更新日:令和7年10月10日
担当:農林水産省
担当:農林水産省
令和7年産⽔稲の作付⾯積及び9⽉25⽇現在の予想収穫量
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令和7年産主⾷⽤⽶収穫量は、56万トンの増加(1.70mmベース)との当初の予想を上回り、前年に⽐べ63万4千トンの増加(⽣産者が使⽤しているふるい⽬幅ベース)。予想収穫量は平成29年以来最⾼の⾒込み。 |
調査結果の概要
- 令和7年産の水稲の9月25日現在の生産者が使用しているふるい目幅1.85mm、1.90mm等ベースの予想収穫量(主食用)※1は715万3,000tで、前年産に比べ63万4,000t増加と見込まれる。
※1 生産者が使用しているふるい目幅1.85mm、1.90mm等ベースのふるい上米
これは、
(1) 作付面積(主食用)が、新規需要米や備蓄米等からの転換等があったため、136万7,000haで、前年産に比べ10万8,000ha増加と見込まれることに加え、 (2) 9月25日現在における全国の10a当たり予想収量(生産者が使用しているふるい目幅ベース)は、一部地域で5月上旬から6月中旬にかけての気温や日照時間が前年を下回る地域があったものの、多くの地域で総じて天候に恵まれたため、524kgで、前年産に比べ5kg増加と見込まれるためである。 - 全国の作況単収指数は102と見込まれる。各都道府県の作況単収指数は、統計表のとおりである。
注釈
- 今回から生産者の実感に合うよう、生産者が使用しているふるい目幅1.85mm、1.90mm等で収穫量を公表することとし、前年産まで収穫量(主食用)として公表していたふるい目幅1.70mmの収穫量(主食用)は、令和7年産以降、収穫量(主食用(生産者ふるい下米含む))と表記することとした。
注釈
- 作付面積(主食用)とは、青刈り面積を含めた水稲全体の作付面積から、備蓄米、加工用米、新規需要米等の作付面積(9月15日時点)を除いた面積である(【参考1】参照)。
- 10a当たり収量及び収穫量(主食用(生産者ふるい上米))は、生産者が使用しているふるい目幅で選別された玄米の重量である(令和7年産は予想)。
- 10a当たり収量及び収穫量(主食用(生産者ふるい下米含む))は、ふるい目幅1.70mmで選別された玄米の重量である(令和7年産は予想)。
- 10a当たり予想収量及び予想収穫量は、収穫を終えた地域では刈取り実測による結果であるが、一部収穫を終えていない地域ではもみ数等を実測し、その後の登熟については気象が平年並みに推移するものとして推定した結果である。したがって、今後の気象条件等により変動することがある。
累年データ
注釈
- 作況単収指数は、10a当たり収量の前年産までの5か年中3年平均(最高、最低除く)に対する10a当たり収量の比率である。また、平成7年産から令和元年産までの作況単収指数は1.70mmのふるい目幅で選別された玄米を基に算出し、令和2年産以降の作況単収指数は生産者が使用しているふるい目幅ベースで算出した数値である。
調査結果
- 令和7年産水稲の作付面積(青刈り面積を含む。)から、備蓄米、加工用米、新規需要米等の作付面積を除いた主食用作付面積は136万7,000haで、前年産に比べ10万8,000ha増加が見込まれる。これは、新規需要米や備蓄米等からの転換等があったためである。
- 9月25日現在における全国の10a当たり予想収量(生産者が使用しているふるい目幅ベース)は、524kg(前年産に比べ+5kg)と見込まれる。
これは、一部地域で5月上旬から6月中旬にかけての気温や日照時間が前年を下回る地域があったものの、多くの地域で総じて天候に恵まれたためである。
これを地域別にみると、以下のとおりである。
北海道においては、6月上旬までの日照不足により全もみ数がやや少なくなったこと等から、550kg(前年産に比べ△12kg)と見込まれる。
北海道と沖縄県を除く各地域では、6月中旬までの低温、日照不足により、東北、関東等では穂数が少ない地域がみられたものの、6月下旬以降おおむね天候に恵まれ、多くの地域で全もみ数が前年以上に確保されたこと等から、東北は556kg(同±0kg)、北陸は516kg(同+6kg)、関東・東山は524kg(同△5kg)、東海は493kg(同+19kg)、近畿は504kg(同+16kg)、中国は516kg(同+18kg)、四国は489kg(同+18kg)、九州は479kg(同+13kg)と見込まれる。
沖縄県は、田植期以降、4月下旬まで低温で推移したこと等から、305kg(同△14kg)と見込まれる。 - 主食用作付面積に10a当たり予想収量(生産者が使用しているふるい目幅ベース)を乗じた予想収穫量(主食用(生産者ふるい上米))は715万3,000t(前年産に比べ63万4,000t増加)と見込まれる。
- 全国の作況単収指数は102と見込まれる。
注釈
- 作況単収指数は、生産者が使用しているふるい目幅ベースで算出した10a当たり収量の前年産までの5か年中3年平均(最高、最低除く)に対する10a当たり収量の比率である。
【参考1】
【参考2】
刈取り調査における10a当たり収量の算出方法
作況標本筆(【参考3】参照)ごとに一定面積の稲を刈取り、農産物規格規程に定める三等の品位以上に相当するよう選別を行い、その重さを計測し、コンバインロス率及び被害率による補正を行い10a当たり収量を算出している(下図参照)。
【参考3】
作況標本筆とは
収穫量の実測調査の対象とした作況標本筆(1枚のほ場を筆と呼ぶ。)は、各都道府県の水稲の状況が把握できるように、標本理論に基づいて次のように各地で選定し(全国で約8千筆)調査している。
【参考4】
水稲収穫量調査の収穫量イメージ
- 収穫量(生産者ふるい上米)は、都道府県ごとに最も使用されている生産者ふるい目(1.85、1.90mm等)以上で農産物規格規程三等以上の収穫量を対象としている。
- 収穫量(生産者ふるい下米)は、ふるい目幅1.70mm以上、農産物規格規程三等以上で生産者ふるい目幅未満の収穫量を対象としている。
- 収穫量(生産者ふるい下米含む)は、1と2をあわせた収穫量(緑枠)を対象としている。
統計表〔Excel:e-Stat〕
水稲調査結果の主な利活用
- 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(平成6年法律第113号)に基づき毎年定めることとされている米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針の策定のための資料
- 「食料・農業・農村基本計画」における品目ごとの生産量や作付面積等のKPIの設定及び検証のための資料
- 米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)の交付金算定のための資料
- 農業保険法(昭和22年法律第185号)に基づく農作物共済事業の適切な運営のための資料
お問合せ先
大臣官房統計部生産流通消費統計課
担当:普通作物統計班
代表:03-3502-8111(内線3682)
ダイヤルイン:03-3502-5687