でもありました。ご遺族や負傷された方々のご回復を願うとともに、亡くなられた方々のご冥福を祈らずにはおれません。
by FD3S (2005-04-29 14:21)

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