ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(以下、ウマ娘)にて、新たな育成シナリオ「無人島へようこそ -DESIGN YOUR ISLAND-」(以下、無人島編)が2025年6月27日に公開予定です。
前回の育成シナリオ「Legends」編でより深みのあるゲーム性が提供されましたが、「無人島編」でも様々なギミック・工夫が凝らされた内容になっていました。今回のシナリオで11本目となる育成シナリオですが、ゲーム内における仕掛けにおいてはまだまだ新奇性の余地があることが伺い知れました。
本記事では、新シナリオ公開に先駆けて催されたメディア向け体験会でのプレイレポートをお届けします。
※記事中の画像は開発中のものであり、表記される数値などは実際に公開されるものと異なる可能性があります。
◆無人島に施設を建設して、よりよいトレーニングをこなす準備をしていこう
「無人島編」では、新ウマ娘であるタッカーブラインが主導する無人島プロジェクトに、トレーナーやウマ娘が参加することとなります。無人島に最強のトレーニング施設を建設し、トレーニングを繰り返すことで、以前よりも強力な育成を目指していくのが大きな目標となります。
トレーニングと無人島での建設をつづけて、半年に1度の評価会に挑むというサイクルを繰り返し、シニア級12月以降のURAファイナルズまで走っていくのが今回の育成です。まず評価会と建設計画について触れていきましょう。
建設計画は育成3ターン目からスタートし、そこから半年おきに評価会を終えたタイミングで新たな建設計画を立てていくというサイクルになっています。スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さにくわえ、お手製海の家という施設を加えた6つの施設を建設しますが、建設できる施設がパラメータ上決まっているのが特徴です。
施設の建設にはそれぞれマスが決められていて、トレーナー側で建設可能となっているマスも決められています。建設したい施設のマスと計画上建設可能なマスという縛り、しかもどのトレーニング施設を建設(強化)していくかで大いに悩むことになるはずです。
たとえば、スタート時にはスピード施設やスタミナ施設はレベル1なので施設建設は1マスほどで大丈夫ですが、トレーナー側では最大4マス分しか建設可能なマスがありません。ですので、スタート段階でスピード施設/スタミナ施設/パワー施設/賢さ施設で合計4マス分を建設すると、根性施設や海の家の建設はできないという形になります。
施設レベルは、高レベルになればなるほど2マス・3マスと大きくなり、ターンが進むごとにトレーナー側の建設計画マスの幅も5マス・6マスと大きくなります。自身が狙いたい育成にあわせて施設建設を進めていくのが、この育成のミソになります。ちなみに、最初に建設計画を決めると途中で見直すことができませんので、そこは注意すべき点でしょう。
また今回サポートカードで新たに登場するタッカーブラインを使った場合、レベル41以上のタッカーブラインを編成しているとシナリオリンク効果「建設計画で計画可能コストがアップ」が強化され、最初の建設計画段階で4マス分の建設可能なマスがある状態になります。(先述した「トレーナー側では最大4マス分しか建設可能なマスがありません」はこのこと)
逆に、Lv40以下のタッカーブラインやタッカーブラインを編成していない状態では、建設可能なマスは3マス分しかありません。以降の建設計画では、シナリオリンク効果により建設可能なマスが多くなっていきます。
なお最大レベル5まで建設が可能となっており、レベル3の段階で「本能全開ルート」(建設コストが大きいがパラメータが大きく上昇する)と「熟練技巧ルート」(建設コストが少なくヒントがより多く獲得できる)のどちらかを選ぶ形になっています。結果、1コマ2コマ3コマとこまごまとした計画を組むことになりそうです。
また評価会にあわせて全体のスケジュールにも注意が必要です。育成3ターン目から施設建設がスタートし、施設への評価会がメイクデビュー後と12月、クラシック級6月と12月、シニア級の6月の全5回にわたってあるので、良い評価をもらえるよう努めていきましょう。
ですが、シニア6月の評価会を終えると、無人島の建設もその時点で終了となります。その後の島トレーニングでは「シニア級6月後半終了時の施設」が使われるとのこと。
慣れないスケジュール感なので、「気づいたらシニア期6月になっていて施設レベルを5にできなかった……!」といったことが起こるでしょう。かくいう筆者も、今回の体験会で何度もひっかかりました。
施設建設には発展Ptというポイントが必要ですが、これはトレーニングを行なったりレースに出走したりすることで獲得できます。友情トレーニングやサポートウマ娘が多いトレーニングでは、より多くの発展Ptを得られるので、積極的に狙っていくのが良いでしょう。また発展Ptを多く貯めた状態で評価会を終えると、余った分は体力回復へと回され、次回の施設建設には持ち越されません。
◆さっそく島トレーニング開始!……その前に知っておきたい注意点
ここまで説明してきた施設開発ですが、開発した施設でトレーニングする「島トレーニング」というのが、本シナリオ最大かつ一番の魅力になるでしょう。島トレ券をゲットしてトレーニングに参加するという流れですが、いくつか留意すべき点があります。
最初に説明した建設マスの話に戻りましょう。一番最初の段階で最大で4マス分の建設計画があると書きましたが、ちょうど半分に当たる2マスのところに点線が引かれています。じつは建設計画に引かれたこの点線を超えると、島トレ券を1枚ゲットできるという流れになっています。
また発展Ptをマックスまで貯めると2枚目の島トレ券をもらえるのですが、島トレ券は一度に1枚しか所持できません。つまり2枚目の島トレ券をゲットしたタイミングで、1枚目の島トレ券は破棄されるという形になり、1枚目の島トレ券は2枚目の島トレ券をゲットする間に使わなくてはいけない、ということになります。十二分に注意が必要となる部分でしょう。
そんな制約もある島トレーニングですが、その内容は非常に強力で、建設した施設とレベルに応じてパラメータの上がり幅も大きいものとなります。しかも特定のパラメータだけでなく、すべてのパラメータがグッと伸びるような仕様となっています。
通常のトレーニングに対応して島トレーニング側の各施設にサポートウマ娘が配置され、友情トレーニングが発生している状況も反映されるので、より効果的なトレーニングが見込めます。島トレーニングを行なっても発展Ptは得られますし、体力は一切減少しないというオマケ付きです。これだけでも相当強力なのが伝わるかと思います。
また今回の夏合宿とURAファイナルズの練習期間は島でトレーニングを行なうものとなっており、通常トレーニングが特別なトレーニングとなる形となります。ですが、もしもレベルを一切上げていない島トレーニング施設があれば、そちらのレベルが反映されてしまうので注意が必要です。施設レベル5と全く手つかずの施設ではかなりの差がでてしまいます。
シニア期6月を最後に無人島建設が終わると書きましたが、シニア期の夏合宿を終えた9月以降は、"好きなタイミングで島トレーニングが2回行える"状況となります。シニア期6月までに建設したトレーニング施設を使って島トレーニングをしていくので、どのような建設計画を立て、どのタイミングで島トレをしていくのかが非常に重要となります。
このように文字にすると一見難しく感じますが、最初に育成計画を組み、大きな効果を見込めるトレーニングを狙っていくという流れは、「メカウマ娘」編にとても近いものを感じました。
先程挙げたいくつかの注意点でつまづくことはあれど、プレイ中に大きく引っかかるところはほとんどなく、最初のプレイでUCランクをさらっと作れてしまいました。ゲームがローンチした最初期から継続してプレイしている筆者ですが、ギミックの難しさや複雑さに引っ張られることなく、ここまですんなりとプレイできたのは初めてだったかもしれません。
島トレーニングをどのように計画するか?という悩みポイントはありつつも、"とにかく友情トレーニングを踏め!"というノリで楽しくプレイできるはずです。
また新ウマ娘・タッカーブラインのサポートカードを使用してプレイしたところ、先述した建設計画での使えるコストが増加し、無人島建設そのものが進めやすくなりました。くわえてスタミナのステータスをあげやすいだけでなく、他サポートカードの得意率をグッとあげて発展Ptをゲットしやすい状況が生まれやすいようにも感じました。中・長距離向けの育成シナリオですが、そういった育成をより有益にするには必須なカードではないかと感じました。
◆いまこの瞬間だからこそ「無人島編」はタマモクロスでプレイしてほしい
ここからはシナリオやストーリーについて触れていきます。
タッカーブラインが主導する無人島開発プロジェクトは、ウマ娘の本能を呼び起こすことを狙ったものです。最初は理解されづらかった彼女の意図や狙いも、実際に開発を進めていく中で徐々に浸透していき、タマモクロスやゴールドシチーといったプロジェクトを支えるウマ娘たちを中心にして、より熱を帯びていくことになります。
タッカーブラインの熱血漢な振る舞いで鼓舞される面々ですが、ストーリー途中では彼女の意外な一面や過去に触れられます。そもそもなぜこのような大規模計画に着手し、リーダーとして任命されたかも明かされることになります。
なぜタッカーブラインが無人島プロジェクトを進めたのか?という疑念が、ウマ娘がなぜ走ることに執着しているのか?という問いと答えへとつながっていく。大袈裟でコメディタッチな雰囲気だからこそ、アクロバティックな角度で真意へと飛び込んでいく、そんな見ごたえある育成シナリオとなっています。
今回筆者は、シナリオリンクキャラということもあってタマモクロスを選んで育成しましたが、彼女にまつわるシナリオがいくつも登場します。現在絶賛放映中のアニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』にもタマモクロスが登場し、オグリキャップのライバルとして立ち塞がる展開へと進んでいくところなのは、トレーナーみなさんもご存知でしょう。
アニメ『シングレ』のストーリーのなかでタマモクロスの生い立ちなどについて触れる機会になっていますが、そんなアニメ本編とおなじく、この「無人島編」でも彼女の内面や在り方をより深堀りするような内容が描かれます。ストーリー終盤でのタマモクロスとタッカーブラインによる会話に心震わされました。
つまり、タマモクロスの魅力を知るには千載一遇の好機、なんて言い方もできるかもしれません。いまこの瞬間だからこそ、「無人島編」最初のプレイはタマモクロスをオススメします。
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