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Particle Dictionary (leptons)
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| ｌ |
いろいろ |
いろいろ |
1/2 |
いろいろ |
いろいろ |
軽粒子 |
物質の構成要素で強い力に感じないもの。
電荷を持つ電子，ミュー粒子，タウ粒子と，それらに対応する電気的に中性のニュート
リノの計６種類がある。クォークに対抗する素粒子らしく，大きさは今のところ測れな
いくらい小さい。反粒子が存在する。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| ｅ- |
-1 |
0.51 MeV |
1/2 |
＋ |
無限大 |
軽粒子 |
★記号★
原子を構成している素粒子。化学反応やエレクトロニクスで本質的な役割を果たす。
最も軽い荷電粒子。電荷が保存する（消滅しない）と考えると電子は，単独では，未来
永劫に安定で不滅であることになる。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| ｅ+ |
+1 |
0.51 MeV |
1/2 |
− |
無限大 |
軽粒子 |
★記号★
電子の反粒子。ポジトロンともいう。高エネルギーの光子を物質に当てて作る。
電子に出会うと，低エネルギーでは一種の分子状態（ポジトロニウム）形成し２個又は
３個の光子にこわれるが，エネルギーが高いと一気に消滅して２個の光子になる。1932
年，アンダーソン（米）により，宇宙線による反応のなかから発見された。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| μ |
-1 |
106 MeV |
1/2 |
＋ |
2μ秒 |
軽粒子 |
電子の兄弟に当たる粒子で，本質的には電子とは重さが違うだけである。
電子の約200倍の重さがあるが，その理由はわかっていない。宇宙線のなかに多く含まれ
ている。1937年に発見された。パイ中間子の崩壊により作られる。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| τ |
-1 |
1777 MeV |
1/2 |
＋ |
0.3ピコ秒 |
軽粒子 |
電子の兄弟に当たる粒子で，本質的には電子とは重さが違うだけである。
電子の3500倍も重いが，なぜこんなに重いのかはわかっていない。1975年，加速器で作
られ発見された。重いのでハドロンにこわれることもある。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| ν |
0 |
0？ |
1/2 |
|
無限大？ |
軽粒子 |
電荷の無い軽粒子。弱い力にしか感じない。
電子，ミュー粒子，タウ粒子に対応して，３種類が存在する。
ベータ崩壊の際などに発生するが，ほとんど物質と反応しないので検出が困難である。
他の粒子に比べて大変軽く，標準模型では
質量ゼロとされているが，
最近、ある種類のニュートリノが別の種類のニュートリノ
に変化するという「ニュートリノ振動」と呼ばれる現象が
発見され、３種のニュートリノの中には質量がゼロで
ないものがあることがわかった。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| νe |
0 |
0？ |
1/2 |
|
無限大？ |
軽粒子 |
★記号★
弱い力で電子と同時に反応にあずかるニュートリノ。
原子核のベータ崩壊の時に発生する（これは正確には反電子ニュートリノである）。原
子炉や太陽内部の核融合反応でも大量に発生する。1987年，星の大爆発(超新星1987A)
によって発生したニュートリノを，世界で初めて，日本の装置により，検出することに
成功した。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| νμ |
0 |
0？ |
1/2 |
|
無限大？ |
軽粒子 |
★記号★
弱い力でミュー粒子と同時に反応にあずかるニュートリノ。
パイ中間子やＫ中間子がミュー粒子にこわれる際同時に発生する。1962年，電子ニュー
トリノとは別のニュートリノであることが，米国ブルックヘブン研究所で確認された。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| ντ |
0 |
0？ |
1/2 |
|
無限大？ |
軽粒子 |
★記号★
弱い力でタウ粒子と同時に反応にあずかるニュートリノ。
実験的確認は長い間できていなかったが、1998年以降、原子核乾板を使った実験で、
タウニュートリノによるタウ粒子の生成反応が検出されている。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| νs |
0 |
0？ |
1/2 |
|
無限大？ |
軽粒子 |
★記号★
未発見。非常に弱い相互作用しかせず、事実上検出不可能なニュートリノ。
普通のニュートリノがニュートリノ振動やスピン方向の変換でステライルニュートリノになる場合があると考えられている。
この場合は、観測できるはずのニュートリノが観測できなくなるので、実験的にその証拠を探すことが可能である。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
| ｅ* |
-1 |
かなり重い |
1/2？ |
不明 |
不明 |
軽粒子 |
未発見。複合粒子模型で予言され，電子がエネルギーを内部に蓄え重くなった粒子。
すぐに電子と光子にこわれると予想される。無いかも知れない。
| 記号 |
電荷 |
質量 |
スピン |
パリティ |
寿命 |
分類 |
|
4/3など |
かなり重い |
1/2？ |
不明 |
不明 |
|
未発見。軽粒子数を持ちさらに「色」の性質を持っている粒子。
複合粒子模型で予言される軽粒子とクォークが「合体」した粒子。軽粒子と多数のハド
ロンにこわれると予想される。無いかも知れない。
(C) Copyright 1996 Sadaharu UEHARA and Junpei SHIRAI