2007年05月10日
LogicoolのWebカメラとEkigaでビデオ通話してみる
国内外の旅行もときどきあるので、検証を兼ねて家とのビデオ通話環境を構築してみた。
結論から言うと、Windowsとビデオ付きでやり取りしようとするなら、Linuxは諦めてWindowsでWindows Live Messengerを使ったほうが100倍くらい簡単。Linux同士、あるいは相手がGizmoなら、Ekigaはとても便利だ。
Linuxで動作するというカメラはいまいち情報がなかったりやたらと古かったりするのだが、最終的にはgspcaドライバ(Debianではgspca-sourceパッケージや、Etch向けのプリビルドなgspca-modules-2.6-*パッケージが用意されている)で動作しそうなLogicoolの「Quickcam for Notebook Deluxe」および「Quickcam Communicate STX」を購入した(ドライバサポートページ)。
さて、人柱の可能性もあるかと思ってたカメラについては、実のところgspca-modulesを入れたらあっさりと動作する(なお、spca5xxドライバだとうまく動作しない)。
Ekigaのほうは、ekigaパッケージをインストール後、Ekigaの設定アシスタントで進めていく。途中でekiga.netのアカウント登録ができるので、途中で登録しておこう。ネット同士の接続なら無料。登録すると確認メールが届くのでそれに従って有効にしておく。spamがきそうなのでWeb上で公開設定をオフにしておくのがよさそうだ。
注意すべき箇所としてはビデオよりもむしろ音声のほう。ALSAで認識できるものがとりあえず出るのだが、たとえばLet's Y2に塔載されているIntel 82801DBでヘッドセットを使う場合、ミキサーを起こしてMic Boost、External Amplifierを有効、Mic SelectをMic1に、マイクのミュートを外して音量アップ、といろいろ手順が必要だった。マシンの前後に端子があるような環境などではさらにヤヤコシいことになりそう(Windows側もだいぶ苦戦した)。ミキサーをいじっては設定アシスタント上でテストして、というのを繰り返しておいたほうがよい。ビデオのほうは単にV4Lを選べば候補に出てくる(USBオーディオとして認識されてるので、カメラから音を録ることもできる)。
設定が完了したら、テストのためにSIP:500@ekiga.netに接続(URLっぽい欄に記入して、その右の電源ボタンみたいなのを押す)。ここはそのままエコーを返してくれる。最初に英語で説明があるはずなので、これが聞こえてこなかったら何らかの問題があると思ったほうがいい。映像表示方法はメニューで、音量や画像明度などは下部タブで変更できる。ここまで成功したら、ほかの人にも接続できるはず。
ハメどころとしては、上記の音声のほかはNAT周辺がやはり鬼門となる。STUNのおかげでLAN内で唯一なら動作するのだが、たとえば同じLANで2者が接続しようとすると、うまく処理できない。また、同一NAT内でのWindows Gizmoとの音声通話は、Gizmoからではだめで、Ekigaからコールすれば接続できる。
Windows Messengerバージョン5はSIP対応したビデオ通話ができる(Liveは独自プロトコルなのでダメ)…はずなのだが、ekiga.net/UDPを選んでも接続できない。これができればWindowsでのビデオ通話として最適そうだったのだが。Windows版Ekigaはベータ版が用意されているが、かなり不安定で、固まったりビデオとの連携がよく不調になったりする。
ということで、Windowsとの通話はいまいちだけど、手軽なビデオ通話としてEkigaはなかなか悪くないという結論であった。今回は光経由だったのだが、たとえばホテル、カンファレンスや勉強会などネットワークが微妙な場所でダイヤルアップやEDGEといったものを使ったときにどの程度の品質が出せるか、今後ぼちぼちと試していく予定だ。
(そういえば弟の自宅環境でネットワークが使えるなら、実家-弟のところにWindows Liveあたりでビデオ通話を組むといいかなぁというところなんだが。でもあっちは家ではまだダイヤルアップなんだっけか?)
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