ちょこちょこ調べてみた。
ハートビル法を読んだところでは、駐車場にしろ、客室・トイレにしろ、大雑把に1〜2%を身障者用とすることが求められている。労働省の調査によると、全国の18歳以上の身体障害者数は人口比で3%弱。この調査での身体障害者の定義は身体障害者福祉法別表に定められた障害者なので、身障者用客室や駐車場を必要とする人間の割合はもう少し少ないかもしれない。ぐぐった範囲ではアメリカでは車椅子利用者が人口の1%程度いるらしい。ハートビル法でも1%という数字も見えるとこからすると、日本でもそんなもんなんだろう。1〜2%を身障者用とするというのは、人口比的には妥当な数字に見える。
一方、東横インの客室稼動率は83%。東横インの客室数が100室、障害者用客室が2室として、平均83%が稼動していて、その中に平均1%の身障者がいるとしたら、障害者用客室の稼働率も40%程度はあるはずだ。社長が言っている「年に数人」とかってのとは桁が違う。もし本当に年に数人なのだとしたら、身障者の割合は0.01%とかってことになる。
さっきも挙げた、労働省の調査によると、過去1年間に外出をしたことがある障害者が86%、旅行をしたことがある障害者が27%。こっちの総務庁の調査では、10歳以上の全国民ベースだと、過去一年間で82%が旅行・行楽をしているという結果なので、障害者の数字は1/3。東横インの利用者における身障者比率は最高でも0.3%ぐらい。旅行の頻度が健常者と比べて低いとか、年間の旅行日数が少ないとかってこともあるかもしれないとか、観光で東横インに泊まらないだろ?とか考えると、社長の言うとおり本当に身障者の割合が0.01%ってのもありえなくはない。
つまり、全客室の2%が身障者用というのは、少なくとも現時点では過剰供給と考えてよさそうだ。
(つづくかもしれないし、つづかないかもしれない)