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そうだ。奴隷を冒険者にしよう - 第77話 2回戦前半終了
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そうだ。奴隷を冒険者にしよう  作者: HATI


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第77話 2回戦前半終了

 アズの斬撃がバンザンの肩を深く切り裂く。

 着地して更に追撃を加えようとしたら、バンザンの姿が消えた。


 続行不能と判断されたようだ。


 バンザンの目は死んでいなかった。これが実戦であれば、恐らくすぐに反撃が来ていただろう。


 アズは緊張からか心臓の鼓動が速まり、荒くなっていた呼吸を何とか鎮める。

 呼吸が落ち着き、そして汗を拭い、ようやく自分が勝利したことを実感した。


 審判がアズの名を読み上げ、勝利を宣言する。


 アズへ盛大な拍手が贈られる。

 恐る恐る手を振ると、更に大きな歓声が響いた。


 大きな勝利を皆が称えているのだ。


 アズはそれに驚く。そしてようやく、それだけの事をしたのだと感じた。


 アズの姿が見えなくなるまで拍手が続く。




 そして2回戦第2試合


 ダガー使いのフィン対踊り子のダリアの試合が始まった。


 フィンは両手のダガーをくるくる回す。

 それは彼女の癖のようなものだった。


 肩まである黒い髪に黒い目。人によっては不吉だと言うだろう。


 対してダリアは、腰まである亜麻色の髪をなびかせながらゆっくりダンスを踊っている。


 フィンは少し呆れながら口を開く。


「おばさんさ。棄権してくれない? どうせ男にしか勝てないでしょ」

「あら、ふふ。怖いのかしらお嬢ちゃん」


 フィンの軽口にダリアはそう返した。


「楽に勝てる方法があるからそうしただけよ。それと、私はまだ若いわ」


 ダリアが踊る度に透けている布が舞い、その肢体を見せつける。

 男性の観客からの受けは良い。


「媚びた格好をしてよく言うね」

「媚びてるのは貴女もでしょう」


 くるくる回っていたフィンのダガーが止まる。

 ダリアの言葉がフィンの神経を逆撫でした。


「棄権しないならいいや。後悔しないでね」


 フィンが無造作に歩く。ダリアは踊ったままだ。

 もうあと5歩もすれば届くという距離で、フィンはその姿を消した。


 音もなく、予備動作もなく。


 ダリアは腰に据えた鞭を取り出すと、踊りながらそれを地面に叩きつける。

 叩きつけた位置はダリアの右後ろだ。


 そこにフィンが居た。

 両手にダガーを構え、ダリアの首を狙って音もなく近づいていたのだ。


 フィンは鞭を躱し、そのまま前に出る。

 ダリアはフィンの攻撃をリズムよく回避する。


 柔軟なダリアの身体は、フィンの鋭い急所を狙った攻撃を上手く回避した。


 まるで、ダリアとフィンが申し合わせて踊っているかのような光景だった。

 痺れを切らしたフィンは攻撃を中断する。


「どうしたの? もう終わりかしら? 音が乱れているわよ」

「うるさい」


 フィンはダリアの言葉を遮る。


「ちょこまかと鬱陶しいんだよ、おばさん」


 フィンが再び動く。

 目の前まで、普通に歩いた。


 ダリアが踊りながらも不思議に思いつつ、鞭をしならせる。

 フィンは、いつの間にかダガーを仕舞っていた右手でそれを掴んだ。


「随分避けるのは上手いけどさ。やっぱり男相手に踊ってろよ」


 そう言って、ダリアの鳩尾に蹴りを放つ。

 ダリアが鞭を手放し、避けようとした。


 フィンは奪い取った鞭でダリアの右足を狙い、鞭でからめとる。

 そして思いっきり引っ張った。


 ダリアの右足が浮く。

 するとダリアが地面に残った左足で飛び、両足をフィンに向けて伸ばした。


「もういいって」


 フィンがそれを躱して、ダリアの首を斬った。

 ダリアの姿が消え、フィンが勝利する。


 フィンはつまらなさそうに左手のダガーを仕舞う。


 拍手はまばらだった。ブーイングも幾つか混じっている。

 予選の時のような魅せる戦い方が、完全に鳴りを潜めていた。


 フィンは1回戦の時とは違い、観客に目もくれず勝利が宣言された後舞台から姿を消した。




 そして2回戦第3試合。

 スパルティアの戦士オビアス対シード枠より参加の戦士ブルッセオ。


 ブルッセオは自慢の斧でオビアスと対峙した。

 オビアスは1回戦と変わらず、スパルティアの盾をぶん投げる。


 ブルッセオは跳んでくる盾を全力で弾きながら、前進を目指した。

 2度3度と見事に盾を弾き、前に出る。


 だが4度目を弾いた時、飛んでくるのは盾だけではない事にブルッセオは気づいた。

 飛んでくる盾に気を取られ、スパルティアの戦士が使う槍投げに意識を割くのを忘れてしまったのだ。


 盾と同時に投げられた槍はブルッセオの腹に当たり、ブルッセオの姿が消える。

 オビアスが3回戦に進出した。


 2回戦の前半が終了する。




 そこで一度インターバルがとられることになった。


 観客が飲み物や食べ物を買うために席を離れる。

 主人も席を離れた。


 冷たい飲み物を買い、控室へと向かう。

 インターバルの間は選手ではなくても、関係者ならば控室に入ることが出来る。


 フィンとすれ違う。苛立っている様だ。主人は避ける様に道を開ける。

 フィンは舌打ちして通っていった。


 闘技場の人間に言われた控室にノックをし、問題ない事を確認して中に入ると、アズが暇そうにしていた。


 どうやら本選では控室は個室になっているようだ。

 主人が入ると、アズの表情が華やいだ。


「頑張ったな。飲み物と、後着替えを持ってきた」


 予備の服も念の為準備していたので飲み物と共に渡す。

 水筒は持たせていたのだが飲み切ってしまったようだ。


「ありがとうございます!」


 ゆっくりと飲み物に口をつけ、冷たい果汁の入った水を嚥下する。

 喉がその度に動いた。


 汗は引いたようだが、まだ体は紅潮しており、不思議な色気を感じた。

 アズが飲み物を飲み干すと空になった器を主人が受け取る。


 そのまま着替える。アズにとってはもう何時もの事だ。

 逆に主人が照れそうになってしまう。


 アズは色んな所が成長していた。


 タオルを渡し、汗を拭った後に渡した着替えにアズは着替えた。

 スカートの中にズボンを履かせていたが、より動きやすいようにハーフズボンにした。


 アズが何度か動き、確かめる。問題は無さそうなので主人はアズを激励し、控室から出た。

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