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ローズマリーは会場から離れるわけにはいかないので、レオナルドがロックとフランクのところに行ったことを確認してから、会場の隅に移動した。
「アリア。」
「はい、ローズマリー様。」
「見失ったわ。」
「お任せください。」
そう言うと、アリアは会場から消えるように立ち去った。
イザベラを探すのはひとまずアリアに任せて…
「レオナルド様の警護もしなくてはね。」
ローズマリーはレオナルドの元に向かった。
「ローズマリー!どこに行ってたんだ?」
レオナルドはローズマリーを見つけるやいなや、ローズマリーに駆け寄った。
「少し疲れてしまったので、休憩していましたわ。」
それを聞いてレオナルドは安心したようだ。
「あ、そういえば、イザベラ嬢に会いましたか?」
ロックはローズマリーに聞いた。
「いえ、視界の隅で彼女の存在を捉えていましたが、気が付いたらいなくなっていました。イザベラさんが何か?」
「…いや。ドレスもあれでしたが…何か雰囲気が良くなくて、まだレオナルドのこと諦めていない感じだったので、ローズマリー様気をつけてください。」
ロックもフランクも神妙な顔つきをしていて、レオナルドだけはわかっていない感じだった。
二人が言うのならイザベラはなりふりかまわず何かを仕掛けてきそうだ。
「ご忠告、ありがとうございます。」
「大丈夫だよ、ローズマリー。俺がいるから、守るよ。」
さらっとこんな台詞を真面目な顔をしていうものだから正直、ドキッとした。
「レオナルド様、ありがとうございます。」
自分の身は自分で守れますと言おうとしたけど、言葉を引っ込めた。
感謝の言葉を言っただけなのに、レオナルドは満面な笑みをローズマリーに向けた。
近くにいた令嬢達の頬が紅く染まっていた。
もちろん、ローズマリーも。
「なぁ、あれって、ローズマリー様も案外まんざらじゃないんじゃない?」
鈍いフランクが気付いたぐらいだ。
「だよな。」
ロックとフランクは二人に聞こえないようにヒソヒソと話た。
「…レオナルド様もお気を付けくださいね?」
「ありがとう、ローズマリー!」
またもや満面の笑みをローズマリーに向ける。
またもローズマリーの頬が紅く染まる。
「…あの二人何があったんだ?」
「さぁ…?」
ローズマリーが頬を少し染めたまま、化粧を直しに、化粧室に向かった。
レオナルドからついていくと言われたが、断った。もちろん不思議がられたが、色々とやらなければいけないことがある。
「ローズマリー様。」
「アリア、見つかったかしら?」
アリアは、ローズマリーに耳打ちをした。
「そう。あの子は本当に分かりやすい子ね?嫌いじゃないわ。」
ローズマリーはクスクスと笑いながら、アリアと一緒に闇へと消えていった。