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わがまま王女に仕えた万能執事、隣の帝国で最強の軍人に成り上がり無双する〜誰からも評価されず毎日姫のわがままに付き合わされた不遇の執事はいつの間にか大陸屈指の実力者になっていたようです〜 - 072 魔法人形の秘密
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072 魔法人形の秘密

「やっぱり……」


 ギークたちを追いかけていくと森の奥の古びた小屋に消えていった。

 外からしばらく見ていると中から人の気配が消える。 


「間違いないな」


 この小屋は偽装工作もそこそこだったため、外からでもカルム卿が使っていたあの小屋と同じ魔法陣を発見することができた。


「これなら時間を短縮できるな」


 カルム卿の予定は頭に入れてある。

 このまま早朝を待って向かえば鉢合わせることもないだろう。


「ああそういえば……」


 時間ができたらやろうと思っていたことを思い出す。

 チェブ中尉のことだ。


「どうせ夜はやることもないしな……」


 チェブ中尉が「よく死ぬ」と言ったことについて調べる必要がある。

 物事を調べるときには仮説が重要だ。

 これまでまさかチェブ中尉の魔法と死という概念が結びつくとは思わなかったせいで頭から抜けていたが、逆にそうであるとわかった上でならいくらでも調べようがあるのだ。


「まずは……リンド城周辺で情報を持っていそうなところを当たっていくか」


 そういえば姫様って、「なんとなく怪しいわ。調べなさい」とか無茶苦茶なことを言って送り出すことがあったな……。

 あれと比べれば今は自分なりに確信を持っていることを裏取りしていくだけな分ましだ。

 姫様の予想の精度が三割程度だった。数字だけ見れば驚異的だ。勘が鋭いのだろう。

 だが残りの七割についても「なにか掴んでくるまで許さない」と締め出されていたこちらとしては、あの手の命令はもう受けたくはないところだった。


「さてと……」


 目星をつけた要人の居城に侵入し、書類を集める。

 チェブ中尉、そしてあの魔法人形のスキルについて……。


 ◇


「これは……帝国は一体何を……」


 俺の目の前にはいま、あの日死んだチェブ中尉と全く同じ姿形をした人形たちが無数に並んでいた。

 どれも目をつむり、なにかの魔道具に繋がれた状態だ。眠ったように、あるいは死んだように動かないが、間違いなく魔法反応がある。


「関わっているのは……グガイン中将、これは予想通りか」


 チェブ中尉のことはもはや、国家規模のプロジェクトと化している。

 だが実際には帝国が音頭を取っているのではなく、帝国貴族たちが利権を奪い合うように入り乱れている様子までわかった。いや、そうであるからこそ、こうも簡単に情報が入ったのだ。

 チェブ中尉は男爵家。そしてその男爵家を派閥に取り入れ、このプロジェクトを中心的に推進しているのがグガイン中将の侯爵家だった。


「で、カルム卿……」


 グガイン中将、いや侯爵家に対して、最も敵意を持ってその技術を奪おうと動いているのが、辺境伯であるカルム卿。

 思ったより遥かに厄介な構図に頭を抱える。


「姫様の件以上に首を突っ込むべきじゃない案件だった……」


 資料によれば、チェブ中尉は一度死んでも次の人形が動き出すため、グガイン中将は全ての戦場で中尉に決死の突撃を命じている。

 千五百にものぼる兵士を生み出せるチェブ中尉が毎回決死で飛び込めば、そりゃあ多少の劣勢は弾き返せるだろう。


「そしてその功績で中将にまで……一方毎回戦死し、だが記録上は残せないチェブ中尉は一向にその地位があがらない、か」


 だが軍にいればチェブ中尉の異様な活躍ぶりは嫌でも耳に入るのだ。

 だからこそ、ギルン少将ですら口が出せないだけの発言権を持っていた。


 つながってきた情報に自分で納得していく。

 チェブ中尉の復活にはしばらくかかる。だがその復活が、圧倒的優勢にたったケルン戦線における最後の決定打になるのだろう。


「とにかく、魔法人形に関わる軍部の人間を覚えておこう……」


 また無茶な作戦に巻き込まれずに済むように。

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― 新着の感想 ―
[一言] 上手く着地させるの大変そう(´・ω・`)
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