商用のLinuxディストリビューションRHELってどんなディストリビューション?
と気になっている方もいるかもしれませんね。
というわけで今回はそんなRHELについて「RHEL(レル)とは 企業向けのLinux有償ディストリビューション【VPS関連知識】」という内容でお伝えします。
LinuxディストリビューションRHELについて興味がある方は記事を読んでみてくださいね。
※この記事は約6分で読めます。
●RHEL(レル)とは
レッドハット社(Red Hat)が開発した、Linuxの有償のディストリビューション。
●RHELの特徴(メリット)
- サポートが長期間で充実
- 安定性が高い
- Fedoraで実証された技術を取り入れている
- KVMを標準搭載している
- 安定性・信頼性を求められる企業で採用されている
- RPM形式のパッケージ管理システムを装備
RHELとは
RHELとは、Red Hat Enterprise Linux(レッドハット・エンタープライズ・リナックス)の略になります。
RHELは、2002年にレッドハット社(Red Hat)が開発した、Linuxの有償のディストリビューションになります。
エンタープライズとあるように、主に法人、企業向けとされていて規模の大きいシステムでの運用も考慮されています。
有償で企業向けということで個人で利用している人はほとんどいませんが、商用Linuxのデファクトスタンダード(事実上のスタンダード)といわれています。
ディストリビューションとは、日本語では「流通、配布」という意味になりますが、サーバー用語においては、
Linuxの配布形態のこと
ということになります。
ディストリビューションは、Linuxをベースにして目的、用途に応じたプログラムを集めてパッケージにしたものです。
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RHELの歴史
RHELを開発したレッドハット社は、もともと「Red Hat Linux」というメジャーなディストリビューションをリリースしていました。
非常に扱いやすいディストリビューションとされていたようですが、商用アプリケーションにおいてバージョンアップのたびに互換性に問題が発生していました。
そこで2002年、エンタープライズ用途で長期サポートが可能なLinuxとして「RHEL(Red Hat Enterprise Linux)」が開発されました。
これにより当初レッドハット社は、一般向けに「Red Hat Linux」、企業向けに「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」というかたちで展開していたわけですが、2003年にRed Hat Linuxはコミュニティによる運用の「Fedora Core(後のFedora)」としてレッドハット社の事業から切り離されることとなります。
以来、RHELは最新技術、機能などをFedoraで実験し、その成果を取り入れる形でバージョンアップを行っています。
現在(2023年9月)のRHELの最新版はRed Hat Enterprise Linux9.2となっています。
●参考
Red Hat Enterprise Linuxのリリース日
RHELの特徴・メリット
RHEL(Red Hat Enterprise Linux)の特徴・メリットは以下のようになります。
サポートが長期間で充実している
RHELは有償のLinuxディストリビューションですが、ライセンス料は無料になっています。
料金がかかるのはそのサポートなどについてになります。
料金を支払いサブスクリプション契約を行うことで、契約期間中RHのELの関連サービス(システム管理ツールの利用、アップデート、サポートなど)を受けることができます。
RHELは、リリースされてから10年間はレッドハット社のサポートを受けることができるとされています。
安定性が高い
RHELは、大規模システムでの稼働を前提として開発されているとして、その性能や安定性の高さが最大の特徴とされています。
Fedoraで実証された技術を取り入れている
RHELは、新しい技術や機能をFedoraで十分に検証を行ったうえで、取り入れるという手順をとっています。
バージョンアップ時に適用される技術や機能は、Fedoraで検証されているので、導入後のRHELでも安定的な稼働が保たれているとされています。
KVMを標準搭載している
カーネルベースの仮想マシン(KVM)は、Linux向けの仮想化ソフトになります。
KVM (Kernel-based Virtual Machine:カーネルベースの仮想マシン) は、Linux® に組み込まれたオープンソースの仮想化テクノロジーです。具体的には、KVM を使用すると、Linux をハイパーバイザーとして機能させることができます。これによりホストマシンは、ゲストや仮想マシン (VM) と呼ばれる複数の独立した仮想化環境を稼働させることができます。
KVM (Kernel-based Virtual Machine) とは | Red Hatより引用
Linux2.6.20以降はKVMが標準で搭載されています。
安定性、信頼性求められる企業で多く採用されている
RHELは、大規模システムを前提としているその性能の高さや、安定性、信頼性が求められる企業のシステムに多く採用されています。
システムの安定性もさることながらセキュリティ性も高く、サポート体制も充実しているとして、商用ディストリビューションではデファクトスタンダード(事実上のスタンダード)といわれています。
RPM形式のパッケージ管理システムを装備
RPMはパッケージ管理システムの一つになります。※Red Hat Package Managerの略になりますが、RPM Package Managerともいわれます。
主にRed Hat系ディストリビューションに採用されているパッケージ形式になります。
パッケージ管理システムとは、設定ファイル、ライブラリ、マニュアルなどを1つのファイルにまとめたパッケージを一括で管理するシステムのことです。
Red Hat系ディストリビューションがRPM形式を採用しているのに対し、Debian、UbuntuなどではDebian(deb)形式を採用しています。
RHELとFedoraの関係
前述したようにFedoraは、Red Hat Linux→Fedora Core→Fedoraと変換した経緯があります。
Fedoraは、コミュニティベースではありますが、その後もRed Hat社の支援を受けている最先端のディストリビューションになります。
新しい技術や機能は、まずFedoraに導入され検証された後、エンタープライズ(企業)版であるRHEL(Red Hat Enterprise Linux)に反映されます。
つまり、FedoraはRed Hat社の実験場的なポジションになります。
RHEL開発のレッドハット社、なぜ「赤い帽子」?
RHELを開発したレッドハット社(Red Hat)の社名ですが、なぜレッドハット、赤い帽子というのか気になっている人もあるかもしれませんね。
社名のロゴも赤い帽子がモチーフなっていて、とても印象的ですよね。
実はRed Hatという社名は、レッドハット社の創業者の一人マーク・ユーイングに由来します。
ユーイングは、通っていたカーネギーメロン大学のコンピュータラボでいつも赤いラクロスキャップをかぶっていました。
もともと祖父の帽子だというこの赤い帽子を常にかぶっていることで、ユーイングは学生たちに
困ったときには赤い帽子の男に聞けばいい
というのが合言葉になっていたといいます。
そこで、ユーイングは、独自のLinuxディストリビューションの配布を始めるときにRed Hatと名前をつけて配布したんですね。
このエピソードがRed Hat社の社名の由来といわれています。
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RHEL(レル)とは 企業向けのLinux有償ディストリビューション【VPS関連知識】まとめ
というわけで今回は「RHEL(レル)とは 企業向けのLinux有償ディストリビューション【VPS関連知識】」についてお伝えしました。
RHELは、高性能で安定性の高く大規模システムでも稼働する企業向けのディストリビューションになります。
RHELは、Linuxを何か問題があったときなどのサポートも込みで有償で提供するLinuxディストリビューションということになります。
有償(商用)のディストリビューションのデファクトスタンダードといわれているRHELについて、どんなディストリビューションなのかおわかりいただけたら幸いです。
というわけで今回は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
