1月の対中国直接投資は16.1%増、日本向けは500%増

ロイター編集
1月の対中国FDIは前年比+16.1% アジアや米国からの投資堅調
2月18日、中国商務省は、海外から中国への直接投資が1月は前年比16.1%増の107億6000万ドルだったと発表した。写真は昨年4月、北京で撮影(2014年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[北京 18日 ロイター] - 中国商務省は18日、海外から中国への直接投資(FDI)が1月は前年比16.1%増の107億6000万ドルだったと発表した。経済成長の伸びは鈍化しているものの、中国経済への期待がなお高いことを示した。
同時に中国企業の海外投資も活発で、1月は前年比47.2%増。日本への投資は500%も増加した。
2013年通年の海外からの直接投資は前年比5.3%増の1176億ドルとなり、過去最高となった。
1月の対中FDIのうち、約63億3000万ドルがサービス業向け。製造業向けの投資は21.7%減少した。
商務省の沈丹陽・報道官は記者会見で、特にサービス分野における中国の経済改革が海外投資家の期待を高めたとの見方を示した。
報道官は「1月の対中FDIが2桁増となったことは、中国の投資環境が依然として魅力的なのかどうかという疑問に対する答えとなった」と指摘。「われわれは、FDIの堅調なモメンタムが年内も維持されると予想している」と述べた。
1月のアジア10カ国・地域(香港、台湾、日本、韓国など)からの対中FDIは22.2%増の95億5000万ドル。
米国からは34.9%増の3億6900万ドル。
一方、欧州連合(EU)からは41.3%減の4億8200万ドルとなった。
<中国から海外への投資も活発>
1月の中国から海外への直接投資は前年比47.2%増の72億3000万ドル。特に日本向けは500%増加した。
中国企業による対外投資のペースはここ数年速まっており、投資先もアジアからアフリカや欧州へと拡大している。
1月だけでも、中国のパソコンメーカーであるレノボ・グループ(聯想集団)<0992.HK>が米国で2事業を50億ドル超で買収すると発表した。
沈報道官は1月の中国貿易統計について、データが水増しされたとの市場観測を否定。統計では輸出が前年比10.6%増加し、伸び率を2%とした市場予想の5倍超となっていたため、一部ではデータの水増しを指摘する声も出ていた。
同報道官は、「一部のアナリストは、偽りの取引で輸出が押し上げられたとみているが、それはただの憶測で、根拠がない」と述べた。
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