第50話 グリフォン達
その夜、念話で呼ばれる。
冒険者ギルドを出る。すると、
「どこに行くのよ」と宮廷魔法師のオルガに呼び止められる。
「ちょっとそこまで」
「そんなのダメよ」
「え?」
「ダメなのよ」とムクれた顔をする。
「いえ、とても大事な用事でして」
「ダメなものはダメよ」としつこい。
北門へと歩く。
「ちょっと!待ちなさいよ」と言ってくるが無視。あと少しで北門という所で肩を掴まれる。
ハァ〜と溜息をついて転移。
そこには・・・、
《人間、久しぶりだの》
「ええ、久しぶりですね」
目の前にはグリフォンさんだ。後ろに大きな影がある。なんだろうか?
《お主、人間やめたのか?》
「?、辞めていませんよ」
《ククク、お主とは長い付き合いになりそうじゃな》
「今回は何用ですか?」と聞くと後ろの北門にある人間用のドアが開く。
「ちょっとあなた・・・」と言いかけてオルガは固まる。
《うん?お主の番かの》
「いえ違います。違います。あんなおば・・年上のお姉様は守備範囲では無いです」と全力で否定する。
「ちょっとあなた。今、おばさんと言おうとしたわね」と煩い。
《元気じゃの》とグリフォンは目を細める。
「それでなんで」とグリフォンに聞くと話をまとめるとこうだ。
魔獣の森の浅い場所。そうこの近くで禁忌の魔道具が使われた波動が感じられた。これは古代に使われた高位の魔獣のみを釣り出して誘導する魔道具で何回か使われて都市や国が滅んだのだとか。
それが使われた。遺跡で発見されたものだろうと。それでグリフォンと後ろに佇むドラゴン。そうエンシェントドラゴンはそれを停めにきたということらしい。
確かにスタンピードなら魔獣は興奮していますし。低級な魔獣もいるはずですが今回は全てS級を超える魔獣ばかりでした。確かに不自然ですね。
《そういう訳じゃ。お主がなんとかした様だがの》
「はぁ、なんとかなりました」
《まぁ、今回はこのグズの老いぼれドラゴンを待っておって遅れたがの》
《フンッ、老いぼれでは無いわい》とドラゴンさん。
《老いぼれじゃワイ》
《まぁ良いわ。そこの人間が神に選ばれし者か?》
《神に選ばれた者かは分からんが聖域に神が送ったのは確かじゃの》
《ほう、興味深いの。どれ、加護でもくれてやるかの》と言うとドラゴンから何か温かい物が流れ込んで来る。
《ふんっ、お主も酔狂だの》
《では行くぞ》とドラゴンは羽ばたき上昇する。その大きさは全長200mだ。デカい。
《またの》とグリフォンも飛び立つ。
ふぅ〜と息を吐くと、
「これはどう言うことよ」とオルガが煩い。すぐに冒険者ギルドに戻りギルマスに報告する。
「どういうことか分からん」と頭を振るギルマス。横では騎士団長が腕を組み溜息をついている。するとオルガが、
「事実よ。私もその場にいたわ」と証言する。
「それでコウよ。グリフォンとはどんな関係だ?」
「う〜ん、共通の知り合いがいましてね。ドラゴンさんとは今回が初めてです。はい」
「頭が痛いな。報告しても誰も信じられんぞ」と騎士団長は頭を抱える。
「では古代の魔道具が使われたのは事実なんだな」
「はい、グリフォンさんが言うことは信じられます」とキッパリ言う。
「確かに今回の魔獣の侵攻は不自然な事が多すぎるな。ヨシ、その辺も調べを進める。コウ、疲れただろう。休め」
ああ、やっと解放です。宿には戻らず聖域に行きますか。
「コウ、しばらくは都市に居ろよ」と釘を刺される。
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17:00にもう1話。
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