プーチン内閣の閣僚決まる。外務、国防、財務など重要閣僚は留任
2008. 5/13
ープーチン路線継承を人事で確認。FSB(連邦保安局)長官にアレクサンドル・ボルトニコフ経済安全保障局長を抜擢ー
[プーチン首相が率いる内閣の閣僚は超重量級]
[サンクト・ペテルブルグ発5月12日=ボリス・ミハイロフ]ウラジミール・プーチン首相が率いる内閣の閣僚が決まった。外務、国防、財務等重要閣僚を含むプーチン大統領時代のメンバーが殆ど留任となった。新内閣で目立つのは副首相ポストがこれ迄の5人体制から7人に増員になった点。プーチン首相の腹心ビクトル・ズブコフ前首相、イゴール・シュバロフ前大統領補佐官の2人が第一副首相に選ばれ両脇を固める事になった。クレムリンの保守派の代表イゴール・セチン前安保会議書記は副首相に選ばれたが担当部門は産業分野に限定された。クレムリンの安保会議トップにFSBのニコライ・パトルシェフ前長官が任命された。2人はメドベージェフ大統領選出に反対した"シロビキ"グループのリーダーで内閣に取り込んだり治安機関を直接指揮するポストから外す等、保守派の権力闘争の根を早めに摘み取ったプーチン一流の人事との見方が出ている。FSB長官はパトルシェフ派と一線を画すアレクサンドル・ボルトニコフ経済安全保障局長を据え、法務大臣もアレクサンドル・コノバロフをとりたてプーチン首相がロシアの"影の権力機構"治安機関を完全に押さえた。閣僚名簿をおさらいすると外相:セルゲイ・イワノフ、国防相:アナトリィ・セルジューコフ、財務相:アレクセイ・クドリン、内相:ラシッド・ヌルガリエフ、緊急事態相:セルゲイ・ショイグ、経済発展貿易相:エルビラ・ナビウリナ、保険社会発展相:タチアナ・ゴリコバ、農相:アレクセイ・ゴルディエフ、教育科学相:アンドレイ・フルセンコ。何れも前政権から留任。産業エネルギー省は産業、エネルギーに分割再編された。スポーツ振興、観光誘致、若者育成の省が新設され初代大臣にロシア・フットボール協会のビタリィ・ムトコ会長を選んだ。副首相の残りはナショナル・プロジェクトを担当するアレクサンドル・ジューコフ、蔵相兼務のアレクセイ・クドリン、イゴール・セチン前安保会議書記、セルゲイ・イワノフ前第一副首相、セルゲイ・ソビャーニン前大統領府長官の5人が任命された。
写真提供:クレムリン