奇奇怪怪 [2005年7月]
奇奇怪怪
実に不可解で不愉快なニュースです。
asahi.com: 養護学校の給食で異物混入5件、注射針も 都教委発表 - 社会
東京都教育委員会は、都立養護学校の1校で4~6月、給食にくぎや注射針の一部など計5件の異物混入があったと6日発表した。生徒や教職員への被害はない。都教委は同日、混入のあった同校で保護者会を開き、事実経過を説明した。給食は校内で調理しており、最初の混入は4月11日。カレーライスに長さ約1.6センチのくぎが入っていた。6月23日にはミートソースから注射針の先端(長さ約1.1センチ)が見つかった。ほかにも、スポンジのかけらや木片、ステンレス製のざるの切れ端などが入っていたという。
都教委は、スポンジなどは調理時のミスとしているが、くぎと注射針については故意の可能性もあるとして、保健所や警察と連絡をとって原因を調べている。
毎日が混入物についてやや詳細に報じていますので、こちらも引用しましょう。
MSN-Mainichi INTERACTIVE 事件
都教育庁:養護学校の給食に異物混入 クギなど5回連続
東京都教育庁は6日、23区内の養護学校で4月以降、給食に注射針の先端やクギなどが5回連続して混入したと発表した。学校側は、調理室にない注射針が誤って混入するのは考えにくいとして警察と保健所に届け出た。児童、生徒に被害は出ていない。
同庁によると、異物の混入があったのは▽4月11日=クギ(直径1ミリ、長さ16ミリ)▽同22日=厨房(ちゅうぼう)用スポンジ片(長さ5ミリ)▽6月20日=ステンレス製ザルの破片(厚さ0.1ミリ、長さ6ミリ)▽同23日=注射針の先端(直径0.7ミリ、長さ11ミリ)▽同28日=木片2片(太さ0.6~1ミリ、長さ10~15ミリ)。学校は6日、臨時全校保護者会を開き、経過を説明。教育庁は都内の都立学校に注意を促す文書を送った。
>東京都教育委員会(朝日)
>東京都教育庁(毎日)
どちらが正確な記述なのでしょう。恐らくは同じ組織なのでしょうけど。
>都立養護学校の1校で4~6月、給食にくぎや注射針の一部など計5件の異物混入があったと6日発表(朝日)
>23区内の養護学校で4月以降、給食に注射針の先端やクギなどが5回連続して混入したと発表(毎日)
ここでも両者に記述のばらつきが見られます。これは私が東京の事情に疎いだけだと思いますが、
「都立養護学校」と「23区内の養護学校」は同じと考えていいのでしょうか?
23区内に私立の養護学校があれば、毎日のそれは正確性に欠け、
23区外に都立養護学校があれば、朝日のそれは正確性に欠けるのでは?
<被害状況についての記述>
-朝日新聞-
>最初の混入は4月11日。カレーライスに長さ約1.6センチのくぎが入っていた。
>6月23日にはミートソースから注射針の先端(長さ約1.1センチ)が見つかった。
>ほかにも、スポンジのかけらや木片、ステンレス製のざるの切れ端などが入っていた
-毎日新聞-
>4月11日=クギ(直径1ミリ、長さ16ミリ)
>4月22日=厨房(ちゅうぼう)用スポンジ片(長さ5ミリ)
>6月20日=ステンレス製ザルの破片(厚さ0.1ミリ、長さ6ミリ)
>6月23日=注射針の先端(直径0.7ミリ、長さ11ミリ)
>6月28日=木片2片(太さ0.6~1ミリ、長さ10~15ミリ)。
両紙の記事を比較すると、朝日は4月22日のスポンジ、6月20日のステンレス製ざる、6月28日の木片は、調理中のミスという都教委側の説明に則して発生日を省略しています。
毎日は都教委側のミスに関するくだりの説明を省く変りに全てについて発生日と記述しています。
朝日は、何の中に何が入っていたか(例:カレーライスに釘)は書いていますが、毎日は書いていません。
一方、毎日は混入物のサイズをキチンと書いていますが朝日は長さだけの記述です。
面白いですね。全てが発表内容に依拠している(注射針の先端という記述が同じ)のだとすれば、それぞれの記者は重要だと思うところがこれだけ異なるということでしょう。
「カレーに釘!1.6センチ」、「ミートソースに注射針の先端!1.1センチ」
と
「(給食)に釘混入!直径1ミリ、長さ16ミリ」、「(給食に)注射針の先端!直径0.7ミリ、長さ11ミリ」
とでは、受取り方も違ってきますね。
個人的には毎日のサイズは好ましいですが、朝日のメニューも捨て難いといったところでしょうか。
さて、木片などを過失とすれば、4月に1件、6月に1件というところですが、全てが意図的に混入されたとすれば、6月後半の混入頻度は少々異常な気がします。こういう事例によって生徒や職員が怪我をした、となったとき誰が(どこが)その責任を問われるのでしょう。都教委でしょうか、学校でしょうか。学校なら管理職である校長でしょうか。
これらの事例が、愉快犯的に行われたのではなく、意図的だったとすれば、そこには策謀、警告、挑発(挑戦)、注意喚起(世間の関心を学校に向けさせる)などがあるのではないでしょうか。
あまりに飛躍的で陰謀論めいていると思いますが、そこになんとなくサヨッキーのニオイを感じてしまう、今日この頃です。
>都教委は同日、混入のあった同校で保護者会を開き、事実経過を説明(朝日)
>学校は6日、臨時全校保護者会を開き、経過を説明。教育庁は都内の都立学校に注意を促す文書を送った。(毎日)
朝日の記事によれば、保護者に対する説明会は都教委が主体的に行っているようですが、毎日の記事だと学校側となっています。6日とあるのは、都教委(毎日では教育庁)がプレス発表した日と同じです。
些細なことかもしれませんが、学校で起きたことに対して保護者への説明義務があるのは、学校でしょうか都教委でしょうか?
毎日の記事にある「学校は」が「学校で」ならまだいいのですが、そうでないなら毎日は「学校」=「都教委」という感覚で記事を書いたのでしょうか。
それは違うように思われます。というのは、毎日は直後の文で教育庁(朝日の言うところの都教委)が都立学校に注意喚起の文書を送ったことを伝えているからです(この文書の存在について朝日は記さず)。
少なくとも毎日は学校と都教委を区別して記述していると言えるのではないでしょうか。
となると、朝日の記事にあるそれは、学校が行った説明会を恰も都教委が行ったように書いている(責任の所在が都教委にあるように書いている)という推測が成り立つように思います。
>都教委は、スポンジなどは調理時のミスとしているが、くぎと注射針については故意の可能性もあるとして、保健所や警察と連絡をとって原因を調べている。(朝日)
>学校側は、調理室にない注射針が誤って混入するのは考えにくいとして警察と保健所に届け出た。(毎日)
そう考え出すと、気になりますね。
朝日の記事にある「都教委が・・調理時のミス」というくだり、学校が説明したのなら、ここもおかしいということになります。
また、毎日の記事では、警察と保健所に連絡したのも「学校」になっています。
朝日では、「都教委」が連絡し、調査しているとなっていますが。
なんとな~くですがね、日頃、都教委を目の仇にしている朝日だしなぁ、何か含むところでもあるんじゃあないのって感じを持ってしまいます。
朝日の夢想壁が伝染ったかな(笑)。
ところで、毎日にはない記述ですが、私的に一番知りたかった情報はこれです。
>給食は校内で調理(朝日)
給食センタみたいなところで調理しているなら、その被害が各所で発生していたことになりますが、給食がこの学校で調理しているなら、そして今回の件が故意である可能性があるなら、学校内の人間が関与していることが濃厚となります。
都教委が他の学校に出したとされる注意喚起の文書は、調理ミスに注意するようにという意味とトラブル事例の水平展開という意味がメインなのでしょうが、こういう不心得なことをする人間が内部にいるかもしれないから注意せよというメッセージでもあるのかもしれませんね。
なんばしようとか、学校!しゃんとせんか!
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