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扉の向こうは異世界!! - 25話 探知機!!
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25話 探知機!!

 魔王城にアンテナを設置して携帯の電波が入るのか確認してみると、しっかりと電波が入っており、魔王は自分用の携帯が欲しいと言ってきたのだが、支払いに関してどうするのか聞いてみると、克己にどうにかできないか確認してくる。


「配達員を襲わないのであれば、契約ができると思うよ」


「いやいや、我々は人を襲わないと生活が成り立たないですから、それは難しいですよ」


 魔王の口から人を襲うのが当たり前宣言され、自衛隊員たちは飲んでいたお茶を吹き出す。


「何故、パルコの街や王都を襲わないのに、人を襲うんですか!」


 宮川二尉が立ち上がって魔王に詰め寄るように言う。


「何か考えを履き違えていないか? 日本国の兵士よ。我々は魔族だ! 人間食料としておるのだ! お前らの血はさぞかし美味かろう!」


 威圧感を出しながら宮川二尉に言う。それは今まで感じたことのない、圧倒的な恐怖で、宮川二尉は後退る……が、克己が魔王の頭を引っ叩く。


「俺に負けて王都とパルコの街は襲わないと契約したんだろうが!」


「もう、克己さんは容赦ないですねぇ」


 笑いながら魔王が言うのだが、笑えない自衛隊諸君。魔王と言われる由縁である恐怖の一端を見せつけられたのである。できるとしたら引き攣った顔で笑うことだけだ。


「我々も容赦なく貴方たちを襲いますんで、日本国の人も遠慮なく魔物を襲ってください」


 魔物のトップが遠慮するなと言うのはどうもおかしな話だが、向こうは遠慮という言葉を知らないので、戦わざる得ないだろう。

 携帯に関しては克己の方で考えるという話になり、克己たちは魔王城から出ていき、車に乗り込んで魔王城から離れていくのだが、車を運転している伊藤二士が克己に質問してきた。


「成田さん、先ほど話ていた魔王の言葉なんですが、どう思います?」


「携帯かぁ。うちの面子で請求書を持っていくか――」


「違います! 魔物が我々を襲ってくるって言う話ですよ!」


「へっ? 魔王が言っていた通りだよ。契約書があるから魔王はパルコの街と、王都を襲わないだけで、他の街では普通に襲われているよ。だから、遠慮する必要は無いって何度も言っているじゃん。魔王だって自衛隊の部隊を襲うと思うし、もしかしたら襲っているかも知れないよ?」


「まさか~」


 笑いながら伊藤二士は言うのだが、契約上襲わないという話になっていないので、本当に自衛隊を襲っている可能性だってあるのだが、ここにいる自衛隊員は克己が側に居るという理由で、魔王に襲われないだけで、普通の冒険者であれば、魔王城に入った者は襲われているのである。

 パルコの街へ戻る際も魔物が現れたのだが、宮川二尉は攻撃の指示を出すことはせずに、克己やノエルたちが魔物を討伐してパルコの街へ戻り、自衛隊員の皆さんは宿舎へ帰ってもらうと、他の部隊が魔物に襲われたと宮川二尉は聞かされる。

 襲われた人たちも反撃をしたらしいのだが、人間を相手にしている訳では無いので油断してしまったらしく、重症者と死者が出たとのことだが、どうやらその部隊は魔物を討伐することができなかったらしく、宿舎や自衛隊の基地は騒然としていた。

 翌朝になり克己は自衛隊の宿舎へ向かうと、既に部隊は揃っていたので、克己は朝の挨拶をすると、宮川二尉が険しい顔して詰め寄ってきた。


「どう言う事ですか成田さん!」


 唐突に詰め寄ってきたので、克己は訳も分からず後退る。


「はい? 何の話ですか?」


「昨日、我々の仲間が魔物に襲われたんですよ!」


「あー、成る程……。それで怒っていると言う訳ですか。はいはい……」


「笑い事じゃ済まされないですよ! どうなっているんですか!」


 怒りを露わにしている宮川二尉に対し、克己は溜め息を吐いた。


「はぁ……。だから、何度も言っているじゃないですか。ここは地球ではなく、異世界なんだと。それに魔王が言っていたでしょ、人を容赦なく襲うと……嫌ならパルコの街から出なければ良いだけで、それができないのなら、専守防衛の概念を捨てるしかないでしょ。ここは地球、日本の法律が適用される世界じゃない。ここには、ここのやり方があり、彼らはそれに従って行動しているんですよ。実際、お宅等の大将は何と言っているんですか? 専守防衛をしろと言っているんですか? 俺は自衛隊員ではないので、お宅等の考えとは違う。今の俺には守るべき人が居るのだから、それを守るために兵器を作り、自分の手で守れる人だけ戦いますよ。二尉、貴方が守るのは部下ではなく、専守防衛という幻想なんですか?」


 言い返すことができない宮川二尉。


「今日はどうしますか? 襲われたくないから基地に残りますか? 俺は二尉の判断に任せるよ」


 宮川二尉は俯き何かを考えて動かないため、克己は付き合ってられないと言って宿舎から出ていき、パルコの街周辺を探索することにした。

 以前から克己は、コアを使って探査機を作れないか研究をしており、毎日色々試していた結果、遂に宝石発見器を開発することができ、今日はテストを兼ねて探索を行うこととなった。

 コアを売却すれば大金が手に入るのは分かっているが、コアを売却するのはリスクがあると思い、宝石を探した方が早いのではないかと思ったのと、金やプラチナを採掘できれば、更に儲かるのではないかと思ったので、宝石発見器を作ったのだが、この機械はコアに含まれている魔力で探知するので、金属探知機なんかよりも性能が良すぎる。

 パルコの街から離れたところに洞窟があるので、その中で使用すると直ぐに音が鳴り、マジック袋からスコップを取り出して掘ってみると、金貨が数枚埋まっており、全員が驚いた声を上げた。


「すげー! 金貨が出てきたよ!」


「多分、この洞窟を探索していた者が、この場所で命を落としたのではないでしょうか?」


 シェリーが冷静に分析して克己に言う。


「あー。たしかに考えられるな。だけど、この壁にも音がするのは何故だ?」


 金貨を拾うために、壁に立て掛けた探知機が先ほどから五月蝿いほど音を鳴らしている。

 取り敢えず、五月蝿いので音が鳴り響いている壁をスコップで突き刺してみると、大白金貨が数枚壁から落ちてきた。


「なぁ、シェリー……これはどういうことだ?」


 克己の質問に、シェリーは苦笑いしながら首を横に振る。誰に確認しても、この現状を説明できる者が居ないため、宝が埋まっていると思うことにして、更に奥へと向かうのだが、数メートル歩いただけで再び探知機が鳴り響き、再び大白金貨が掘り起こされ、克己たちはホクホクの笑顔で洞窟から出ていくと、再び探知機鳴り響き、皆で掘り起こしてみると、天然ダイヤモンドの原石が出てきて、克己以外はコアが出てきたと思っているようだが克己は違うと直ぐに理解して、笑顔でマジック袋の中へ仕舞い、街へ戻ることした。

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