米国で進む若者のトランプ離れ 共和党支持者でさえイラン戦争支持の若者が49%である背景 #エキスパートトピ
イラン戦争はトランプ政権の支持率をさらに引き下げるきっかけになったが、特に目立つのが若者の批判で、それは共和党支持者も例外ではない。
米ピュー・リサーチ・センターの最新報告によると、共和党支持者の79%が「トランプは戦争をうまく行っている」と回答したが、18〜29歳に限定すると49%にとどまった。これと対照的に50〜64歳では79%、65歳以上だと84%だった。
共和党支持者でさえそうなのだから、米国市民の平均でみて若い世代ほどイラン戦争に批判的なのは不思議でない。
若者の拒否反応にはいくつかの理由がある。
ココがポイント
There are also wide age gaps among Republicans(後略)出典:Pew Research Center 2026/3/25(水)
(前略)今年の保守政治活動会議(CPAC)では(中略)共和党がいかにあるべきかという根本的な部分にまで議論が及んだ。出典:AFP=時事 2026/3/29(日)
むしろ彼らが指摘するのは、アメリカの偽善とダブル・スタンダードだ。出典:NHK出版デジタルマガジン | 変わりつづける。学びつづける。新しい自分に出会うための1ページ。 2024/2/9(金)
米労働統計局によると、大卒の20-24歳の失業率は8月時点で9.3%と、2年前の7.4%から上昇している。出典:TBS CROSS DIG with Bloomberg 2025/11/18(火)
エキスパートの補足・見解
米国で若者ほどイラン戦争への批判が目立つ背景には、主に3つの理由があげられる。
第一に、イランに対する見方の年代ギャップだ。
AP通信の調査では、イランが「敵」という米国人は45歳以上で約70%だが、45歳未満だと半数程度にとどまった。1979年のイスラーム革命後にテヘランで発生した米国大使館占拠事件の印象が強い中高年と若者では、そもそもイランの認知が異なる。
第二に、中高年ほど米国を至高の存在とみないことだ。
米国の戦争を「正義」と称揚する傾向は若者ほど薄く、その延長線でウクライナ支援にもイスラエル支援にも若い世代ほど反対が目立つ。とするとトランプの帝国主義的外交に拒否反応が強いのも不思議ではない。
そして最後に、年長者より生活不安を感じやすいことだ。
米国では昨年暮れ、大卒でも若年失業率が9%に迫った。その一因はAI(人工知能)普及といわれるが、将来や生活への不安が大きい若者にとってイランで膨大な戦費を投入することは受け入れ難いだろう。
2024年大統領選挙でのトランプ勝利の一因は若者の浮動票にあった。トランプ支持者に中高年が偏る傾向がこれまで以上に鮮明になっていることは、11月の中間選挙にも影響するとみられる。