29048
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reo 曰く、
今月、宮崎駿監督の最新作「崖の上のポニョ」を公開するスタジオジブリだが、スタジオジブリのサイトに掲載された情報によると、スタジオジブリはジブリ史上 (たぶん) 初めて契約社員のアニメーター (新卒) を募集する (参考:契約社員の募集について。)。契約期間は 2009 年 4 月 1 日から 2011 年 3 月 31 日までの 2 年間。勤務地は愛知県豊田市。スタジオジブリのスタジオといえば東小金井だが、これは豊田市に分室が作られるという事だろうか。
スタジオジブリはこれまで研修生という形で若手を養成、研修期間終了後は正社員として雇用し、小西賢一や安藤雅司といった若い才能を育ててきたが、昨年度は研修生の募集を取りやめた。募集が行われない事はこれまでも長編作品の発表の前年などにあったが、低収入・不安定の代名詞とも言うべき契約社員という形でアニメーターの募集を行うという「退化」が行われた背景にはどういった事があるのだろうか、興味深い。
28469
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reo 曰く、
いささか旧聞となってしまったが、Impress の記事によると、イギリスの Times 誌は 1785 年から 1985 年までの Times 誌の全文を OCR でデジタル化し、日付やキーワードで検索出来る Times Archive を公開した。1785 年からの誌面ということで、フランス革命やアメリカ南北戦争、二度の世界大戦の記事もアーカイブされている。検索結果を閲覧するためには Times Online への登録 (無料) が必要。検索結果はテキストデータとして得られるほか、記事のスキャン画像としてもダウンロードする事が可能 (Full Page で縦横 2000 pixel 程度の解像度、ファイルサイズは 2MB ほど) 。広告や求人情報、お悔やみ、誕生、結婚の欄まで閲覧できる。ただし、労働争議のために新聞の発行が行われなかった 1978/12/1 と 1979/11/12 の情報だけはアーカイブされていないという。利用は私的利用に限定され、商用利用をする場合には別途許諾が必要なようだ。
森薫の「エマ」やサイモン・シンの「暗号解読」にあったような新聞の私事通信欄を使った暗号恋文なども読むことが出来るのだろうか。1985 年以降の記事についても、まもなく公開される予定だという。
28440
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reo 曰く、
AV Watch の記事およびGIGAZINE の記事に詳しいが、社団法人日本映像ソフト協会(JVA)が発表した「私的録画問題に関する当協会の基本的考え方について」(資料:PDF)によると、タイムシフト目的の私的録画 (自分の好きな時間に鑑賞するための録画) は避けられないが、「何らかの損失が」映像制作者に還元されないのは正当ではないそうだ。
この「何らかの損失」には「私的録画によって映像ソフトパッケージの売り上げが減じた事による損益分」などの言葉が入るのだが、皆様ご存じの通り、私的録画による売り上げ減については明確な説明がついていない。しかし JVA は「例え損益がなかったとしても『逸失利益』が発生する」としている。ちなみに逸失利益とはこの場合「私的録画が出来なかったとした場合に、パッケージ販売により当然得られるであろう利益 (得べかりし利益)」のこと。特に「アニメ業界では放送で制作資金を回収出来ず、パッケージ販売による収益で成立しているのだから逸失利益が発生する」としている。しかしそれはビジネスモデルの問題ではないだろうか ?
アニメ大好きタレコミ子的には収益的な問題でアニメ業界が縮小して行く事は望む事ではない。しかし逸失利益がどの程度と見積もられ、それによる補償金がアニメ制作の現場にどのように配分されるのかの説明が不明瞭なままで「逸失利益が発生する」と言われても「はいそうですね」とは頷けない。アダルトアニメのお話で恐縮だが、先月 (株) アニメアンテナ委員会の村上恒一氏がアダルトアニメ会社からの大事なお知らせというエントリーで制作の窮状を訴えている。需要のないアニメは淘汰されるのも必然かもしれないが、視聴者も制作者も幸せになれる道筋というものはないものだろうか。
27333
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reo 曰く、
今年夏の公開が待ち遠しい押井守監督最新作「スカイ・クロラ」の公式サイトに掲載された情報によると、「スカイ・クロラ」に先行して 7/12 から東京・大阪・名古屋・福岡・札幌で「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 2.0」が限定公開される。これは 1995 年に公開された押井守監督作品「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」を全カットフルリニューアル、完全新作 3D シーンの追加、全サウンドフルリニューアル (セリフ・音楽・SE)、スカイウォーカーサウンド 6.1ch 化したもの。Variety Japan の記事によると押井監督は「リニューアルしたいと思ったことは 1 度もないが、『攻殻機動隊』が誤解されていると思ったから。ヒットしていないし、ビデオや DVD で見た人は多いかもしれないが、スクリーンで見た人は少ない。ぜひスクリーンで見てほしいと思った」として「攻殻機動隊 2.0」の制作に踏み切ったとのこと。
現在公開されている映像を見る限りでは、冒頭で少佐がビルから落下するシーンやハッキングされた通訳の電脳をスキャンするシーン (これは元々 3D か ?) などが新たに 3D 化されている模様。その他「アヴァロン」や「イノセンス」でも使われた QUANTEL 社の DOMINO を用いてポストプロダクションが全編に渡って行われているように見える。音響製作は「Mr. インクレディブル」のランディ・トムが担当し、人形使いの声は家弓家正から榊原良子に変更となり、後半の印象ががらりと変わる事が予想される。
余談だが、NHK スペシャル「沸騰都市」のオープニングとエンディングも押井守監修なので、押井守の新作映像に飢えている方は手っ取り早く 6/18 深夜の「沸騰都市」再放送をチェックしてみるといいかも。
27268
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reo 曰く、
HOLLYWOOD NEWSROOM の記事によると、「ポン」「ブロックくずし」などのゲームを生み出したアタリ社の創業者、ノーラン・ブッシュネル氏の自伝的映画 "Atari" の脚本を先週末、米パラマウント・ピクチャーズが購入した。主演はレオナルド・ディカプリオ (Variety Japan の記事、シネマトゥディの記事) 。公開日はまだまだ未定。
1943 年生まれのノーラン・ブッシュネルは 1972 年にアタリ社を創業。「ポン」を発売し大ヒットさせる。続く「ホーム・ポン」「ブレイクアウト (= ブロックくずし)」も大ヒット。この成功を受けて ATARI 2600 の開発に着手。アタリ社全株をワーナー・コミュニケーションズに売却し、この売却による収益で一躍億万長者に上り詰めるが、1978 年にアタリ社を退社。その後各種事業に手をつけるも際だった成功を収めるには至らず、1985 年には破産。現在はレストランとゲームセンターを融合させたサービスを提供する uWink 社の CEO を務めている。2005 年には立命館大学で開催された DIEC 2005 のシンポジウムに招かれ講演を行っている (Impress の記事)。
どうでもいいことだが個人的には、ディカプリオの (33歳とは思えない) 老けっぷりが気になる。
26894
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reo 曰く、
マイコミジャーナルの記事より。Stefan Grothkopp氏は Web ブラウザ上で動く Google 検索 CUI "goosh" を 6/2 にリリースした (6/3 の時点でバージョンは 0.4.4-beta #1) 。Google が提供している各種検索モードを CUI で扱えるという以外のメリットが思い当たらないのだが、こういった対象の絞られた独自シェルを使うと 80 年代映画の「WARGAME」や「TRON」あたりを思い出してわくわくしちゃうタイプの困ったちゃんにはオススメのおもちゃかも。今後、どのように発展していくのかも期待したい。
取り扱い方法は help コマンドでだいたい分かるし、適宜覚書はてな異本あたりに詳しく書かれてあるが、このあたりで触れられていない事をちまちま掻い摘んで行くと、プロンプトに表示されているディレクトリ (デフォルトでは /web) が検索モードを表している事あたりだろうか。マイコミジャーナルの記事では「カレントディレクトリは固定」とあるが、検索モードは web の他に、images, wiki (Wikipedia 検索), news, blogs, feeds, video (Youtube 検索), place (Google maps 検索) があり、検索モード名を入力することでモードを変更する事が出来る。あとは最近のシェルならば補完機能がなくちゃねということで、検索キーワードを入力中に Tab キーを押すと Google Suggest が働いてキーワード候補が補完されること。検索結果のエントリー番号は検索結果の URI のエイリアスになっているので、open, go, in, read コマンドとエントリー番号を組み合わせて使う事が出来たり…などなど。
「面白いけど使い道がないよね。」という話は聞き飽きたので、こんな発展を遂げると面白い的な話題で盛り上がってもらえると幸い。とりあえずパイプがあるといろいろ面白いことになるような気がしないでもないがどうだろう。
26789
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reo 曰く、
エロバレーこと「DEAD OR ALIVE Xtreme Beach Volleyball」などをプロデュースした板垣伴信氏がテクモを7月1日付で退社する事を公表した。それと同時に、テクモを相手取り「DEAD OR ALIVE 4」に関する未払いの成功報酬と慰謝料の支払いを求めた訴訟を5月14日に起こした事も公表した。ちなみにこの発表のあった6月3日は同氏が携わった最後のタイトルである「NINJA GAIDEN 2」の北米での発売日でもある。
板垣伴信氏について、はてなダイアリーのキーワードを紐解くと「毒舌家、ビッグマウスで知られている」とか「セクハラ訴訟を訴えられている」(東京地裁は訴えを棄却) などネガティブな印象を持つところもあるが、当の「DEAD OR ALIVE 4」は発売から約 1 年で全世界累計出荷数 100 万本を達成しており、テクモの 2006 年 12 月期決算説明会資料 (PDF) の 7P にある家庭用ゲームソフト販売数と比較すると「失敗したのに成功報酬を要求」といった話ではなさそうだ。
先月には、小学館の少年サンデーで連載されていた「金色のガッシュ」の作者が今後、小学館の仕事を受ける事はないと自身のブログで表明した事が話題に上ったのも記憶に新しい。企業はクリエイターに対して単に報酬だけでなく、要求される十分な環境を提供することで人材流出を食い止めたり後進の育成、新たな才能の発掘をするのがよろしかろうと個人的には思うが、なかなか難しいのだろうか。
26709
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reo 曰く、
The Commons 拡大中
今年の 1 月、画像共有サイト Flickr は米国議会図書館と協力して The Commons というプロジェクトを発表し、米国議会図書館に所蔵される膨大な写真などの画像を "no known copyright restrictions" という利用ガイドラインの下で公開することを始めた。3 月にはシドニーにある Powerhouse Muserum が、そして先日 5/28 には Brooklyn Muserum がこのプロジェクトに参画。1900 年のパリ万博の写真などもあって (カラーではなくモノクロフィルムに着色したもの) 趣深い。現在、三施設合計 7,000 点あまりの高解像度画像 (最大で 700 万画素ほど) が Flickr にアップされている。
これらの施設に収蔵されていた写真の中には、撮影者の国籍や撮影年月日の問題などが複雑に絡み合って公開するに悩ましい状況にあるものも含まれたが、各種理由のもと、著作権フリーの画像として公開する事に決めた模様。既にパブリックドメインに入っているものもあるが、そうでないものについても施設側に著作権をコントロールする意志がないものであったり、あるいは制限無しの利用を許諾する権利が施設側にあるものという事でそのへんの問題をクリアにしているようだ。しかし肖像権が存在している可能性はあるとのこと (参考:今年1月の@ITの記事) 。
日本でも大学の博物館などが独自にアーカイブを作成し Web で公開している例はあるが自由な利用が出来ないものがほとんどではないだろうか ? また Flickr のタグのようなメタ情報で柔軟な検索が出来る例もあまり聞かない。このあたりに詳しくない素人的発想としては、ユーザーが利用しやすく所蔵している施設側にもメリットのある取り組みが日本でもどんどん行われないものかなとか考えてみたりなんかするのだが、なかなかそうはならないこの現状、どのへんがボトルネックになっているのだろうか。
26581
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reo 曰く、
見た目で絶句させる事に定評のある SONY から未来予感図的デザインのスピーカーが発売される。"Sountina" NSA-PF1 は高さ 1.8 m の細長い円柱形で、下からウーファー部、アンプ部、そしてこの製品を特徴付ける 1 m の有機ガラス管によるツイーターによって構成される。音場が 360 度に広がるという「無指向性スピーカー」、お値段は税込み 105 万円。
SONY でオーディオというとさほど特徴的なプロダクツがなかった印象が強いものの、このごろは 3 ウェイ 4 スピーカーシステムのSS-AR1や、デジタルサラウンドヘッドホンのMDR-DS7000が地道に高い評価を受けているようだ。オーディオ分野に力を入れているようなこのごろのソニーのアレゲな商品、NSA-PF1。広いリビングと有り余る資金の持ち主であるところの皆様、コードに足を引っ掛けて 105 万円をパァにするスリリングなエクスペリメントはいかがでしょう。
26540
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reo 曰く、
これまでも「究極の CG」「魅惑の CG」といったアレゲ、もとい野心的なテーマで研究会を開催してきた情報処理学会 グラフィックスと CAD 研究会ですが、今年の夏の集中研究集会はテーマを「萌え領域と CG」として発表者を絶賛募集中です。ああっ、「『萌える○○』というネタはもう食傷気味なんだよ !」という罵声が聞こえます、ごめんなさい、本当にごめんなさい。
萌えといえば定義が不明瞭な概念ではありますが、コミック、アニメ、ゲームの 3 分野を「萌え市場」として市場調査を行った浜銀総合研究所のプレスリリース (pdf) がこの筋では有名で、近年におけるこれらの 3 分野と CG の密接な関わり合いについては改めて述べるまでもないかと思われます。NII の論文情報ナビゲータや科研費データベースなどで検索すると分かるように、近年これらの分野に関する研究が文理問わず活発に行われておりまして、ここらで一つ合宿形式の研究会でこの分野におけるチャレンジングな萌芽研究やその動向について議論しようというのが趣旨であります。
お盆過ぎの 8/22 ~ 23、涼しげな北海道は小樽の閑静な山奥のホテルにて開催されます。萌え領域の CG 研究に勤しむ皆様、コミケ後の療養を兼ねて緑深き温泉宿で萌え領域の今後について熱く語りませんか ? なお、萌え領域に関する研究以外にも CG 一般分野の発表も同時に募集中です。