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【書籍化】カバンの勇者の異世界のんびり旅 ~実は「カバン」は何でも吸収できるし、日本から何でも取り寄せができるチート武器でした~ - 29.究極最終奥義で消し炭にする
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【書籍化】カバンの勇者の異世界のんびり旅 ~実は「カバン」は何でも吸収できるし、日本から何でも取り寄せができるチート武器でした~  作者: 茨木野
第3部

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29.究極最終奥義で消し炭にする

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。

29.


 僕は皆の力でスーパーパワーアップした!

 超巨大ワルージョのおなかに穴を開けて、そこをくぐり抜け、そして制空権を取った!


「これでおしまいだよ! 狼王の暴食(グラトニー・プライド)!」


 魔神器カバンを前に出す。

 カバンは変形し、巨大な黒い獣へと変わる。


「食っちゃええええええええええええええええ!」


 黒い獣は大きく口を開いて、ゴオォオオオオオオオオオオオオオオオオオ! と吸い込み攻撃をする。

 が……!


「動かない……!」

『デカすぎるんだ』


 ヒキニートさんが僕に話しかける。


「デカすぎる?」

『ああ。今のワルージョはこの国と、そして隣国マデューカスをすっぽり覆うくらいの大きさになっている』


 なんだって!

 と、東京ドームどれくらいだろう!


『敵は巨大すぎて狼王の暴食(グラトニー・プライド)じゃ吸いきれないんだ』

「じゃあ、細切れにしてから全部回収だね!」


 僕は魔神器かばんから勇者の短剣を取り出す。

 切り刻んでやる!


 たんっ! と空を蹴ってワルージョへと接近。

 と、そのときだった。


【待ちな!】


 突如として、僕の脳内に女の人の声が響いたのだ。


「だ、誰……?」

『イラの声じゃ』


 とスペさん。

 イラ……憤怒の魔王の?


【そうさね。アタシはイラ。悪いが坊主、今アタシに攻撃すると、おまえまで死んじまうよ】


 ?

 どういうことだろう……。


【アタシは今、能力・憤怒逆鱗を発動している】

「憤怒逆鱗……?」


【この能力が発動してると、触れた瞬間に超爆発を起こす。魂すら、蒸発させるほどの恐ろしい爆発さ】

「なんだって!」


 そんなことが……。

 

『本当じゃ。……そうか、イラよ。ワルージョに体を支配されておるのだな』

【ああ。わりーな、スペ。そのとおりだ。アタシの意志じゃ、能力を解除できないんだよ】


 そうだったんだ……。

 つまり、イラさんは今、触れた瞬間大爆発を起こす状態ってことか。

 

 危なかった……イラさんの忠告が無かったら、今頃やられた!


「ありがとう!」

【ふっ……どういたしまして。っと、そこで提案がある。坊主。そして、大勇者、いるんだろそこに】


 イラさんがミサカさんに話しかけてきた。


『うん、いるよ』

【あんたの奥義、《陽光聖天衝ようこうせいてんしょう》、使いな】


 よーこー、せーてんしょー?


【あれを使って、アタシを一撃で葬り去るんだよ】


 !

 この超巨大な状態のワルージョを、一撃で倒せるほどの奥義なのかっ。


【細切れにしてそこの坊主に吸い込ませる作戦ができない以上、大勇者の超火力で一撃で葬るしかない】

『じゃが……じゃが……それだとおぬしが……!』


 スペさんが切羽詰まったように言う。

 どうしたんだろう?


『もしかして、イラ殿。その奥義を使うと、ワルージョとともに、イラ殿も死んでしまうのではないでござるか?』


 オタクさんがそう言う。

 ! なるほど……。


【ああ。だが、かまわないよ。アタシの命より、この星に生きる舎弟どもを、助けたいのさ】


 舎弟……。

 ああ、そういえばジャガーさん、イラさんの眷属っていっていたな。

 そっか……イラさんはこの星の仲間のために、犠牲になろうっていうのか。


 さっき僕のことも助けてくれたし……いい人なんだ。


【早くしろ。早くしないとワルージョがまた体の主導権を握る。そうするとやつは。この巨体で降下し、大爆発を起こすつもりさね】


 ワルージョの動きを、イラさんが止めてくれてるんだ!

 でも、いつまでも止められない。


 ワルージョは着陸し、それと同時に爆発を起こして、星を吹っ飛ばそうとしてるのか……。

『ケースケ……頼む。イラの、頼みを……聞いてほしいのじゃ』


 スペさんが苦渋の選択をする。

 苦しいのは、声から伝わってくる。スペさんにとってイラさんは、大事な友達なんだ。


 ……。

 …………。

 ………………うん。


「わかったよ」

【ありがとな、坊主】

「うん……でも、大丈夫! イラさん()必ず助けるから!」


 悪いのはワルージョだもん。 

 イラさんが死ぬことはない!


『でも、啓介君、具体的にどうするんだい?』


 ヒキニートさんの問いかけに、僕は言う。


「まずは、超巨大ワルージョを、大勇者ミサカさんの技で吹っ飛ばす。ミサカさん……力、貸して?」

『もちろん! でも、けーすけくん。ごめん。最終奥義を使うためには、私の全力に耐えうる剣が必要なんだ』


 ぼしょぼしょ、とミサカさんが奥義の内容について説明する。

 なるほど……。


「じゃあ、こんな風にするのは?」


 ぼしょぼしょ。


『なるほど! いけるかも!』

「うん! いけるね!」


 僕らがうれしそうにはしゃぐ。


『なんだろう、すごく嫌な予感するんだけど……』

『……わかる。カバンの邪神と無邪気神が笑ってて、すっごく不穏』


 ヒキニートさんたち酷いなぁ。 

 僕もミサカさんも、この星を守りたいっていう気持ちに嘘はないのに。


【何かやるなら早くしておくれ! くっ……もう、長くは自我を保てないよ……!】


 巨大ワルージョの体が微振動し出す。

 まもなく体の主導権を奪われて、ワルージョが悪さし出すだろう。


 その前に……ケリを付ける!


「いっくぞぉおおおおおおおおおおおお! 狼王の暴食(グラトニー・プライド)!」


 黒い獣が、思い切り空気を吸い込む。


『空気を吸ってどうするつもりなんだい?』

『これは……まさか……! 啓介殿! 空に!?』


 オタクさんさすが!

 たくさん空気を吸い込んだ黒い獣。


「いっけえええええええええええええええ!」


 黒い獣が、酸素を思い切り吹き出す。

 そこに、鍋の勇者さんの炎を加えると……。


 ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!


『ロケット噴射!?』

『……いったいどこへいくつもりだ! ここは空だぞ!』


 空の、さらに上……!

 上へ、上へ……!


 そして僕らは到達する。

 青い星を見下ろす位置に。


『『宇宙きたぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー!』』


 僕は宇宙空間に立っている。


『……信じられん。宇宙でどうやって生きてるんだ?』

『わ、わかんない……でも、神になってるから平気、なの、かなぁ~……?』

『……しっかりしろヒキニート! おまえがわからないんじゃ誰もわからんぞ!?』

『啓介君の行動が予想外すぎて読めないんだよ!』


 宇宙空間へとやってきた僕たち。

 そして、黒い獣をもとの魔神器カバンに戻す。


『んで、宇宙にきたけど、どうするのさ……?』

「ミサカさんに最終奥義、【陽光聖天衝ようこうせいてんしょう】を使ってもらいます」


『いやでも……あれは聖剣がないと使えないよ……?』

「だから、今、それに匹敵する武器を作るんです!」

『ぶ、武器を作るって……?』


 僕は鞄を手に持って掲げる。


蠅王宝箱ベルゼビュート!」


 カバンから無数の触手が生えて、超高速でどこへとすっ飛んでいく。


蠅王宝箱ベルゼビュートで何をするつもり……?』

「来た!」


 黒い触手が持ってきたモノ……。

 それは……。


『『げええええええ! た、太陽ぅううううううううううううううう!?』』


 超高温の火の塊……。

 太陽!


『やめろ! 太陽もってくるなよ! 星が滅ぶわ!』

「大丈夫! 太陽の本体じゃないので、ほんのちょっと、ごくわずかを持ってきただけです!」


『いや表面温度でも6000度だし、周囲を取り囲むコロナを合わせると100万度だから! 普通に星が蒸発するから! ほんの少しでもさぁ!』

「大丈夫です! エネルギーだけ抽出するんで!」


 カバンの中に太陽の破片を吸い込む。

 僕は人間じゃなかったので、太陽が近づいても死ななかった。


 すぽんっ、と太陽がカバンの中に入る。


「太陽のエネルギーを……魔力に変換! そして、魔神器カバン+勇者の短剣!」


 カバンが光り輝く。

 黄金の剣へと、姿が変わった。


蠅王宝箱ベルゼビュートで太陽のエネルギーを取りこみ、それを剣の形へと変えたのか!』

「そう! そして……ミサカさん! 出番です!」


 ミサカさんの魂は今、僕の中にある。

 ミサカさんの技術を、僕が……トレースする。


「大魔王の力、ぷらす、大勇者の剣術。最強のタッグでくりだされる必殺技」


 僕は黄金の剣を手に持つ。

 ミサカさんの動きを、僕がトレースする。


「「いくぞぉお!」」


 ミサカさんは黄金の剣……勇魔剣とも言えるそれを手に掲げる。

 コォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!


『……本物の太陽と見まがうほどの光だ!』

『あれが、愛ちゃんの最終奥義……』


 刃から発するのは太陽のエネルギー。

 それを、破壊の力として、一気に放出する。


 大上段から、思い切り剣を振り下ろす。

 

「「陽光聖天衝ようこうせいてんしょうぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」


 太陽のエネルギーを元に作られた剣から放たれる……。

 超、超、超出力の光の剣!


 それが地上へと降り注ぐ!

 光の剣は国を覆っていた巨大ワルージョを一撃で消し炭にしたのがわかった!

 やがて、静寂が訪れる。


「やったね!」

『うん……まあ。でも、ど、どうするんだい啓介君。イラごとワルージョを消しちゃったけど』

「それは大丈夫だよ! 見てて!」


 僕らは地上へと帰還する。

 空の上には……。


「ほらみて!」


 1つの、火の玉が浮かんでいた。


『! あれは……イラの魂じゃ!』


 スペさんはすぐに気づいたようだね。


『まさか、ミサカよ。おぬし、超巨大ワルージョの肉体のみを消し飛ばし、魂は残したのじゃな?』

『うん!』


『なんということじゃ……肉体と魂は分離できないはずなのに……』

『なんか、頑張ったらできた!』


 ミサカさんならできるって信じていたんだ。

 そしたら、できた。それだけ。


『我ら魔の物は、肉体が滅んでも、その魂があれば再生することができる……う、うう……』


 スペさんが泣いてるのがわかった。

 悲しいからじゃない、うれしいからだ。


 だって、イラさんの魂があれば、再生できるからね!


『ありがとう……ケースケ。ありがとう……ミサカ……。ありがとう、勇者たち! 本当に、ありがとうっ!』

【★大切なお知らせ】


好評につき、連載版をスタートしました!


『 【連載版】おっさん剣聖、獣の国でスローライフを送る~弟子に婚約者と道場を奪われ追放された俺、獣人国王女に拾われ剣術の先生となる。実は俺が世界最強の剣士だったと判明するが、泣いて謝っても今更戻る気はない』


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