elfbin 曰く、
EEtimesに日本のリソグラフィ装置メーカーが危機に直面との記事が掲載されている。半導体製造プロセス微細化の根幹を握るリソグラフィ装置の市場は、長らくニコン、キヤノン、ASMLの3社体制であったが、EUV(Extreme Ultraviolet)リソグラフィ技術が次世代半導体チップの製造に向けて有力となる中、日本メーカーがASMLに大きく遅れを取るようになるとの、野村證券アナリストのレポートに関する記事である。
キヤノンについてはここ2,3年で急速に市場から消えたとも言えるので、事実上ニコンとASMLの対決に関することであるわけだが、ニコンのEUVリソグラフィ開発は遅れが出ており、液浸リソグラフィに経営資源を集中させているという状況がある。
こうした中、記事では、まだ多くの課題が残っているものの、EUVが最も有望な先進技術であることに変わりはなく、2018年には3000億円規模になると予測しており、「少なくとも今後5年間は、ASMLが露光装置の市場を独占するだろう」ということである。
この状況を打開するためには、「国や産業をまたぐ何らかの共同開発スキームを導入する必要がある」ということだが、ASMLが先端リソグラフィ技術の名実共に盟主となるのを止めるのは難しそうだ。