法人成りの際の経費について
今まで個人事業主でしたが、法人成りし、10月に株式会社を設立、実質稼働日を来年1月の予定です。(許認可証やインボイス登録等の諸々の手続きの都合によって・・・)
行政書士さんにお願いし法人成りの手続きをしたのですが、その際の費用を個人事業主で使用していた通帳より支払い、個人事業主の経費として落とす事は可能ですか?
色々調べていると、【創立費】という科目?を使用し(弊社の会計ソフトにはそのような科目はないのですが・・・)、繰延資産をする等の情報を見て、簡単に個人事業主での経費に出来ないのかなと思って相談させて頂きました。
ご教授頂けたらと思います。
よろしくお願い致します。
税理士の回答
上田誠
法人成り時の設立費用(行政書士報酬、登録免許税、定款認証費用など)は、個人事業主としての経費にはできません。
これらは「法人設立のための支出」であり、個人事業とは直接関係がないため、個人の経費ではなく法人の資産(繰延資産)として扱うのが正しい処理です。
三嶋政美
法人設立に直接関係する費用は、個人事業の経費にはできません。
その支出は個人事業の継続ではなく、新たな法人という別主体の設立に伴うものであり、個人事業の「収益獲得のための支出」とは認められないためです。したがって、個人事業主の帳簿上では「事業主貸」として処理し、法人側ではその費用を創立費(繰延資産)として計上するのが適切です。創立費には登記費用、定款認証費用、専門家報酬などが含まれ、法人設立後に5年以内で任意償却が可能です。
つまり、個人では経費化せず、法人で資産計上し償却する、これが正しい流れです。
通帳からの支出は立替扱いで、法人設立後に精算する形が理想です。
本投稿は、2025年10月28日 10時39分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。