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terateraのタレコミ | スラド
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2013年のノーベル医学生理学賞が細胞内輸送の研究に贈られる

タレコミ by teratera
teratera 曰く、
2013年のノーベル医学・生理学賞がJames E. Rothman博士、Randy W. Scheman博士)、 Thomas C. Sudhof博士の3氏に贈られた。
受賞理由は、細胞内の物質輸送の解明。

細胞の主要な構成物であるタンパク質は、小胞体と呼ばれる部分で合成される。
その後、核や細胞膜上、その他の必要とされる場所に必要なタンパク質が送られる必要があるが、具体的にどのようにして輸送先が決定されているのか解明した。

こうした 発見の積み重ねから、細胞というモノが生物の最小構成単位として如何に優れているか 判る。
今後も、生物が何故生物なのか追求するような研究を期待したい。

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ノーベル化学賞がGタンパク質共役受容体の研究に贈られる

タレコミ by teratera
teratera 曰く、
2012年のノーベル化学賞は、Gタンパク質共役受容体の研究を行ったRobert J. Lefkowitz博士とBrian K. Kobilka博士に贈られた(プレスリリース)。


細胞は外部と内部が細胞膜と呼ばれる脂質の二重膜で覆われており、細胞内に外部刺激(化学物質等の外界由来の刺激やホルモン等による生体内由来の刺激)を伝えるためには、これらの膜を維持したまま内部に情報が伝わる必要がある。
その情報の仲介を行っているのが 今回の研究対象であるGタンパク質共役受容体である。
細胞外部に刺激がGタンパク質共役受容体に結合すると受容体の形状が変形し、細胞内で活性化の信号を送ることになる。
受容体はそれぞれ別々の物質によって活性化されるため、受容体の種類だけ刺激を分類できる可能性がある。
Gタンパク質共役受容体が実際に機能している細胞としては神経細胞、嗅覚細胞、その他成長ホルモン等によって分裂・分化が誘導される細胞となり、大部分の細胞で機能していると考えられる。
その特徴的な構造として、7回膜貫通構造とGTPase(GTPをGDPに変換する酵素)を持ち、いずれのタンパク質配列も比較的容易に推測されることからゲノム計画完了の現在ではGタンパク質共役受容体と推測されるタンパク質は多数存在する(7回膜貫通領域は疎水性アミノ酸が集まっている部分が多く、GTPaseは高度に保存されている)。しかしながら機能が分からないものが多数存在し、特に製薬業界では活発に研究が進められている(一部の薬は、本来の物質の代わりに受容体に結合し、機能させたり機能不全にさせたりする)。

このように研究が進んでおり、神経細胞や分化・分裂に機能していることが分かっていることからも医学・製薬関連でも大きな注目を集めているタンパク質であるが、『受容体』と言う割にはそれを活性化させる相方が分からないものが多数存在する。
親水性部分と疎水性部分を併せ持っているために結晶化・構造解析が困難で、実際には一部に糖鎖修飾が成されていたりしてゲノム配列だけからでは機能が推測仕切れないためである。


iPS細胞の研究で有名となったc-Myc等も、 通常の細胞内では受容体の下流で機能している因子である(c-Mycの場合、FASと呼ばれる受容体の下流)。
有名ではあるがまだまだ不明な点も多いこのタンパク質、今後の研究に期待したい。

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260584 submission
医療

今年のノーベル医学生理学賞は『体外受精』に 23

タレコミ by teratera
teratera 曰く、
今年のノーベル医学生理学賞はRobert G. Edwardsケンブリッジ大名誉教授に贈られた。
受賞理由は『体外受精技術の開発』で、不妊治療法として大きな成果を上げたことが評価された(ノーベル賞websiteの記事)。

近年、医学生理学賞は『ここが解明されたから近い将来病気の治療に役立つかも』という研究(どちらかというと基礎研究)に贈られてきた。
より『医学』生理学賞の名にふさわしい、臨床よりの成果に本賞が贈られたことは興味深い。
150630 submission
サイエンス

リボソームの構造と機能の解析にノーベル化学賞が贈られる 11

タレコミ by teratera
teratera 曰く、
2009年のノーベル化学賞はVenkatraman Ramakrishnan、Thomas A. Steitz、Ada E. Yonathの3氏に贈られると発表された(プレスリリース)。
受賞理由は『リボソームの構造と機能の研究』で、細胞内でタンパク質合成の場となるリボソームの構造と機能の解析に対して贈られる。

生物は設計図とも呼ばれるDNAから一部をコピーしたRNAを作成し、そのRNAの配列に基づいてタンパク質を合成する。そのRNAからタンパク質の合成を行う場がリボソームである。
リボソームはタンパク質サブユニットとRNAサブユニットの2つから構成されており、リボソームがRNAと結合した後tRNA-アミノ酸複合体がリボソーム内でペプチド鎖を伸長させる合成反応を触媒する。それだけでなく、このペプチド鎖の翻訳開始や終了、制御や維持もリボソーム自体が行っており、まさにタンパク質合成の場と呼ぶのに相応しい機能を持つ。
(tRNA;翻訳対象のRNA配列に対して結合可能なRNA配列を持ち、特定のアミノ酸と結合している。通常3文字で1つのtRNAが結合し、指定されたアミノ酸をペプチド鎖につなげることで、RNA配列に依存した特異的なペプチド配列が規定される)

以前からこのリボソームは真核生物と細菌などで異なる事が判っている。細菌のリボソーム阻害剤はヒトには効かないため、抗生物質として有効である。この原理を利用した抗生物質としてはカナマイシン、テトラサイクリンなどが挙げられ、更に効果を求める抗生物質の開発にも一役買っている。

今年の化学賞も昨年に引き続き生化学分野からの受賞となった。純化学からの受賞が減っていることは成熟していることの証左とは言え、基礎研究を続ける化学研究者の業績に光が当たる日を楽しみに待ちたい。
149774 submission
サイエンス

染色体末端構造の研究にノーベル医学生理学賞が授与される 10

タレコミ by teratera
teratera 曰く、
2009年度のノーベル医学生理学賞はエリザベス・H・ブラックバーン、キャロル・W・グレイダー、ジャック・W・ショスタクの3氏に贈られると発表された。
受賞理由は『テロメアテロメラーゼによる染色体保護機構の発見』で、真核生物における染色体分裂時の保護機構の研究。

真核生物では染色体が直線状の構造を取るが、この染色体はDNAの二重らせん構造によって構築されている。DNA複製時には一方のDNAを鋳型として5'から3'という一定方向にのみ複製が行われ、数残基の足場が必要なために分裂ごとに数塩基ずつ染色体が短くなる可能性が示唆されていた。
ところが実際には染色体の長さは一定に保たれ、しかも一定配列(TTGGGG)が繰り返されていることから、何らかの機構があると考えられていた。

今回受賞した研究は上記DNA配列の発見とこの機構を実現するテロメラーゼの発見に対して与えられている。細胞が分裂するたびにテロメアは短くなるが生殖細胞ではテロメラーゼによりテロメアが修復される為に長い世代に渡って安定したテロメア構造が維持されている。
一方、このテロメラーゼの活性化を経なかったクローン羊のドリーなどは、テロメア構造が短いままであり、老化現象が早期からみられたと報告された。再生医療にとっても大きな意味を持つ研究である。
同様に癌細胞などでは体細胞でもテロメラーゼが活性化されることで染色体構造が維持されるという報告もあり、再生医療のみならず医学には広く貢献が期待される研究となった。

最新の医学に貢献する研究も最初は生物学の基礎研究からであったことを再認識し、今後の基礎研究の発展に期待したい。
37117 submission
サイエンス

分子生物学の道具:GFPの発見にノーベル化学賞が贈られる 53

タレコミ by teratera
teratera 曰く、
2008年ノーベル化学賞が発表された。今年はgreen fluorescent protein(GFP)の発見・開発に寄与したDr. Osamu ShimomuraとDr. Martin ChalfieそしてDr. Roger Y. Tsienに贈られる。

GFPとはオワンクラゲから分離されたタンパク質で、青色の励起光により緑色の蛍光を発する。生きたままの細胞でも観察することができ、特定のタンパク質と融合させて導入することで、目的のタンパク質の挙動を知ることができる。

GFPの構造を変化させることで他の色を発するものも作られ、同じ細胞内で複数の分子の挙動・分布を同時に観察することもできるようになってきた。またこうした複数の蛍光タンパク質間でエネルギーの移動によるfluorescence resonance energy transfer(FRET)を観察することで、興味のある分子同士が相互作用するか生きたまま観察することすらできる。
生きた細胞をそのまま観察するということが可能となったことから、より実態に近い分子挙動が見られるようになった。分子生物学の発展に大きく貢献した発見・開発と言える。

ノーベル化学賞も、最近は医学生理学賞との分別が難しくなってきた。タレコミ人は生物学を学んだが、もう物理・化学・生物と分け隔てて学ぶ時代ではないのかもしれない。
36871 submission
サイエンス

パピローマウィルス、HIV発見者にノーベル医学・生理学賞が贈られる 5

タレコミ by teratera
teratera 曰く、
ノーベル賞公式サイトの発表によると、子宮頸癌の原因となるヒトパピローマウィルスを発見したDr. Harald zur Hausen、エイズの原因となるHIVを発見したDr. Françoise Barré-Sinoussi、Dr. Luc Montagnierの3者に贈られるとのこと。

共に接触感染により感染が拡大するウィルスである。その実態が明らかになったことにより解析が進められ、感染経路・発症のメカニズムが解明されてきた。
現在では子宮頸癌は定期的な検診により予防可能であり、エイズも発症を遅らせることは可能となっている。

近年のノーベル医学・生理学賞は特に医学に大きな影響を与えた研究が増えている。難病に対する治療手段のきっかけを作ったこれらの研究者に、惜しみない賛辞を贈りたい。
752798 submission
バイオテック

体細胞から万能細胞がつくられる

タレコミ by teratera
teratera 曰く、
朝日新聞の記事によると、京都大学再生医学研究所の山中教授のチームが皮膚細胞から万能細胞をつくりだすことに成功したとのこと。

これまで、万能細胞で機能している遺伝子の一部がOFFにされるために、体細胞は万能細胞ほど分化能を持たないと考えられてきた。
今回の報告では、万能細胞化に必要と考えられる4つの遺伝子を導入・培養することで万能細胞化に成功した。
実際に、つくられた万能細胞から中胚葉系組織である軟骨と外胚葉系組織である神経細胞の分化が確認されており、多分化能を有していることが確認されている。

これまで、万能細胞と言えば胚性幹細胞(ES cell)を指し、文字通り『胚(受精卵)』からつくる必要があったために、その倫理性が問題となっていた。
そのため、体性幹細胞を採取し分化させる方法も検討されていたが、組織ごとに存在すると考えられる体性幹細胞の採取・培養・分化技術の確立が困難であった。
体細胞から万能細胞がつくられるようになったことで、倫理的問題の解消と再生医療技術の発展が期待される。
753180 submission
バイオテック

ノックアウトマウス作製法にノーベル医学生理学賞が授与される

タレコミ by teratera
teratera 曰く、
朝日新聞によると、ノーベル医学生理学賞がマリオ・カペッキ米ユタ大教授(70)、マーチン・エバンス英カーディフ大教授(66)、オリバー・スミシーズ米ノースカロライナ大教授(82)の3氏に贈られる。
マウスの胚性肝細胞(ES細胞)を用いて、特定の遺伝子の機能を消失させたES細胞を作製、そのES細胞を発生させて、最終的に特定の遺伝子の機能を消失させたノックアウトマウスの作製を可能としたことが評価された。

それまでは特定の遺伝子を破壊したモデル生物といえば、酵母やセンチュウ、ショウジョウバエなど無脊椎動物がメインであった。また哺乳類の場合では培養細胞が主な手段となり、個体レベルの解析は困難であった。
ノックアウトマウス作製が可能となったことで、特に遺伝的な疾患に関する研究が著しく進歩した。

また、近年では特定遺伝子を、特定の部位もしくは特定の時期に機能消失させるシステムも構築されつつあり、研究はより個体内での機能研究を指向したものとなってきた。
こうした研究を通じて、遺伝病に対するよりよい薬剤の開発を期待したい。
757235 submission
日記

ノーベル医学生理学賞にRNAi研究者

タレコミ by teratera
teratera 曰く、
日本経済新聞の記事によると、ノーベル医学・生理学賞をスタンフォード大のアンドリュー・Z・ファイア教授とマサチューセッツ大のクレッグ・C・メロー教授が受賞した。受賞理由は『RNA干渉(RNAi) 二重らせん構造のRNAによる沈黙』

RNAiとは短いRNAを人為的に挿入し、特定のタンパク質の合成を阻害する手法。
それまではUV照射などで変異体を作成する必要のあった遺伝学的解析が、RNAiを用いることで網羅的解析も可能となった。ゲノム計画の終了した現在、RNAiによってタンパク質の機能が網羅的に調べられつつある。

もともと、mRNAと相補的な配列(=mRNAと結合しやすい:アンチセンス鎖)の挿入ではタンパク質合成に必要な酵素の結合が阻害され、合成の阻害は予想されていた。受賞者らの功績は、比較対照用に相補的な配列と更に相補的な配列(=mRNAと同じ:センス鎖)を同時に挿入するとタンパク質の合成阻害効率が飛躍的に伸びた点に着目したことだと考えられる。 そこから、単に必要な酵素が結合しにくいだけでなく、そのような状況では積極的にmRNAを破壊する機構が生体には備わっていると結論付けていた。
実際にそのような機構の存在が示されており、現在では研究のみならず医療への応用も期待されている。

RNAiといえば、論文捏造疑惑もおこるくらい競争の熾烈な分野。普段は道具としてしか使わない研究者にも、一度発見の経緯に目を向け『科学の面白さ』を実感してほしいものである。

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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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