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旭光の新世紀〜日本皇国物語〜 - 海と空を駆ける男たち
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旭光の新世紀〜日本皇国物語〜  作者: 僕突全卯
第2章 海外篇
26/103

海と空を駆ける男たち

中国篇、カタルーニャ篇に続いて「ミクロネシア篇」開始です。

2105年8月10日 太平洋 マーシャル諸島共和国 クェゼリン島


 日本列島よりさらに南の太平洋には「ミクロネシア」と総称される島々が浮かんでいる。その内訳は、アメリカ領マリアナ諸島、パラオ共和国、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島共和国、キリバス共和国からなる。

 パラオ共和国、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島共和国などの島々は、本来ならばアメリカ合衆国連邦政府による国防下に置かれていた。しかし、本国内での動乱を抑えることで手一杯となった連邦政府、そして混沌の中に身を投げた国民たちは、自由連合盟約を終了することを選んだ。

 結果、ミクロネシアに駐在していたアメリカ軍は、そのほとんどが本土、または中国国内の基地に移動された。アメリカ軍の影響力が大きく衰退したミクロネシアは、中国大陸や東南アジアで跋扈する軍閥や海賊が立ち寄り、拠点を作るようになっていた。


 そしてアメリカの盾を失った現地住民もまた、それら海賊に対抗するための新たな防衛体制を構築していた。これは日本を遠く離れた初老の皇国兵士と、彼らによって育てられた飛行艇乗りたちの話である。


 マーシャル諸島共和国クェゼリン島、そこはかつてマーシャル諸島に駐留していたアメリカ軍の軍用基地であった。現在ではアメリカ軍は撤退しており、「バックホルツ陸軍飛行場」の滑走路は半ば荒れ放題となっている。

 そんな滑走路に1機の飛行艇が駐機している。それはかつて「海上自衛隊」が保有していた飛行艇「US-2」であった。その機体には、日本国内で現役であった時と同じ様に「日の丸」が描かれている。


 そんな旧世紀の機体の前で、ポーカーに興じる男たちが居た。男たちが取り囲む丸テーブルには、チップのコインが無造作に置いてある。

 その時、テーブルの端に置いてあった電話が鳴る。軍服を着崩した初老の男が手を伸ばし、受話器を取った。


「・・・はい、もしもし?」

『・・・ミスター・スドウか? アイリングラップ環礁付近に海賊が出たんだ』


 それはマーシャル諸島政府の警官隊からの緊急連絡であった。須藤と呼ばれた男は受話器の向こう側に聞き返す。


「アイリングラップ環礁で海賊・・・?」

『青島華人団だ』

「青島華人団? ・・・聞いたことねぇな」

『ここ最近、中国沿岸部から進出してきた人民解放軍崩れの海賊だ。パプアニューギニアからの物資運搬船が狙われている!』

「了解 ・・・3分後に出動する」


 須藤は電話を切る。その瞬間、それまでダラっとポーカーしていた男たちが一斉に立ち上がり、隊服に身を包んで旧世紀の飛行艇「US-2」に乗り込んでいく。エンジンがかかり、管制塔と連絡を取り合い、離陸の準備が瞬く間に整っていく。


「よし、行くぞ!」


 そして最後に須藤一徹・・・日本皇国海軍大尉が機体に乗り込む。

 日本皇国海軍・マーシャル諸島駐留隊、須藤大尉率いる彼らは、日本とマーシャル諸島間に締結された安全保障協定に基づき、アメリカ軍に代わるミクロネシア地域の守護者として、かつての米軍基地に駐留する守備部隊なのである。




マーシャル諸島共和国 アイリングラップ環礁付近の海域


 首都のマジュロ環礁に向かう中型の貨物船に、1隻の軍艦が接近している。艦橋の後方に位置するマストには「ジョリー・ロジャー」が掲げられており、艦体には黒ペンキで「青島華人団」と無造作に書かれていた。


『止まれ! 止まらねぇとすぐに沈めるぞ!』

「ヒィッ!」


 拡声器から脅迫の音声が発せられる。貨物船の操舵手は顔を青ざめながら、船の速度を徐々に下げていった。艦の前方に位置する単装速射砲が貨物船へ砲口を向けている。


 しかし、軍による管理を離れて半世紀以上経っているこの艦に、真っ当なメンテナンスや弾薬の供給が行われている筈がなく、今や単装速射砲は動くだけのハリボテであり、魚雷発射管も近距離艦対空ミサ(SAM)イル発射機も、中身がないただの“筒”に過ぎない。

 生きている兵装といえば、現在の乗組員が後付けで設置したロケットランチャーや機関銃だけなのだ。しかしそれでも、民間の貨物船にとっては十分過ぎる脅威であった。


「艦を着けろー!!」


 旧人民解放軍海軍のコルベット「青島」は徐々に貨物船の右舷へと近づいていき、そして接触する。「青島」の左舷側には小銃で武装した海賊の船員たちが、邪悪な笑みを浮かべて待ち構えていた。その中には船長の銘思远の姿もある。


「・・・!」


 貨物船の右舷には貨物船の船員たちが整列して並んでいる。船長のジョー・スガタは彼らの1歩前に立ち、緊張の面持ちで海賊たちと対峙する。


「海賊『青島華人団』・・・銘思远船長かとお見受けします。ご・・・ご用件は?」


 その瞬間、銘思远はニヤリと不敵な笑みを浮かべ、部下たちに命令を下す。


「積荷、金品、全てを奪え!!」

「ウオオオオ!!」

「うわあああ!」


 海賊たちの雄叫びと、船員たちの悲鳴が海の上で混ざり合う。流れ込んで来た海賊たちによって、貨物船は阿鼻叫喚の地獄絵図と化した。




マーシャル諸島共和国 上空


 日の丸を背負う「US-2」が現場へと急いでいる。この「US-2」は海賊制圧用に「海のガンシップ」として設計された派生版であり、機体の左側にはガトリング砲の射撃を行うための小窓が取り付けられていた。さらに榴弾砲なども装備されている。

 操縦席に座る機長の須藤大尉と副操縦士の有川啓地中尉は、前方の窓を通して海の様子を見つめている。そしてついに、水平線上に目標となる貨物船が現れた。


「・・・見えた! 総員戦闘準備!」


 須藤大尉のしわがれた声が機内に響く。兵士たちは機体の左側にある小窓を開き、そこから銃座に固定されたガトリング砲の銃身を露出させた。


 その一方、貨物船の方も重厚なプロペラ音が聞こえてくるのに気づいていた。彼らは空の彼方から飛んでくる皇国海軍の飛行艇を見て、緊張の糸が切れた様な心地になっていた。

 しかし、その場に海賊船の姿はない。すでに掠奪を終えた後だったのだ。


「しまった! 一歩遅かったか!」


 須藤は眉間にしわを寄せる。貨物船の上空を旋回するUS-2に向かって、貨物船から信号灯が発せられた。


『医薬品と食料、燃料が拐われた! 取り返して欲しい! 南南西に逃げた!』

「!」


 須藤大尉はモールス符号による信号を瞬時に理解し、US-2は進路を変える。航法・通信員の一等水兵は海図をもとに、海賊の逃走進路について調べる。


「ここから南南西の方角には、ナモリック環礁があります」

「そこが潜伏場所か。民間人の生活圏に逃げ込まれる前に片付けよう」


 US-2はナモリック環礁の方向へ向かう。そして程なくして、海賊旗を掲げた旧中国海軍のコルベット艦が彼らの視界に捉えられた。



 この時代では非常に貴重な医薬品のほか、島民に供給される筈だった食料、そして海賊行為に欠かせない燃料を奪い、海賊たちは上機嫌になっている。


「古びた貨物船にしては上出来だぜ!」


 およそ80年前に勃発した「東亜戦争」の煽りを受け、人民解放軍は国連の管理のもと、大幅な規模縮小を余儀なくされた。突如として職を失い、特権を奪われた元人民解放軍の軍人たちは、共産党政府からあらゆる武器兵器を強奪した上で賊に成り下がった。

 そして今、陸軍の流れを汲む者たちは大陸を支配する軍閥に、海軍の流れを汲む者たちは旧世紀の海軍艦艇を勝手に乗り回し、東シナ海や南シナ海、そして太平洋で海賊として活動している。この「青島華人団」もそんな海賊の一団であった。


 船長の銘思远は甲板に立ち、大海原を眺めている。屈強なガタイやその顔貌たるや、荒くれ者をまとめる器を感じさせるものであった。

 しかし、彼らの背後からは太平洋の守護者が近づいている。それにいち早く気づいたのは、対空レーダーの監視員だった。


「・・・船長! 6時の方向から航空機が接近しています!」

「何!?」


 銘思远は驚きの声をあげると、急いで艦橋へと戻っていく。程なくして、重厚なプロペラ音が海の上に響き渡る。


「出た! 皇国海軍の飛行艇だ!」

「・・・チッ!」


 空と海に擬態する青い機体、大海原の守護者たちが姿を表した。船員たちが縮こまる中、船長の銘思远は部下たちに命令を下す。


「全速力で逃げつつ、総員戦闘準備! 対空射撃で奴らを近づかせるな!」

「へい!」


 そうこうしている間にも、ガンシップ版US-2はどんどん近づいてくる。戦闘員たちは銃架の機関銃や携行ミサイルの準備を急ぎ、航海員たちは船速をあげていく。しかし、US-2はたちまち艦の背後に追いついてしまう。そして機体から警告が発せられた。


『海賊船に告ぐ。直ちに停船せよ! 命令に従えば命までは取らん!』


 須藤の声が響く。しかし、艦は止まることなく、逆にUS-2に向かって機関銃を放ってきた。



 US-2は敵の攻撃から遠ざかるため、機体の左側を艦へ向けたまま、その周囲を旋回しながら距離を広げていく。機体の左側にはガトリング砲が顔を覗かせ、その銃口を海賊艦に向けていた。


「射撃開始!」

「了解!」


 機長である須藤の命令を受け、砲手が機器を操作して2丁のガトリング砲から銃撃を放つ。それらは銃架と機関銃が設置されている箇所を襲い、射撃手ごと粉砕した。


「・・・!」


 艦橋の航海要員たちは、仲間たちが粉々にされる様を見せつけられ、恐怖を抑えられない。だがそんな彼らに対して、攻撃は無慈悲に続けられる。

 US-2の後方から砲口を覗かせる榴弾砲から、強烈な砲撃が3発放たれた。それらは対艦用に設計されている砲弾であり、艦の後方甲板を貫通し、内部で爆発を起こす。その瞬間、艦体が大きく歪み、スピードが落ちていく。


「制圧にかかる! 接近せよ!」


 脅威となる敵の対空兵装を薙ぎ払ったUS-2は、艦の真横に並走するように接近する。そして海面に着水し、後部の救援用扉が開いた。


「ボート下ろせ!」


 そこからモーターがついた小型のボートが海面に降ろされる。さらにパワードスーツで身を包んだ兵士たちが、続々とボートに乗り込んでいく。その見た目はまるでロボットかアンドロイドの様であった。



 5人の兵士を乗せたボートは、そのまま海賊艦へと近づいていく。兵士の1人が索発射銃で艦の前方甲板にロープを引っ掛けると、それを手繰ってボートと艦を接触させた。


「行くぞ!」


 制圧隊の指揮を執る川島水兵長をはじめとして、5人の兵士たちが敵艦へ乗り込んでいく。彼らはスーツによって強化された筋力で、あっという間にロープを登りきってしまった。

 艦に侵入した彼らは、小銃を抱えて艦内へ侵攻していく。コルベット艦の外観はUS-2の攻撃によって、すでにボロボロになっていた。


 しかし海賊たちも、侵入者をただ見ているだけではない。彼らは艦内に保管してあったサブマシンガンを手に取ると、艦橋の窓から身を乗り出して、皇国兵士たちに向かって間髪入れずに引き金を引いた。


「くたばれ! 鬼子共!」

「・・・ぐっ!」


 弾丸の雨が容赦なく降り注ぐ。兵士たちは咄嗟に両腕で顔をガードする。パワードスーツの外殻は銃撃に耐えられる仕様になっており、サブマシンガンの弾丸を尽く弾き返す。


「・・・くっ! 怪物が!!」


 攻撃を全く受け付けないその様子を見て、海賊たちは怯んでしまう。兵士たちは攻撃が止んだその瞬間を逃さず、艦橋に向かってスタングレネードを放り込んだ。


「食らえ!」

「・・・なっ! うわあっ!!」


 窓から放り込まれたスタングレネードは、床に落ちた瞬間に閃光と爆音を放つ。それらは容赦なく、海賊たちの視覚と聴覚を奪った。


「突入!!」


 川島水兵長の号令を合図に、スーツによって強化された兵士たちが艦内へなだれ込む。彼らは鍵のかかった強固な扉を難なく蹴破り、続々と突入して行った。


「くそっ! 卑怯だぞ・・・ガッ!!」

「・・・グェッ!!」


 兵士たちは艦内に潜む海賊たちを、出食わした順番に手際よく射殺していく。艦内は銃撃とスタングレネードの爆音が響き渡る。まさしく、海賊に襲われた民間船の様な地獄絵図と化していた。


『こちら三津留、機関室クリア』

『格納庫クリア』

『弾薬庫クリア』


 生半可な攻撃を受け付けない強固なパワードスーツの前には、海賊など敵ではない。艦内はたった5人の兵士によって、あっという間に制圧されてしまった。


『こちら榊! 強奪された物資を確認。医薬品は一部破損していますが、食品は無事です』

『了解。・・・よし、オールクリア! 皆、ご苦労!』


 川島水兵長は艦橋にて部下たちの報告を聞いている。彼の傍らには、拘束された船長の銘思远の姿がある。気絶しており、意識はない。制圧完了に伴って艦の中は静まり返り、至る所に血の海が出来上がっていた。


「速やかに自沈用の爆弾を仕掛けろ! 準備出来次第、直ちに撤収する!」

『了解!』


 川島水兵長は部下たちに最後の仕上げを命じた。程なくして、爆弾を仕掛けた兵士たちが奪われた積荷を持って戻ってくる。彼らは銘思远の身柄と共にボートへ乗り込むと、洋上にて待機していたUS-2へと帰還した。



 戦闘員たちの帰還を確認した機長の須藤大尉は、クェゼリン島の基地に通信を入れる。そして機体は離水態勢に突入する。


「須藤だ。海賊の頭を拿捕し、積荷を奪還した。艦は海没処分とする」

『こちらバックホルツ、了解です。お気をつけて』


 4基のプロペラが周りだし、US-2が加速していく。そして水飛沫を上げながら、あっという間に海面から飛び立っていく。


『・・・爆破!』


 そして十分な距離をとったところで、海賊たちのコルベットに仕掛けられた爆弾が起爆する。元人民解放軍海軍所属のコルベット「青島」は、凄まじい轟音と共に爆発飛散し、黒煙が巨大な柱の様にもうもうと立ち上った。


〜〜〜


2105年8月10日 日本皇国 東京都千代田区 警察庁


 同日、日本国内。警察庁の一室では、事実上の国外専門捜査機関である「国際犯罪対策課」の警察官たちが 、テーブルを囲んで会議をしていた。

 彼らが注視するスクリーンには、アジア太平洋地域の地図が映し出されている。


「『快楽の火』・・・『魔法庁』が制定した『禁じられた23の特定魔法薬物』の1つ。体が燃え上がるような快楽を味わえると言われている魔法麻薬です。30%の確率で実際に体が発火して死ぬわけですが」


 司会役を務める頼賀延彦警部補が説明をしている。彼が口にした「魔法庁」とは、魔法及び亜人種の流入によって、日本政府が新たに設けた組織の1つであり、それらの頂点に当たる機関である。日本国内における魔法・魔術、及び亜人種が有する特殊能力の調査・情報収集を使命としている。

 そして今、この会議場では、その魔法庁が定めた禁止魔法薬物に関することが議題に上がっていた。日本国内にしか存在しないはずの魔法薬物が、国外で出回っているという情報が入手されたのだ。


「今回、人体自然発火が確認されたのは『パラオ共和国』と『フィリピン共和国』です。パラオの事件については皇国海軍の派遣隊が、フィリピンの事件については現地の大使館が裏を取りました」


 ミクロネシアに位置する「パラオ」「マーシャル諸島」「ミクロネシア連邦」は、経済援助を引き換えにしてアメリカに安全保障を委託する「自由連合盟約(Compact)」が終了した後、日本と新たな「安全保障協定」を締結している。

 マーシャル諸島・クェゼリン島に駐留する皇国海軍派遣隊と同じ様に、パラオとミクロネシア連邦にも、それぞれ派遣隊が駐留している。今回の「快楽の火」疑惑の人体発火は、そのパラオのクラブにて発生していた。

 もう1件のフィリピンは、首都マニラの売春宿にて建物1棟を燃やす騒ぎを起こしていた。


「かつて、日本国内でも出回った履歴のあるドラッグです。製造元・販売元は間違いなく、日本国内から違法出国した者でしょう。さらにマーケットは東南アジア、ミクロネシアに及んでいる。しかし、その拠点は未だに謎のままです」


 現在、この荒廃した世界において、日本は世界唯一の完全なる法治国家と見做されている。しかし、テラルスから戻った直後の数年間は、大陸から亡命を図る不法難民の大群、故郷から離れたことで不安になり始める魑魅魍魎の異世界移民、それらに恐れを抱いて排斥運動に精を出す市民たちの三つ巴で、他国と同様に国内情勢が不安定に陥った時期があった。「快楽の火」はちょうどその頃に作られた魔法麻薬である。

 「捜査4課」「魔法庁」「国際犯罪対策課」はそれらに対抗するために設立された組織であり、「禁じられた23の特定魔法薬物」もその頃に制定されたものであった。


「60年以上前、『快楽の火』を製造・販売していたのは、“クトゥウファ呪術族”のデスマ=レイラップと“淫の妖精”の雨宮ベリーナ、そして彼らと結託した『神峰組』です。製造者の2人は死刑、販売を担当していた組は壊滅したはずですが、残党が国外へ逃亡したと見るべきです。これは政府が禁ずる魔法技術の流出に他なりません」


 国産麻薬の流出自体も由々しき事態だが、それ以上に違法のものとはいえ、魔法技術が流出していることも、日本警察としては頭を抱える事案であった。


「この薬物の特徴は、“日本産異世界物品”であることです。地球のファンタジー的発想をもとに異世界の技術で作られた、テラルスには存在しない危険なドラッグです。我々は何としても、このドラッグの出どころを掴まなければなりません」


 司会役の頼賀警部補は事件解決の重要性を強調する。その後、会議は終了した。

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