YoRの日記: SF小説的な書き貯め 3 2
日記 by
YoR
「我々は、この星に居住している全員は、意識を共有しています。」彼はそう言った。
私は一呼吸置いた。このインタビューを見ている人が意味を考える時間だ。
「つまり、」私はおもむろに質問する。「あなた方は一人なのですか?」
「いいえ。」これは意外な答えだろう。皆、超意識集合体みたいなものを思い浮かべるだろうからだ。「二千万人います。」
はぐらかされたと思う人もいるだろうが、ここからが核心だ。「それはあなた方の人口ですね。そうではなく、人格は一人なのかという質問です。」
「やはり、いいえ、です。」彼は私に聞こえない声に耳を澄ますようなしぐさをした。実際にそのような声を聴いているのだ。「人格を共有している、というのは確かですが、一人とも言えません。そもそも二千万人がそこまで密に接続したら完全に発狂します。想像したくもありませんね。」そういって彼は笑った。
「今私、この個体は、このインタビューを企画した数人の個体と密に接続しています。このクラスタで一つの人格という状態です。他の個体の身体は自宅でくつろいでますよ。私だけが労働しています。」また笑う。
「そしてほかの個体とは切り離されているわけではありません。この地域の裏側の寝て夢を見ている個体もがゆるく接続しています。多分インタビューを受けている夢を見ているはずですよ。」(続く)
宇宙規模となると (スコア:2)
銀の種族かな。
Re:宇宙規模となると (スコア:1)
ヒロイック・エイジは見てないんですよ。