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【書籍化&コミカライズ】忠誠心がないと言われたので婚約を解消してあげました。 - 国を出ます
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国を出ます


「わぁ。鳥があんなに沢山……」


「近寄ってはダメですよ。感染症を持っているかもしれませんので眺めるだけにして下さいね」


 船に乗るために港へと来た。昨日の夕方に港町に着いてホテルで一泊して今から船に乗ります!


「はい。見ているだけで十分です。沢山いすぎて少し怖いですね」


 必死に魚をつつく鳥達があんなに凶暴に見えるとは思いませんでした。それに大きな鳥もいて突かれそうです。足が長くて嘴も大きい……



「鳥も必死なんでしょうね。そろそろ船内に移動しましょうか。揺れますので腕に掴まって下さいね」


 そっと腕を出してくれた。たしかに揺れそうなので遠慮なく腕を借りた。問題なく船内に行くことが出来ました。


「船内はとても広いのですね……わぁ。水面がキラキラして眩しいです」


 見るもの何もかもが新鮮に映りました。潮の香りを初めて感じることが出来ました。海の上にいるなんて不思議です!



「風が冷たくなってきましたね。中に入りましょうか?」


 頬に触れる風は冷たいけれど、気持ちがいいのになぁ……っくしゅ。



「体が冷えてしまいますよ、お茶を飲んで暖かい格好をしてから船内を見学しましょう」


「はい。そうですね。楽しくてつい」


 甲板には数人の人がいて皆港から離れて行く様子を見ていた。


 ジェイ様に言われた通り少し体が冷えていたようで、出されたココアが体に染み渡るようにじんわりと温かく感じた。


「部屋はどうでしたか? 狭くはありませんでしたか?」



 リリと二人部屋を用意してくれていたのだけど、私の部屋の広さ程あって十分な広さでした。


「はい。過ごしやすそうな部屋をとっていただいてありがとうございます」


「何か足りないものがあったら遠慮無くおっしゃってください。それと船内を一人で歩き回るのは遠慮していただきたいのでお願いします。扉の外に護衛がいますので何かあれば伝えてください」


 護衛まで? 単なる子爵家の娘に勿体無いですよ。


「そこまでしていただかなくとも、一人で歩き回るような事は致しませんよ」


「ここは貴族が宿泊するスペースなのですが、船内には悪意を持っている人もいるかもしれません。窮屈に感じてしまっているのなら申し訳ありません」



 至れり尽くせりの旅の始まりでした……




 船酔いという言葉があるようなのですが私には当てはまりませんでした。その後暖かい格好をしてジェイ様と船内を散策。レストランで食事をして、部屋に戻り入浴後はリリとおしゃべりをして疲れのせいかすぐに眠ってしまいました。


 朝食もジェイ様に誘われてレストランへ行きました。フルーツが沢山で朝から贅沢なひと時でした。


 その後船は港に到着して初めての国外! トンっと軽やかに降りたらジェイ様は笑いを堪えるように私を見ていました。子供っぽかったですね……浮かれてしまいました。


「この後は馬車で移動してホテルで一泊となります。宿泊先のホテルの周辺は賑やかなので、良かったら散策しませんか?」


「はい!」


 馬車の移動も他国となると景色が違いとても楽しいです。


「この辺りは治安も良いので少し窓を開けましょうか?」


 寒くない程度に窓を開けてくれた。きちんと舗装されていて砂埃が入ってこない。沿道を歩く人が笑顔なのはきっと良い国なんだろうなって思った。


 

 半日ほど馬車で走り、宿泊するホテルへと着いた。どうやら順調のようです! 馬を休ませるためにもここで一泊するということなので、荷物をホテルに置いてからそのままジェイ様とお出掛けです。


「人が多いので離れないでくださいね」


「はい」


 ……わぁ。男の人が皆大きい……レオ様も大きかったのだけど皆さん本当に大きい。これだけ大きな人が多いと自分が小さくなったような感じがします。


「どうかしましたか?」


「あ、えっと……その、皆さんとても大きくて驚きました」


「ふふっ……そうなんですよ。この国の男は鍛えて大きくないとモテませんからね。それは必死ですよ」


 ジェイ様は? モテたくなかったのかな? 


「ジェイ様は……本当に?」


 男の人の身体はよく分からないけれど、騎士科の生徒達に引けを取らないと思うのだけど……細身だけど鍛えられたような……考えていると恥ずかしい。



「はい、お恥ずかしい話ですが全くでしたよ。鍛えられた筋肉も凄いと思いますが、引き締まったしなやかな筋肉の方が……っと筋肉の話はやめましょう。確かこの通りに……あっ、間に合いましたね」



「わぁ。露店ですか?」


「令嬢が好みそうな小物を販売しているようで、首都からも買い求めに来るそうですよ」


 ビーズを使った花のブローチが並べてあって種類も豊富で丁寧に作られているのが分かりました。



「わぁ、この髪飾り可愛い」


 ソフィアさん達のお土産にしようかな。でも来たばかりで買うのは早いかな……まだ良いものがあるかもしれません。どうしよう。



「この辺りはビーズのアクセサリーを作っている女性が多くいるのですよ。迷っているのなら購入をお勧めします」


「そうなんですね! 友達のお土産に購入したいと思います」


 ブルーのイメージはソフィアさん。ピンクはデボラさん。オレンジはレイチェルさん。かな。私の分はグリーンにしよう! 人数分を購入した。


 通貨が共通だから分かる。とっても良い買い物が出来ました。



 それは家を出てから初めて使ったお金だった。

 

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