Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
デザインズ・ベイビー - 「暗闇」第二節
[go: Go Back, main page]

表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/17

「暗闇」第二節

「私は都が思っているよりも、しつこいわよ。本心を 聞くまで諦めないからね。覚悟をしておきなさい」


宣戦布告をして美和は部屋に戻る。彼女は真正面からぶつかってきた。


  全力で言葉をぶつけてきた。


 彼女は何て真っすぐなのだろうか。

 自分の気持ちに正直なのだろうか。


 今回、美和と話してみて感じとった。都が思っているよりも、美和は強い。 自分よりもきちんと、血の通った人間だ。困難にあったとしても、跳ね返せるポテンシャルは持っている。


 心配しなくても、立ち直る力を秘めている。 都はリビングのカーテンを開けた。 結局、朝が来てしまった。 明るくなり、太陽が登り始める。空の支配者が変わる――交代をする瞬間だった。


 あと、何回、夜明けの瞬間を、体験できるのだろうか。


 でも、時間は残酷で『今』を――現在を刻み続ける。 針は進み続ける。 誰にも止める権利はない。 都は夜明けの空を見つめた。


 翌日ーー。


 都はペンを置いた。


 思い。

 願い。

 祈り。


全ての気持ちを手紙に書いた。精神世界ーー夢の中ではなく、自分の肉声で手紙を書きたかった。不器用すぎて、言葉にはできない。口で言うと、美和とけんかになってしまいになりそうだった。


  けんかを回避するために、手紙を書いたのである。 渡すとなれば、自分が死んだあとになるはずだ。 美波と美和、湊に書いた手紙を封筒に入れて、丁寧にかばんにしまった。


 いずれ、誰かに託す時が来る。預けても大丈夫と 思える人物が現れる。 今の都は勘が鋭く、予想は外れない。 預ける人に出会うまで、大切に保管をしておかなければいけない。鍵付きのボックスを買っていて、クローゼットの奥に用意してある。


 ーー眩しい。


 図書館から出た都は太陽の光に瞳を細める。都が歩いていると、買い物を終わらせてきた美波がいた。 彼は荷物を受け取る。


「図書館にいるなんて珍しいわね」

「そうですか?」


「都。大丈夫? 無理をしていないかしら?」

「僕は大丈夫です」


「何かあったら言ってね」

「美波さん。もしですよ? 遺伝子操作を受けて誕生した人間だとしたら、何を思いますか?」


「都は都だわ。たった一つの命よ」

「突然、聞いてごめんなさい」


「ねぇ、都」

「はい」


「何があっても、都は私たちの家族だからね。忘れないでほしいの」


 その後の会話は続かずに、二人は無言で家まで歩いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ