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フェラーリ・SF70Hとは? わかりやすく解説

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フェラーリ・SF70H

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 07:18 UTC 版)

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フェラーリ・SF70H
キミ・ライコネンがドライブするSF70H
2017年アメリカGP
カテゴリー F1
コンストラクター フェラーリ
デザイナー マッティア・ビノット
(テクニカルディレクター)
シモーネ・レスタ
(チーフデザイナー)
エンリコ・カルディレ
(チーフエアロダイナミシスト)
先代 フェラーリ・SF16-H
後継 フェラーリ・SF71H
主要諸元
エンジン フェラーリ 062
1.6L V6ターボ
タイヤ ピレリ
主要成績
チーム スクーデリア・フェラーリ
ドライバー セバスチャン・ベッテル
キミ・ライコネン
出走時期 2017年
通算獲得ポイント 522
初戦 2017年オーストラリアGP
初勝利 2017年オーストラリアGP
最終戦 2017年アブダビGP
出走 優勝 表彰台 ポール Fラップ
20(39台) 5 20 5 7
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フェラーリ・SF70H (Ferrari SF70H) は、スクーデリア・フェラーリ2017年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カーである。

フェラーリモータースポーツ参戦70周年にちなんで命名された[1]。開発コードは「668」[2]

概要

2017年2月24日フィオラノで正式発表された[3]

突起のついたフロントノーズが採用され、ホワイトのカラーリングのシャークフィンも装着されている。シャークフィンの後端には、メルセデス・F1 W08 EQ Power+でも採用された「Tウィング」も装着されている[4]。サイドポンツーンの開口部は独特な形状をしており、横に広がって複雑な構造となっている。さらにその開口部の真上にも大きな穴が開けられている[5]。これは、安全対策のために設置が義務づけられている側面衝撃吸収構造を、サイドポンツーン内部ではなく、空力付加物に収めて外出しにするというF1[6]では過去に例のないソリューションを採用したためである[7][8]

毎年マシンに女性的な名前を付けているセバスチャン・ベッテルは、同車を「ジーナ (Gina)」と命名した[9]

2017年シーズン

ドライバーはベッテルとキミ・ライコネンのまま変更なし。

開幕前のテストから好調な走りを見せ、メルセデスの対抗馬として期待された。開幕戦オーストラリアGPでベッテルが2年ぶりの勝利を果たし、復調ぶりをアピールした。ベッテルは第3戦バーレーンGPでも勝利。第4戦ロシアGPの予選でベッテルが2年ぶりのポールポジションを獲得、9年ぶりのフロントロー独占となったが、決勝ではバルテリ・ボッタスに敗れた。第5戦スペインGPからカーナンバーの視認性の向上のためのレギュレーションの変更に伴い、1970年代の名車、312Tのオマージュのような字体になった。第6戦モナコGPは予選でライコネンが9年ぶりのポールポジション、決勝ではベッテルが勝ち、フェラーリにとって16年ぶりのモナコGP優勝とともに7年ぶりのワン・ツー・フィニッシュを果たした。高速サーキットでのレースが続くカナダGPからイギリスGPまでは、パワーに勝るメルセデスの後塵を拝することになったが、低速サーキットのハンガロリンクで行われたハンガリーGPは予選でフロントロー独占、決勝でワン・ツー・フィニッシュを飾った。

ここまではメルセデス優勢のレースでも粘り強い走りは見せていたが後半戦に入ると2016年に逆戻りしたかのような展開となる。ベルギーGPルイス・ハミルトンに及ばず、ホームレースのイタリアGPはメルセデスの圧勝に終わり、ベッテルはここまで守ってきたランキング首位の座をハミルトンに明け渡した。シンガポールGPの予選ではメルセデス勢が苦しむ中ベッテルがポールポジションを獲得したが、決勝ではスタート直後にマックス・フェルスタッペンと接触してベッテルとライコネンの両者ともリタイアを喫し、ハミルトンの独走勝利を許してしまった。マレーシアGPはパワーユニットのトラブルに泣かされ、予選でベッテルが走行できず最下位スタートが確定し、決勝ではライコネンがスタートできずにリタイア。ベッテルは4位入賞でハミルトンとの差が広がるのを抑えたと思っていたら、ウイニングラン中にランス・ストロールと接触しマシンが大破してしまうなど散々な結果となってしまった。接触によるペナルティはなかったが、日本GPでもフリー走行でライコネンがクラッシュしてしまい、ギアボックスの交換が必要となったことによってグリッド降格。決勝はライコネンが5位入賞で意地を見せたものの、序盤にベッテルがマシントラブルでリタイアと悪い流れを断ち切れず、この時点でドライバーズタイトル争いではハミルトンに決定的な差を付けられ、ベッテルの自力でのチャンピオン獲得の可能性は消滅してしまった。コンストラクターズ争いではアジアラウンドでの失速が響き、アメリカGPでメルセデスの4年連続チャンピオンが確定した。そしてメキシコGPでベッテルはポールポジションを獲得したが決勝は4位に終わり、ハミルトンのタイトルが確定した。そんななか、第19戦ブラジルGPでベッテルが8戦ぶりに優勝。これによりベッテルはランキング2位を確定させた。

最終的には優勝5回、ポールポジション5回、ファステストラップ7回を更新するなど近年と比較すれば上々といえる成績ではあったが、フェラーリが終盤にトラブル続きで失速していたのに対し、メルセデスはこの年、ハミルトンが全戦入賞、ボッタスも1度のマシントラブルでのリタイア以外は全戦で完走しているなど信頼性の差が浮き彫りになったシーズンとなった。

スペック

[10][2]

シャシー

エンジン

  • エンジン名:フェラーリ 062
  • 排気量:1,600cc
  • 最高回転数 15,000rpm(レギュレーションで規定)
  • ターボチャージャー:シングルターボ
  • 燃料最大流量:100kg/h
  • 燃料容量:100kg
  • 気筒数・角度:V型6気筒・90度
  • 口径:80mm
  • ストローク:53mm
  • バルブ数:24
  • 燃料噴射方式:直噴(500bar)
  • 燃料シェル V-Power
  • 潤滑油:シェル Helix Ultra

ERS システム

  • バッテリー出力:4MJ(1周あたり)
  • MGU-K 出力:120kW
  • MGU-K 最高回転数:50,000 rpm
  • MGU-H 最高回転数:125,000 rpm

記録

No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 ポイント ランキング
AUS
CHN
BHR
RUS
ESP
MON
CAN
AZE
AUT
GBR
HUN
BEL
ITA
SIN
MAL
JPN
USA
MEX
BRA
ABU
2017 5 ベッテル 1 2 1 2 2 1 4 4 2 7 1 2 3 Ret 4 Ret 2 4 1 3 522 2位
7 ライコネン 4 5 4 3 Ret 2 7 14 5 3 2 4 5 Ret DNS 5 3 3 3 4

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “タイトル奪還目指すフェラーリ、新車「SF70H」を発表”. AFP. (2017年2月25日). http://www.afpbb.com/articles/-/3119147 2017年3月2日閲覧。 
  2. ^ a b “Ferrari F1 2017 car launch”. スクーデリア・フェラーリ. (2017年2月24日). http://sf70h.ferrari.com/en/ 2017年3月2日閲覧。 
  3. ^ “フェラーリF1、2017年シーズンに投入するニューマシン『SF70H』を発表”. AUTOSPORTweb. (2017年2月24日). http://www.as-web.jp/f1/93529?all 2017年3月2日閲覧。 
  4. ^ “フェラーリ、SF70Hを発表 / 2017年F1マシン”. F1-Gate.com. (2017年2月24日). http://f1-gate.com/ferrari/sf70h_34969.html 2017年3月2日閲覧。 
  5. ^ “【新車画像】フェラーリ『SF70H』独特なサイドポンツーンの上に「穴」”. TOPNEWS. (2017年2月24日). http://www.topnews.jp/2017/02/24/news/f1/153842.html 2017年3月2日閲覧。 
  6. ^ 例えば、フォーミュラEでは共通パーツとしてサイドポンツーンとはセパレート化されている
  7. ^ つまり、2次元的に上から俯瞰したら『穴を開孔した』ようにみえるだけで、実際の3次元的処理としてみると全く異なる。もはやサイドポンツーンや衝撃構造体と空力付加物の『境界』が視覚的に把握・区別できない領域まで複雑化・融合化しているともいえる。
  8. ^ フェラーリSF70H:巧妙な衝撃吸収構造のソリューション
  9. ^ “セバスチャン・ベッテル、フェラーリSF70Hを「ジーナ(Gina)」と命名”. F1-Gate.com. (2017年3月22日). http://f1-gate.com/vettel/f1_35426.html 2017年3月23日閲覧。 
  10. ^ “フェラーリ「SF70H」スペック”. STINGER. (2017年2月24日). http://www.f1-stinger.com/f1-news/news/2017/02/24/061549.php 2017年3月2日閲覧。 



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