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司書さんは無自覚でいいのです! - 依頼書の山
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司書さんは無自覚でいいのです!  作者: 黒色猫


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依頼書の山

 早速クエストに取り掛かりたいところなんですが…。


「ルノーが運動不足なので、そこだけはどうにかしなければ…」

「それは…。それでしたらギルドの中庭を開放できないか、ギルド長に確認してきますね!」


 中庭?と思う暇もなく、ミリアさんが奥に行ってしまいました。独り言だったのですが、気を使わせてしまいましたね…。これからは少し気を付けなければ。

 あ、よく見ると受付の奥にも階段があります。ですが資料室があった2階とは繋がっていなそうですね。私が思っているのよりもずっと、このギルドは広そうです。

 そんなことを考えていると、ミリアさんが戻ってきました。


「お待たせしました。ステラさんがクエストを受けている間、モンスちゃんをギルドの中庭で遊ばせてもいいと許可をもらいました!」

「わざわざありがとうございます」


 ここまでやってもらったからには、私も全力でやりますとも!


「それでは、こちらにどうぞ。部屋までご案内します」


 ミリアさんに促されて、受付カウンターの中に入ります。さらに奥に進み1つの扉に入ると、大量の紙に囲まれた金髪の男性が中で作業していました。壁には本が並べられており、資料室では見かけなかった本も複数あります。…読んでみたいですね。いえ、今はクエストに集中しなければ。


「レオンさん、今大丈夫ですか?」

「大丈夫か大丈夫ではないかと聞かれたら大丈夫ではないけど、大丈夫だよ…」


 目の下には隈があり、整っている顔がやつれています。そんな話をしている間にも、次から次へと新たな紙の山が作られていきます。聞いていたよりも、だいぶ深刻な人手不足のようですね。


「こちら依頼書作成のお手伝いをしてくださる、来訪者のステラさんです!」

「こんにちは。よろしくお願いいたします」

「…マジで?」


 ペコリとレオンさんに頭を下げます。死んだような目が徐々にキラキラと輝きだします。


「あ、ステラさん。外は中庭なので、そこの窓からモンスちゃんを遊ばせても大丈夫ですよ。屋内なので外に飛び出す心配もないですし!」

「ありがとうございます。ミリアさん」

「いえいえ。それでは私はこれで失礼します」


 ミリアさんが退出した後、改めてレオンさんに向きあいます。とても綺麗な顔立ちをしていて、私よりも身長が高いですね。顔に見合わず体格もがっしりとしていて、優しい風貌とは裏腹に戦闘方面に秀でていそうです。


「改めてステラと申します。できる限りお力になりたいと思っています」

「俺はレオン、よろしくね。ステラは筆記か記録スキルは持ってる?」

「記録スキルを持ってます」

「記録ね。使い方は分かる?」

「いえ、分かりません」


記録:情報をまとめ、新しい情報とする


 記録スキルの説明も、端的な内容しか書かれていません。使い方に関して何も記載がありませんし…。そんなことを考えていると、レオンさんが紙の山を漁りながら説明してくれます。


「数ある資料から必要なものを記録する。また記録された資料から必要な部分を見つけ出すこともできる。今のこの状況だと、記録スキルは持ってるだけで即戦力だよ」


 そう言いながら、レオンさんは数枚の紙と1枚の白紙を渡してきました。書かれている内容は、アンの街近くの森の生態系と、その近況報告です。


「まずそっちの報告書の内容を読んで、それから白紙の紙に記録スキルを使ってみて」

「…あの、依頼書の作成は…?」


 そう尋ねると、レオンさんは暗い笑みを浮かべました。


「俺は5日間この部屋でひたすら報告書を見て依頼書を作成して、他ギルドの依頼を精査して依頼書を作成して、依頼書の不備がないかと枚数も確認して、来訪者が受けまくってる依頼書の補充のためにその分新しく作って」

「レ、レオンさん?」

「ちょっとぐらいさ、本当にちょっとだけでいいから、休ませてほしいんだよね。それに依頼書の作成もしてほしいけど、記録スキル持ってるなら報告書をまとめる方が効率がいいしさ。お願いします!」


 そんな頭を下げなくても、やりますよ!だからいい加減顔を上げてください、なんだったら少し寝かけてませんかレオンさん?!

 ということで、報告書に目を通します。速読スキルさんのおかげで、一瞬で読み終わりますね。そして真っ白な紙を持って記録スキルを使ってみると、今読んだ依頼の内容が簡潔にまとめられて記載されていました!これは便利ですね。


「もう終わったの?!…うん、ちゃんとできてるよ。それにしても報告書読むの早いね」

「速読スキルを持っているので、普通の人よりは早いかもです」

「だからか!すごい、本当に即戦力じゃん」


 バンザーイと両手をあげて喜ぶレオンさんを見ていると、少し照れくさいですね。ルノーを中庭で遊せて、私とレオンさんで紙の山を崩していきます。ルノーは中庭にある大きな木の方へ飛び立っていきました。自由に飛べるのが嬉しいのでしょう。よかったですね。

 私の仕事は先ほどもやった、ギルドに寄せられた報告書や委託された依頼内容を読んで記録することです。それを基にレオンさんが依頼書を作成していきます。かなり地道な作業です。中にはこの周辺にはいない魔物の報告や、報酬がかかれていない依頼などがありました。それらはまた別の紙に記録しておきます。あとでレオンさんに見せましょう。これは雪山でしか採取できない薬草の依頼…。あ、これも…。

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