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【書籍化】カバンの勇者の異世界のんびり旅 ~実は「カバン」は何でも吸収できるし、日本から何でも取り寄せができるチート武器でした~ - 25.大勇者と大魔王、出会ってはいけない二人
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【書籍化】カバンの勇者の異世界のんびり旅 ~実は「カバン」は何でも吸収できるし、日本から何でも取り寄せができるチート武器でした~  作者: 茨木野
第3部

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25.大勇者と大魔王、出会ってはいけない二人



 空中で戦う僕とワルージョのもとにあらわれたのは、神眼の大勇者、神坂みさか愛さん。

 僕は戦闘中だというのに、ミサカさんのこと以外、見えなくなっていた。


「ミサカさん! ミサカさーん!」


 ぶんぶん! と僕は手を振る。

 地下で出会った時、骨しかない状態だった彼女。


 でも、今はちゃんと人間の姿をしてる。

 年齢は10代後半くらいかな。


 少し青みがかかった、長く艶やかな黒髪。

 スラリと長い手足。でも、お尻とおっぱいは結構大きい。


 二重ぱっちりまぶた。

 左目だけが黄金色をしている。


 真っ白な肌にはシミひとつなく綺麗だ。


 彼女は白い不思議な服を着ていた。そして、白いマントを着てる。

 純白の衣装に身を包んでいる彼女は、まさしく、正義のヒーローみたいで、かっこいい!


「けーすけくんっ!」

「ミサカさん!」


 僕の下へミサカさんが飛び込んできた!

 僕はそのままキャッチする!


 空中で抱き合う僕とミサカさん。

 わ、温かい! それに、柔らかいや!


 それにそれに! とてもいい匂いがする!

 彼女の全身から感じるのは、圧倒的な生者のオーラ。そう!


「呪い、解けたんですね!」

「うん! けーすけくんが頑張ってくれたおかげだよ!」


 知らず、僕の頬を涙が伝っていた。

 ああ、よかった。


 ミサカさん、元に戻ったんだ!

 よかった、よかったぁ!


「けーすけくん……ありがとう」


 きゅっ、と彼女が僕を抱きしめてくれる。


「ありがとう。君のおかげだよ。もう、言葉にできないくらい、君に感謝してる。だから……」


 ちゅ、って。

 え、ええええええ!?


 み、ミサカさんが僕の唇に、き、キスを!?


「あ、あのこれって……」

「大好きのあかしだよ!」


「! だ、大好き……?」

「うん! だいすき! 私、けーすけくんが、大好き!」


 そ、そ、そうなんだぁ〜!

 わぁああい! うれしいなぁ!


「ぼ、僕もその……」


 と返事をしようとしたんだけど。


『何をイチャイチャしてやがるのよぉおおおおおおお!』


 ……あ、そうだった。

 今戦ってる最中だったや。


 ワルージョが無数の、黒い聖武具 (レプリカ)を出して攻撃してくる。

 その攻撃を、僕はカバンの力で収納してる最中だった。


 スペさんが頑張って、武具を吸い込んでくれてる。


「ごめん、一人でがんばらせちゃって!」


 スペさんが目だけをこちらに向けて、にやっと笑う。

 それだけで、気にするなって、言ってくれてるのがわかった。


 多分スペさん、空気を読んで、僕らの再会を邪魔しないでくれたんだ。

 優しいなあ。さすが、僕の相棒!


 それに比べて、ワルージョめぇ。僕らの邪魔をしやがって!

 やっつけてやる!


 ……って、あれ?


「ん? どうしたけーすけくん」


 僕は、気づいちゃったぞ。


「ワルージョ、もう、倒さなくて良くないです……?」

「「言うと思った!!!!!!」」


 ヒキニートさんとシズカさんがツッコミを入れる。

 いや、でもほら、だってさ。


 僕が悪いやつをやっつけてたのは、経験値集めのためだ。

 経験値を貯めて、カバンを進化させ、ミサカさんの呪いを解く。


 そのために僕は経験値まぞくの首を集めて来たのだ。


「……しまった。大勇者が復活した今、あの悪魔が敵を倒す理由を失ってしまった!」

「ワルージョと啓介くんの力が拮抗してる現状、啓介くんにやる気を失ってもらっちゃ困るのに!」

「……オタク様、どうにか啓介を説得してください!」


 なんか二人とも慌ててる。

 けど、オタクさんだけは、慌ててなかった。


「大丈夫でござろう。なぜなら……」


 一方、ミサカさんはというと。


「え、なんで?」


 きょとんとした顔で、首を傾げてきた。


「なんでって?」


 すっ、とミサカさんが眼下を指差す。

 壊れて、ボロボロの街。


「街が壊れてるのって、ワルージョのせいだよね」

「そうですね」


「ここに住んでいる人たち、この国の人たち、困ってるよね?」

「うん。でも、それ僕に関係ないです」


 僕がワルージョを倒そうとしたのは、ただ単に経験値が欲しかったからであって……


「なんで?」

「え?」

「どうして、困ってる人いるんでしょ?」

「は、はい」


 ずい、とミサカさんが顔を近づける。

 

「助けないと、だよ!」


 ミサカさんが気合の入った顔で言う。


「え、いやいや。この国って僕ら召喚者を、無理やりこの世界に拉致した国ですよ? なんで助けないといけないんですか? そんな助ける義理なんてないですよね?」


 でも、ミサカさんは尚も言う。


「でも、困ってるんでしょ? この国の人たち」

「た、多分」

「じゃあ、助けないと! だよ!」


 み、ミサカさん?

 話、え、通じてない?


「愛ちゃんちょっと頑固なとこあるから……」


 ヒキニートさんがワケ知り顔で言う。

 そういえば、二人は友達、元パーティメンバーなんだっけ。


「愛ちゃんにとって、勇者は絶対正義のヒーローなんだ。困ってる人がいたら助ける、当たり前。って本気で思ってる」


 とヒキニートさんが解説する。


「けーすけくんも勇者なんでしょ? なら、困ってる人は、助けないと、だよ!」

「いやでも……」

「助けないと!」

「いや……」

「勇者は、人を助けないと!」


 そ、そ、


「そっか〜」

「「えええええ!? い、言うこと聞いたぁ!?」」


 ヒキニートさんたちは驚いていた。

 そっかそっか。

 勇者は人を助けないと、なんだねえ。


「確かに、オタクさんも人を助けてました。あれは、オタクさんが勇者だからなんですね!」

「イエス! ざっつらいとだよ! 勇者ってほら、絶対正義の味方なんだから!」

「なるほどー! そうかぁー!」

「そうだよ! だから、けーすけくん、一緒に悪い奴を倒そう!」

「はい!」


 正直あんまり人助けに乗り気じゃないけども。

 でもでも、勇者が人助けするものだって、ミサカさんが言ってたし!


 オタクさんも人助けしてたし!


「僕も、正義のために戦います!」 

「うん! 戦おう! 正義のために!」


 僕とミサカさんが拳を握り締め、一緒に「「おー!」」と天に手を突き出す。


「……すげえ。あの人、悪魔を制御した!?」

「惚れた弱みってやつだろうねぇ」

「……そうか。あの悪魔にも、人を愛するっていう心が一応あったのか」


 もう経験値集めなくても良くなった。

 けど、ミサカさんの言う通り、僕は困ってる人を、助けちゃうぞ!


 だって、勇者は人を助けるものだって、ミサカさんも言ってたし!

 そう言った方がミサカさんも、喜んでくれたし!


「……きっと歴史の教科書に、悪魔を制御したミサカの名前が刻まれるだろうな」

「大丈夫、もう愛ちゃん歴史に残る大勇者だから」


 僕は戦うことを決意する。


「で、具体的にどうしましょう。今完全に防戦一方なんですが」


 ワルージョの攻撃を収納するので手一杯だ。


「まかせて! 私の剣術で、ぶった斬ってみせるから!」


 おおお! たのもしー!

 そういえばミサカさん、剣士だった……て、あれ?


「ミサカさん、剣は?」


 彼女は素手だった。

 聖剣技を使うのに、剣がどこにも見当たらない。


「大丈夫、なくても、大丈夫だから!」

「「「なくても大丈夫?」」」


 僕、オタクさん、シズカさんが首を傾げる。

 一方、ヒキニートさんだけ「ああ……」と分け知り顔。


 ミサカさんはパッと、と手を放つ。

 ってあぶない!


 今、僕はスキルの力で空を浮いてる。

 僕に抱きついてるミサカさんが、手を離したら、落ちちゃう!


「ってあれ!? 浮いてる!?」


 ミサカさん、普通に空に立っていた。


「え、あれ? あ、そ、そっか! 空歩のスキル持ってるんですね?」

「え、もってないよ?」


 きょとんとされてしまった。

 え、そ、空を歩くスキルもってないの?


「え、じゃ、じゃあ浮遊魔法みたいな?」

「あはは、私魔法の才能ぜろだから、そういうのできないんだ」


 魔法も使えない、って、え、ええ!?


「じゃ、じゃあ……どうやって空浮いてるんですか?」


 するときょとんとした顔で、ミサカさんが言う。


「勇者だから!」

「「「????????」」」


 僕らは首を傾げる。


「勇者なら、空くらい駆けて、当然!」


 え、ゆ。勇者って、空を走れる?


「だって、勇者だよ? 空くらい走れて当然だよ!」

「え、え、でも僕空飛べないですよ? スキルがなきゃ」


「それは、訓練が足りてませんな!」

「訓練……」

「うん! 訓練すれば、できる! だって勇者だからね!」


 そ、そ、


「そっかぁ〜」

「「信じるんかい!!!!!!!!」」


 ヒキニートとさんとシズカさんが突っ込む。


「そっかそっか。勇者って頑張れば空も走れるんですね!」

「もちろんだよ! 勇者ってね、頑張ればなんでもできるようになるんだよ! 見ててね!」


 そう言って、ミサカさんは空中にたち、右手をぎゅっと握りしめる。

 そこには、何もない。


 何もないはずなのに、なんだろう……

 彼女の右手から、なにか、とんでもないプレッシャーを感じる。


「聖剣技! 【快刀乱麻】!」


 そういって、ミサカさんは腕を振るった。

 まるで、見えない剣をにぎりしめ、振り下ろしてるかのようで……


 ズバァアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!


「「「は……?」」」


 僕、オタクさん、シズカさんは、言葉を失っていた。

 だ、だって……ワルージョのもつレプリカ聖武具が、綺麗さっぱり消えていたのだ。


 それだけじゃない。

 ワルージョも、頭からお尻にかけて、縦に真っ二つになっていたのだ。


「わ、ワルージョが!」「真っ二つでござる!?」「……剣ももってないのに!?」


 何度も見ても、ミサカさんの手には何も握られてない。

 でも、彼女はワルージョを一刀両断してみせたのだ!

 ど、ど、どうなってるの!?


「愛ちゃんはね、剣術を極めすぎたんだ。極めすぎて、もはや剣を使わなくても、敵を斬ることができるんだ……」


 な、な、なんだってぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?


「勇者って、そんなことできるんですね!」

「うん! できるよ! だって、勇者だからね!」

「そっかぁ! 勇者ってすげえ!」


 一方、シズカさんが言う。


「いや、できねえよぉおおおおおおおおおおおおお!」


 それは、鍛錬が不足してるからでしょうな。


「……おいヒキニート! なんだよあれ!? ミサカ・アイ【も】化け物じゃねえか!」

「うん……そうなんだ。ごめん、啓介くんがあまりにアレだったから忘れてたけど、愛ちゃんも負けず劣らずの化け物なの……」


「くそが! 最悪の化け物カップルが爆誕してしまったじゃないかぁ!」


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『【連載版】スキル【無】の俺が世界最強〜スキルの無い人間は不要と奈落に捨てられたが、実は【無】が無限に進化するSSS級スキルだと判明。俺をバカにした奴らが青ざめた顔で土下座してるけど、許すつもりはない』


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― 新着の感想 ―
[一言] 化け物には化け物をぶつける!という言葉があるが化け物と化け物が手を取り合うともうどうにもならなくなるということが分かる
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