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都子ちゃんは晶君を嫁にしたい~女子力高い幼馴染が本当の女の子になっちゃった件~ - 都子ちゃんは晶君とキスがしたい~男の娘あきらきゅんが誕生した件~ 
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都子ちゃんは晶君を嫁にしたい~女子力高い幼馴染が本当の女の子になっちゃった件~  作者: 雲雀湯@てんびん2026年アニメ化決定
番外編

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都子ちゃんは晶君とキスがしたい~男の娘あきらきゅんが誕生した件~ 

あまあまです。

あまあま注意!


 ある夏の日、あたしの部屋にて。


 あたしは男の子の晶とローテーブル越しに向かい合っていた。


「…………」

「…………」


 お互い無言。

 しかし何かを言い出せずに緊張だけが部屋を支配している。


 真実あたしは緊張の極致であった。

 顔はまともに見れず、首や胸元をチラチラみては、女とちがう男の骨格に更にドキドキさせられてしまう。


「は、はい、楠園君! 確認したいことがあります!」

「な、なんでしょう、宮路さん!」


 何故か互いの苗字で呼び合う。


「あ、あたし達は恋人同士でいいんでしょうか?!」

「は、はい、付き合ってるってことで……いいんだよね?」

「う、うん……」

「そ、そっか」

「と、というわけでキスしませんか?!」

「そ、そうですね!!」


 お互いぎこちなさ過ぎるガチガチの動きでローテーブルに上半身を乗り出す。


 まともに見てらんないし、どうせならと目を瞑った。

 ゆっくりと相手の気配が近付いてくるのがわかる。


 …………


「ご、ごめんっ!」

「あっ」


 ポンッと小気味のいい音を立て、晶が女の子に変わる。

 体格の差から、あたしの唇はおでこにぶつかる。


「…………みやこちゃん」

「ご、ごめん、ほんとにごめん、あきら!」

「ボク達にはボク達のやりかたとか進め方ってのがあるんだからさ、そんなに急がなくても」

「だ、ダメだよ!」


 ちなみにこのやり取り、1日ぶり12回目である。

 言うまでも無く全て失敗している。


 晶が言うことにも一理ある。

 だがそれでも挑戦するには理由があるのだ。


「だって、どきどきさせられっぱなしで悔しいじゃない」

「え、えーと」

「女の子同士では出来てたし、それに何だかあきらの方が余裕ありそうでずるいし」

「別に余裕あるわけじゃないけど」

「む、じゃあ何なのさ」

「片思いが長かったから、我慢するのに慣れてるだけだよ」

「うぐっ」


 も、もぉおおおぉおおおぉっ!!


 これだよ、これ!

 どこまでもあたしの方が翻弄されてしまう。


 だって悔しいじゃない?

 まるであたしばっかり好きって気がしてさぁ!


 こうなったら半分意地である。

 ……へタレまくってるけれど。


「ふぅ、仕方ない。みやこちゃん、元に戻して」

「う、うん」

「ボクだってみやこちゃんとしたいんだからね?」

「う、うん」


 2回目の返事は声が上擦ってしまった。


 くぅ、あきらめ!


「あまりやりたくなかったけど……ちょっと待ってて」

「わ、わかった」


 そういってあたしの部屋を出て行った晶は、30分は戻ってこなかった。


 何をしてるんだろう?

 あたしのために何かしてくれるんだよね?

 時間掛かってるけど、大げさなことなのかな?


 待ってる間も苦じゃないというか、期待に膨らむ思いに委ねるのが楽しいっていうか。


 やっぱり晶はずるい。



「みやこちゃん」

「あきら?」

「絶対、笑わないでね?」

「う、うん?」

「いいから! 笑わないでね! あとなるべく何も言わないでね!」

「わ、わかった」


 焦らすように、ゆっくりとドアが開く。


 …………


 思わず息を呑んだ。


 肩にかかるミディアムロングの髪。

 大人びた眼差しを強調するメイク。

 ライトブルーの刺繍が入ったブラウスに、上品な黒のレースのスカート。


 上品さのなかに甘さがある、大人っぽい女の子がそこにいた。

 スラリとした背の高さから、可愛いというより美人という言葉がよく似合う。


「あきら……?」

「そ、そうだよ」

「綺麗……」

「そ、そう?」


 声は男の子と同じなんだ……なんてぼんやり考えてしまう。

 女の子な晶にお姉さんとかいたらこんな感じかもしれない。


「で、みやこちゃん。キスしよう」

「ふぇっ?!」

「ボ、ボクだってみやこちゃんとしたいから、こんな格好したんだ!」

「う、うん」


 な、なるほど。

 これが晶の作戦か。


 どこからどうみても女の子である。

 あ、こっちは男の娘か。


 ……うん、あたしは今新しい扉を開きつつある。


「みーちゃん……」

「あ、あきら……」


 甘く、それでいて低い男の声であたしの名前を呼ばれるとぞくぞくする。

 まるであたしはお姉様に身を委ねるかのように翻弄される。


 どっちにしろ、あたしは晶に翻弄されちゃうのだ。


 ど、どうしよう。

 目の前の晶が男の子なのか女の子なのか男の娘なのかわからない。

 でも中身は全部、同じ晶なのはかわらない。


 座り込んでいたあたしの前にきて、左手は肩に、右手はあたしの手に置かれる。

 いつも手を繋ぐ手と一緒だ、なんて思った。

 そんなくだらない事を思わないと、どきどきし過ぎて倒れかねない。


「いくよ?」

「う、うん」


 今からするのは3度目のキス。

 男の子としてするのは初めてのキス。


 あれ? 男の娘の方がいいのかな?


 よくわかんない。だけど、晶なら……

 体中の力を抜いて、晶に委ねる。

 そしてそっと目を閉じた。



 ポンッ



「いてっ」

「いつっ」


 再び、あたしの唇と晶の額がぶつかった。


 目を開けると、大人へと背伸びをした女の子がいた。

 ジト目であたしを睨んでる。


「みやこちゃん……」

「だ、だって、どう見ても女の子だったし……」

「んもぅ!」


 都子と晶、2人の仲が進展するのはまだまだ前途多難である。


あまいわー

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