「がばいばあちゃんの幸せのトランク」を読んで [読書]
がばいばあちゃんシリーズ3弾目、幸せのトランクを読んだ感想です。
今回は著者の島田洋七さんが奥さんのりっちゃんとの出合い、駆け落ち、
上京、下積み時代、漫才ブーム、その後が描かれてます。
そういえば、先日も島田さんはテレビに出てがばいばあちゃんの事を
話してたな。本の中からいくつか御紹介します。
-----以下ネタばれ注意------
デパートのネクタイ売り場で知り合ったりっちゃんと駆け落ちするんだけど、
りっちゃんはよくついて来たなぁと思ってしまった。仕事も決まってないし、
住むところも決まってなかったみたいだし。漫才師も最初から目指してたわけ
じゃなくて、ハネムーンを兼ねた上京で歌手になりたいと言って尋ねた俳優
養成所で漫才師って職業を教えてもらう。見ててハラハラしてしまう。
大阪の四畳半一間のアパート代をりっちゃんの給料で支払ってもらい、
漫才師を目指す下積み時代の生活から引用。
芸人仲間と雑魚寝していると夜中に誰かのお腹が「ぐー」となる音を
きいてると、夢も干からびる思いだったっと著者は語る。
東京進出をするかどうかで意見の分かれた著者の漫才コンビは、解散を
余儀なくされ、自棄になった著者はばあちゃんに電話をするが、しばらくして
ばあちゃんに電話を切られてしまう。その後ばぁちゃんから来た手紙には、
「この間は、電話をくれたのに、すぐに切ってしまってごめんね
あの時、お前は頭に血が上がっていたから、切った方がいいと思いました
(中略)
人間に偉い人なんか、いません。けれど努力すれば、すごい人にはなれます
どうか、ふたりで支えあって頑張って下さい
(中略)
コツコツやってもなぁと思う前にコツコツやれ!!コツコツの先に成功がある
ばあちゃんより」
と書いてある。さらに嫁さんにも、
「あのね、あんたは面白いの。
世の中ってずーっと同じじゃないから、いろんなことが起こるの。
野球だって誰から引退するから、他の人にチャンスが回ってくるって事も
あるでしょう?あんただって、いつ売れるか分からないのよ。
そのためには続けてないとダメ」
と叱られて、著者はまた前向きに生き直し始める。そして物語は、
東京進出、漫才ブーム、アイダホでの療養 と続いていく。
ちなみに、タイトルにある「トランク」ですが、これは著者がばあちゃんの、
「結婚はね、ひとつのトランクを二人で引っ張っていくようなもの。
その中に、幸せとか、苦労とか、いっぱい入ってるの。
絶対、最後まで二人で運ばんといかんよ。ひとりが手を離したら、
重くて運ばれん」
という言葉を真に受け(トランクはたとえ話)、駆け落ちするときに本当に
買ったトランク(もしくはばあちゃんの言葉)の事です。
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