鯛、オレンジ、ニンニク、調味料と台所用品のある静物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/08 13:29 UTC 版)
| スペイン語: Bodegón con besugos, naranjas, ajo, condimentos y utensilios de cocina 英語: Still Life with Breams, Oranges, Garlic, Condiments and Kitchen Utensils |
|
| 作者 | ルイス・メレンデス |
|---|---|
| 製作年 | 1772年 |
| 種類 | キャンバスに油彩 |
| 寸法 | 42 cm × 62.2 cm (17 in × 24.5 in) |
| 所蔵 | プラド美術館、マドリード |
『鯛、オレンジ、ニンニク、調味料と台所用品のある静物』(たい、オレンジ、ニンニク、ちょうみりょうとだいどころようひんのあるせいぶつ、西: Bodegón con besugos, naranjas, ajo, condimentos y utensilios de cocina, 英: Still Life with Breams, Oranges, Garlic, Condiments and Kitchen Utensils)は、18世紀スペインの静物画家ルイス・メレンデスが制作した絵画である。1772年の制作年が記されている。アランフエス王宮にあったスペイン王室のコレクションに由来し、現在マドリードのプラド美術館に所蔵されている[1]。
作品
メレンデスは通常、暗色の無地の背景の中、木目のはっきりと見える板のテーブル上にモティーフを配置する[2]。本作も、同様に静物を台所用品の載った板のテーブル上に表している。獲れたばかりの新鮮な2尾の鯛が画面の主役である。そのうちの1尾は中央部から石のように立ち、その直線的性質に呼応するほかのモティーフが比較される対象となっている[1]。
鯛は部分的に白い布の上に配置され、オレンジも布の上に見える[3]。左側のニンニク一株がアルコルコン製の茶色の陶磁器の器の前に置かれ、部分的に後ろにある、ひっくり返った把手の長いフライパンと接している。奥には銅製のすり鉢があり、右側のオレンジの後ろには長い首の金属製水差しがある[1]。水差しは、アルクサ (alcuza) の形をしており、油を注ぐのに使われる[4]。
ちなみに、メレンデスは非常な細部描写のある幾何学的形態を好み、それらを作品中に描く傾向があった[1]。本作はまた、灰色とオレンジ色 (鰭、眼の輪郭、尾、オレンジ) を用いて絵画を描く口実となっている。画面は斜めからの光に照らされ、キアロスクーロが対照されている。低い位置に描かれたモティーフは、意図的に一種の記念碑的性格を与えられている。
本作は、皇太子時代のカルロス4世のために描かれた連作[5]のうちの1点であるが、メレンデスの傑出した静物画家としての名声に貢献した[1]。実際、連作中の多くの作品より抜きんでており、メレンデス自身が述べているように、広大なスペイン帝国で産出される食料を表すという彼の欲求をとりわけ強く反映している。非常に評価されたか、画家自身が特に傑作と見なしたのか、本作には多くの複製があり、様々なコレクションに所蔵されている[1]。
脚注と注釈
- ^ a b c d e f “Still Life with Breams, Oranges, Garlic, Condiments and Kitchen Utensils”. プラド美術館公式サイト (英語). 2025年12月26日閲覧。
- ^ 『プラド美術館展 スペインの誇り 巨匠たちの殿堂』 2006年、214頁。
- ^ A Still-Life Collection
- ^ 『キューリとトマトのある静物』にも同じものが見られる。
- ^ プラド美術館 2009, p. 154-155.
参考文献
- プラド美術館展 スペインの誇り 巨匠たちの殿堂、東京都美術館、プラド美術館、読売新聞社、日本テレビ放送網、美術館連絡協議会、2006年刊行
- 国立プラド美術館『プラド美術館ガイドブック』国立プラド美術館、2009年。ISBN 978-84-8480-189-4。
- Eleanor Tufts, Luis Meléndez : Eighteenth Century Master of the Spanish Still-Life with a Catalogue Raisonné, Columbia : University of Missouri Press, 1985
外部リンク
- 鯛、オレンジ、ニンニク、調味料と台所用品のある静物のページへのリンク