多くの女性が実践する、身体を冷やさない生活
「精神的なマチュアリティが育む自信や、洗練性、心身のバランスのよさが自然に顔ににじみ出る存在であること。台湾で、今、美しい大人の定義といえばこれに尽きます」。そう語るのは台湾版『VOGUE』のビューティー・マネージング・エディター、Jasmineさん。そう、台湾流の美しい生活のキモは“美容医療やメイクで外見を整えること”ではなく、“心と体に優しい日常で内面を整えること”にある。そのために多くの女性たちがまず意識しているのが、身体を冷やさないこと。「冷たい水は避け、代わりに白湯やお茶を飲む人がほとんどです」。また、台湾文化に根付いた中医学の知恵も賢く活用。「体を温める効果が高いとされる小豆茶を毎朝飲むことを習慣にしたり、体質改善やボディケアのために、鍼灸や漢方に頼る人も増えました」。さらに、“整った内面”に欠かせないボディ・マインド・スピリットの調和を図る瞑想にも注目が集まる。「歌手のヒビ・ティエンが最近開催した野外ライブは、自然と音楽、マインドフルネスを融合させた“癒しの体験”として大好評でした」。内面の充実に反し、外見のケアはどんどんシンプルに。でもその分、365日のUVケアで内面を映す肌の明度は徹底防御。そして毎晩、鏡を見ながらどれだけ自分を慈しめたかをチェックする。それが台北流の美容流儀だ。
Text: Chino Hara Photo: Jang-Saeng Koh Styling: Yuna Shibata Editor: Toru Mitani
※『VOGUE JAPAN』2025年8月号「アジアのウェルエイジング事情」転載記事。
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