kyousum 曰く、
米Slashdotより。米ZDNetの報道によるとGPL3では、Webサービスにもソース公開義務を付与できるようになるかもしれない。
ソフトウェアを利用してWebサービスを提供すること自体はソフトウェアの「配布」に当たらない。このため、GPLなソフトウェアをWebサービスに使用しても、現在のGPLではソースの公開義務が生じない。
FSFはGPL3では、一部のソフトウェアについては、Webサービスに使用した場合でもソースの公開がされるようにすることを検討しているという。
具体的にはWebサービスの利用者がソフトウェアのソースコードをダウンロードできるようになる「コマンド」がソフトウェアにある場合には、この「コマンド」を削除することを禁じる、ということになるようだ。が、「仮の案であり、こういうことが可能なのかどうか、まだ検討中」(ストールマン)とのこと。
仮にGPL3にこの「コマンド」制が採用されたとしても、こういう「コマンド」を有していない現在のソフトウェアには適用されない。しかし、現状のGPLソフトウェアにこの「コマンド」を追加することはでき、そのソフトウェアがGPL3で再配布されたなら、以後、コマンドを削除することは禁止されることになる。(もちろん、そのソフトェアがGPL3で再配布できるものであることが前提だが。)
GPLは常に「自由を制限することで自由を保障する」という性質を持っていた。GPL3でこの「コマンド」制が採用された場合、ソースを入手したものが「コマンド」を削除する自由が制限されることになる。しかし、Webサービスの利用者がソースコードを入手して再配布や(「コマンド」以外の)改変をすることができるようになり、その点では自由が拡大することになる。
また、同期時によるとSFSはGPL3ではDRMによってGPLなソフトウェアのフリーソフトウェア性が奪われることを防ぐため、バイナリの配布にあたっては、バイナリをDRMに認識させるためのシグネチャー・キーも配布させることを義務づけることも検討しているという。
さらに、FSFはGPL3で、GPLなソフトウェアが自分(自社)のソフトウェア特許を侵害していると主張した者は、そのソフトウェアを再配布する権利を失うようにすることも検討しているようだ。
GPLの外国語の公式訳を認めない方針は継続されるようだ。