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マイペースな冒険者は今日も受付嬢に怒られる - ダンジョン出立とボンズの企み
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マイペースな冒険者は今日も受付嬢に怒られる  作者: のんびり生きていきたいおっさん


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ダンジョン出立とボンズの企み

翌朝ランド達はノエルの店の前で合流しダンジョンに向かった。


「さて、今からダンジョンに潜るわけだが…ランドはダンジョンは初めてか?」


「いや、ダンジョン自体は入ったことがある。もっともここのダンジョンは初めてだが」


ゼルの質問にランドが答える。


「そうか、ちなみに武器を造ると言ってたが今は武器がないのか?」


「とりあえず昨日解散した後に別の武器屋で鉄のロングソードを買ってあるからそれを繋ぎとして使うつもりだ」


「なら問題ないな、それじゃあ行くとするか」


「そうね。ノエル、ランドから離れないようにね」


「わかったわ、ランドさんもよろしくお願いします」


「任された」


そうしてランドとノエル、ペンドラ達「冒険を楽しむ者達エンジョイアドベンチャーズ」はダンジョンへと入っていった。


その頃、領主の屋敷ではボンズが昨日の事で手下を叱責していた。


「昨日の様はなんだお前ら!たかが男一人にやられやがって!」


「す、すいやせん」


「このままでは親父が戻って来るまでにあの女と「ダイガンの秘伝」を手に入れてその功績をもとに俺が領主となるのが困難になる」


そう言ってイライラしているボンズに手下の一人が情報を持って帰ってきた。


「ボンズ様、あの男の情報が入りました」


「なんだと?報告しろ」


「はい、あの男ランドと言う名で王都の方からやって来たCランクの冒険者のようです」


「Cランクだと?そんな奴が俺にはむかったのか」


「それとノエルですが、どうやら素材を手に入れるためにランドと一緒にダンジョンへ向かったようです」


「なんだと?」


「俺達が素材のルートを止めてましたからね、直接取りに行ったってことなんでしょう」


「小癪な真似を!」


「それとこれも聞いた話なんですが、どうやらそのダンジョンへは「冒険を楽しむ者達エンジョイアドベンチャーズ」も同行してるとかで」


「なに?くそ、ノエルの友人とか言うあの女がいるパーティーか」


「ランドとやらはCランクですからなんとでもなるでしょうが、アイツ等はAランクのパーティーです。迂闊に手を出すのは危険かと…いかがいたしますか?」


「…闇ギルドのマスターと連絡をとれ、頼みたいことがあると伝えろ」


「あ、アイツらにですか?」


「そうだ、金はかかるが俺の目的のためには仕方ない」


「わ、わかりました」


手下はそう言って部屋から出ていった。


「残りの奴等は交代でノエル達がダンジョンから出てくるのを見張っていろ。奴等が帰ってきたらすぐさま連絡するようにな」


「わかりました」


そう言って残りの手下達もボンズの部屋から出ていった。


一人になったボンズはソファーに深く腰かけると呟いた。


「なんとしても親父が戻るまでに完了しなければ…その為には手段を選んでいる場合ではないからな」


その日の夜、ボンズは一人で町外れの酒場で顔を見られないようにフードを深くかぶり酒場の奥の一人席で座っていた。


やがてボンズに背を向けるように一人の男が隣の席に座り声をかけてきた「俺に頼みたいことがあると言うのはお前か?」


「ある一人の男とそれに付き添う四人組のパーティー、合わせて5人を始末してほしい。一緒に鍛冶屋の娘がいるがそいつは殺さずに連れてきてくれ」


「5人か、そいつらのランクはいくつだ?」


「パーティーはAランク、もう一人の男はCランクだ」


「ほう、それはまた手強そうなこった」


「できないのか?」


「金さえ貰えればなんだってやるさ、ただし相手がAランクとなるとこちらもリスクはある。相応の報酬をもらうことになるぞ?」


「始末してくれたら報酬は弾む、なんなら成功したときは俺の力で衛兵のところにあるお前達の記録を処分するようにも動いてやる。奴等は今ダンジョンに入っているから手段はそちらに任せる」


「わかった、引き受けよう。標的のパーティーの名ともう一人の男の名前は?」


「パーティーは「冒険を楽しむ者達エンジョイアドベンチャーズ」もう一人のCランクの男はランドだ」


「了解した。衛兵のところの記録を処分してくれるならそのCランクの奴の始末料はサービスしといてやろう」


「頼んだぞ」


「任せておけ」


男はそう言うとボンズよりも先に店を出ていった。


一人になったボンズはニヤリと笑いながら手にした酒を飲むと


「あの女め、仲間ともども俺に逆らったことを後悔させてやる。勿論たかがCランクの癖に俺に楯突いたあの男にもな」


そう言って酒場からボンズも出ていった。


まさかそのたかがCランクと馬鹿にした男によって後に自身が破滅することになるとは全く思いもしないボンズであった。

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