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浜辺の粘菌 Slime on the beach - Arabic Numbers?
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浜辺の粘菌 Slime on the beach  作者: 外山淑
第二部 邂逅
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Arabic Numbers?

 アーデルの操る馬車に乗って再び浜辺に向かう。

 自分が一人だったときに、炭を作るため、浜辺に打ち上げられた流木は定期的に回収していた。

 しかし、一人の時は 、トラヴォアを使って運んでいたため、大きくかさばるものは、回収の対象から外していた。

 そういった大きくかさばる流木には、枝の付いた大木や大きな木の根などがある。

 ほとんどの流木は、水に浸かっている間に、柔らかい部分が朽ちて、硬い部分だけが残っている。

 大木の幹から太い枝が出ている流木は、幹の部分を整形するだけで犁として使えそうだ。

 大きな木の根も、余計な根を切り落とせば犁になるかもしれない。

 所々に転がっている、大きな流木を吟味しながら、犁に使えそうな部分を切り取り、集めていく。


 浜辺のほぼ中間の地点、つまり、自分が最初横たわっていた場所の近くに来た。

 水際に大きな流木が打ち上げられている。

 根元の部分が波打ち際の砂に食い込んだ状態で、幹の部分が海中に沈んでいる。

 海中の幹から人間の腕くらいの太さの枝が海上に突き出ている。

 犁の引手にするには理想的な太さと長さの枝だ。幹の部分が水の中にあるので状態が確認できないが、良い犁になりそうな気がする。

 しかし、この流木は大半が海中にあるので、このままでは必要な部分の切り出しができない。砂浜に引き上げないといけない。


 馬車に繋いでいたブラウンとグレイの引綱を馬車から外し、水際に出ている根の部分に結びつける。

 アーデルがブラウンとグレイを導いて砂丘の上に向かう。

 根の部分が砂に食い込み、木は中々動かない。

 インガとエンマと自分が根の部分を持ち上げる。木が動いた。

 だが、自分達3人の持ち上げる力は長く続かない。直ぐに、根が砂に食い込む。

 再び3人で持ち上げる。木が動く。根が砂に食い込み、木が止まる。

 何回かこの作業を繰り返し、ようやく、幹から枝が分岐している部分が海上に現れた。


 褌を脱ぎ、止血帯を外し、斧を手に海中に入る。

 枝の分岐点を中心に、犁に使えそうな部分を斧を使って削り出す。

 流木は水に浸かっていて表面が滑りやすい。慎重にやらないと怪我をするぞ。

 流木から犁に必要な部分を削り出すのに結構な時間がかかった。

 削り出した部分を抱え、砂浜に上がり、馬車の荷台に載せる。

 荷台に置いておいた止血帯を装着し直し、褌を着ける。

 水中で慣れない作業を行って疲れた。少し、休憩をしよう。

 インガ達も休むように指示して、乾いた砂の上に横になる。


 暫くすると、エンマが近づいてきた。

 “Juri, … May … I … ask?"

 聞きたいことがあるようだ。

 “About what?"

 何についてかと聞いた。

 “What … is … this?"

 これは何と聞きながら、砂に何か書き始めた。

 “526"

 526?アラビア数字の526に見える。

 自分はエンマ達にアルファベットは教えたが、まだ数字は教えていないはずだ。

 “Where did you see this?"

 エンマの腕を掴み、どこでこれを見たと聞いた。

 エンマは自分の剣幕に吃驚して、怯えた顔をした。

 エンマはゆっくりと砂丘の上の方を指差した。

 “Show me!"

 エンマに案内するように叫んだ。インガとアーデルが、吃驚してこっちに振り向いた。

 エンマは、びくびくしながらも、自分の手を引いて、砂丘の上に向かう。インガとアーデルも、不審そうな顔をしながら、後に続く。

 砂丘の上に着くと、エンマは地面を指差した。そこには平べったい円形の石があった。周りには砂が円状に盛り上がっている。

 半ば埋もれていた円盤をエンマが掘り出したようだ。

 円盤の中心に、文字が書いてある。いや、書くというより刻印されていると方が適切だろう。

 “JURI 0526"

 エンマは"0" (ゼロ)を"O"(オー)だと考えて、残りの知らない記号について自分に聞いたのだ。

 JURI 0526とは何か?もしかして自分のことか?

 “You … wrote … this?"

 エンマがこれを書いたのは自分じゃないの?と聞く。

 “No!"

 自分は否定する。

 “Who … wrote … this?"

 じゃあ、誰が書いたの?とエンマは再び問う。

 “I don't know."

 自分は知らないとしか答えられない。


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