Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
中国人のサイバー攻撃 | スラド Submission
[go: Go Back, main page]



パスワードを忘れた? アカウント作成
86031 submission
セキュリティ

中国人のサイバー攻撃 5

タレコミ by taro-nishino
taro-nishino 曰く、

昨今欧米メディアは、中国、ロシア政府によるサイバー攻撃を盛んに取り上げています。私が不思議でならないのは、記者連中の力量ではおそらく実態を見ることは出来ないだろうと思われるのに、あたかも見て来たかのような記事が多いことです。
そして、危惧されるのは、中国と聞けば条件反射的に何かおどおどろしい感慨を持つ日本人が多いことです。
暗号理論やセキュリティで有名なBruce Schneier氏は、政府によって組織化されている方がむしろ安心なんだと主張し、実際は組織化されていないが故に、より悪い状況になるやも知れぬと言って来ました。その一つがChinese Cyber Attacksという記事です。昨年の7月14日のものですが、今読んでも古びていません。こういうものが和訳されていないのを残念だと思いましたので、以下、私訳を載せて置きます。

中国人のサイバー攻撃
 
人気のあるメディアの題材は、中国政府によって組織化された、米国コンピュータ(軍、政治団体)内の不法侵入があり、秘密を盗んでいる、というものである。真実は、もっと複雑なのだ。
 
中国からのハッキングが多いのは確かである。セキュリティを観測している企業が、いつもそれを見ている。
 
これらのハッカーの集団は、中国政府のために働いているのではないように見受けられる。また、中国軍部によって組織化されたのではないようだ。彼等は非常に若く、男性で、愛国的な中国市民であり、自分達が他者の誰よりも優れていることを見せびらかすことに努めている。メディアが米国のネットワークについて語るのが好きであるのと同様に、彼等の攻撃対象もまた、チベット派、台湾派、法輪功、ウイグル派のサイトを含んでいる。
 
ハッカー達は、これを二つの理由からとしている。名声と名誉、そして生計を立てるためである。名声と名誉は、彼等の愛国主義の目的から来る。これらのハッカーの何人かは、中国では英雄である。彼等は、チベット派運動のような反中国勢力、米国のような巨大権力に対する、国の誇りを支持している。
 
そして、金はいくつものの出所から来る。集団は所持しているコンピュータ、マルウェアのサービス、そして、盗んだデータを闇市場で売っている。ハッカーツールとビデオを、動かしたいと思っている人に、Tシャツ、帽子や、その他の商品でさえもウェブサイトで売っている。
 
これは、中国軍部が国内でハッカー集団を冷遇しているとは言っていない。確実に中国政府は、ハッカー活動のリーダー達を知っているし、他の方法を取ることを決めている。彼等はおそらく、これらのハッカー達が盗んだ知識を買っている。また、おそらくは、経験あるハッキング専門家の選ばれた集団から、軍部の組織のために求人し、明らかにハッカー達から学習している。
 
ハッカー達の幾人かは優れている。長年に渡って、ツールと技術の両方で精巧になり、裏で潜んでいる。上手にネットワークを偵察している。私の推測では、国防省は、その問題が実のところ小さい問題だと考えているように思う。
 
そして、国防省は自身にセキュリティの欠陥を発見する。今年の始め、一つのセキュリティ会社が、チベット派組織に対する例を見ない攻撃に注目した。その同じ攻撃が2週間前にも、巨大多国籍防衛請負会社に行われたのだ。
 
ハッカー達もセキュリティの欠陥を蓄積し、2つの理論的対立の上に起こった1999年の紛争の間、ある台湾人ハッカー集団との熱い論争で、一つの中国人集団が、蓄積されたワームの多くをいっせいに解き放つと脅迫したのだ。この脅しは信じないわけにはいかない。
 
何かあるとすれば、これらの集団が中国政府によって買収されていないという事実が問題を悪化させている。中央の政治的な組織化が無いと、彼等はより危険で、より馬鹿げたことをし、更には自らの行動の政治的結果を無視するおそれがある。
 
この点で、彼等は最も無政府主義者のようである。
 
米国政府が、中国人によるハッキングの脅威を、自己のセキュリティを整備する為の一つの刺激として利用していることを私はいいと思っており、そして、それが成功することを願っている。一方で、米国政府には、これらのハッカー集団が中国軍部の意向下で行動していないことを認識し、彼等の行動が中国政府によって公的に認可されているものとして捉えないことを望みたい。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • >記者連中の力量ではおそらく実態を見ることは出来ないだろうと思われる

    まぁその記者の調査能力もまた実態を知ることは容易ではないし,
    中国という名前を聞いた時の日本人の条件反射がどうであるか
    についても統計的に調査するのは容易ではないし・・・

    --
    屍体メモ [windy.cx]
  • すんません。F-35 の記事の方からやってきました。あちらのコメント [srad.jp]につなげるにはオフトピが過ぎるので、こちらで返信させていただきます。別記事へのコメントをこちらに持ってくる失礼をお許しください。

    近年のサイバー戦争記事のいい加減さに憤りを覚えていたので、この和訳は日記に載せると同時に、タレコミもしたのですが、多分採用されないようです。

    訳をいろいろ見直したりしてみたのですが、そもそも僕は中国人のクラッカー集団が政府直属で組織立てられた集団であるとは思ってはいなかったし、「仮に政府からの何らかの関与があったとしても、体系付けられた直轄組織が政府の命令のもとサイバー攻撃を仕掛けているわけではない」と考えている人の方が多いんじゃないかなとか思うんですよね。あくまで個人的な感覚です。

    だから Bruce Schneier 氏が述べていることは僕にとっては「僕がそのように思っていたことについて、彼もそのように思っていると述べている」ことに過ぎないんです。また、Schneier 氏がそう判断するに至った根拠はこれといって提示されていません。というところあたりらへんから、今回のタレコミにつきまして僕は「このままの訳で掲載したら「編集何やってんの」とか叩かれるし、修正するのはいいけどそれはそれでいろいろと微妙だし、何より書かれている内容がすばらしい洞察にあふれているように見えるけど、実はそれほど大したことを言っているのだろうか ?」というあたりで、まあ今日の夜に時間があったらもうちょっと訳の修正とか考えてみて、その上でどうするか決めようかなという状態です。

    他の編集が拾うかもしれませんが、とりあえず僕の感覚としてはそういうことで。あと F-35 の記事を読んだ時、これと taro-nishino さんの記事を並べて掲載したら面白そうだなーとは思いました。

    # って、このタレコミが掲載されたらこのコメントも掲載されるのか :-P

    --
    Hiroki (REO) Kashiwazaki
    • わざわざ、編集者さんの事情をご説明いただき、有難うございました。
      得に、タレコミとして採用されないことに憤りを持っているわけではございませんので、
      ご安心ください。

      >Schneier氏がそう判断するに至った根拠はこれといって提示されていません。

      Schneier氏のプロフィールを見ればお分かりの通り、彼は国防省にもいたことがあり、しかも、
      私は、氏のSkeinのPerlへの移植である、Digest::Skeinに微力ながら少しだけ関係したことが
      あり、氏と少し文通して、この人はええ加減なことは言わない人であると思いました。勿論、内部
      事情をそのままブログに載せるわけにはいかないし、あまりにもテクニカルに偏るので、根拠を
      書いていないのだと解釈しています。

      また、REOさんのように、中国政府が関与していないことを冷静に判断している人が多ければ、
      それに越したことはないのですが、近頃の欧米メディアの報道には何とか政府関与していると
      言いたいだけの記事を見るにつけ、そしてそのまま垂れ流す日本において、決して洗脳されな
      い人はそれ程多くはないのではないかと危惧して、私訳を載せた次第です。
      ですから、不適当であるならば、採用には及びません。

      親コメント
      • by Anonymous Coward
        reoに何言っても無駄だよ。
  • by Anonymous Coward on 2009年04月20日 7時32分 (#1551734)

    そして、危惧されるのは、中国と聞けば条件反射的に何かおどおどろしい感慨を持つ日本人が多いことです。

    そりゃそうでしょう。一党独裁で言論統制が行われ、自国民を大量虐殺するような国だし、暴力デモがあったのもそんなに前の話じゃない。
    日本人に限らず、世界中でこういう感情を持たれてると思います。

typodupeerror

あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

読み込み中...