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一手一手、少しづつ – Telegraph
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一手一手、少しづつ

一手一手、少しづつ

VerdictDay8日目

―ヴァルキューレ警察学校、体育館―

カツンッカツンッカツンッカツンッカツンッ…

サン「…………」

カツンッ!!

トオル「礼ッ!!!(ビシッ)」

アイアンハンマー隊員たち「「「!!(ビシッ)」」」

アンビル隊員たち「「「!!(ビシッ)」」」

ファーネス隊員たち「「「!!(ビシッ)」」」

トオル「直れッ!!!」

アイアンハンマー隊員たち「「「……(バッ)」」」

アンビル隊員たち「「「……(バッ)」」」

ファーネス隊員たち「「「……(バッ)」」」

ベル(凄い気合の入りよう…)

サン「お、お疲れさまです。アビドスよりご足労いただきありがとうございます」

トオル「お気になさらず。首領殿のご用命とあらば、どこへでも」

サン(あぁ~この堅い感じ……お仕事してる時のトオル君…)

ベル「張り切ってますね、トオル?」

トオル「そんなことはない。ただ……」

ベル「ただ……?」

トオル「張り合いのない連中を相手にするのに少々飽き飽きしていた」

サン「申し訳ありません……貴女にはどうしてもラスカ君を見ていていただきたかったものですから…」

トオル「いえ、首領殿が謝られることではありません」

サン「息抜き……なんて浮ついた思いで臨むものではありませんが、本作戦に励んでいただければと思います」

トオル「もちろんです」

サン「………」

アスモ「さ、サン様~…!」

パタパタパタパタ…

サン「!」

アスモ「み、ミレニアム侵攻作戦特別部隊…!全員集合しました!」

サン「…………(ジッ)」

アスモ「さ、サン様…?」

サン「あっ……すみません、確認していただけです」

アスモ「ぜ、全員把握しているんですか…?」

サン「?はい、もちろんですよ。ヴァーディクターズの首領たる者、みなさんの顔と名前はしっかり憶えていますよ」

ヴァーディクターズ構成員たち「「「さ、サン様…(キュ~ン)」」」

サン「では、みなさんお集りいただいたということで、本作戦の概要を説明させていただきますね」

サン「本作戦、ミレニアムに侵攻するということでみなさんに通知しましたが、実のところ戦闘しない可能性もあります」

アスモ「?」

サン「と言うのも、まず始めにミレニアムに対して警告を出します。こちらの要請に応じ、『銃狩り』に協力していただけると言うのなら部隊を展開しない……9割強有り得ない事態だと思っておりますが」

元駱駝小隊のアイアンハンマー隊員「ミレニアムからの協力が得られなかったら?」

サン「その場合は武力行使です。ミレニアムタワーの最上階、セミナーの本部を白夜の主砲で打ち抜きます」

トオル「…………ほぉ?」

サン「とは言え……協力を断られたからと言って直ちに主砲を叩き込む訳ではありません。セミナー本部攻撃は、あくまでセミナーを機能不全にするという目的しかありませんから、避難するくらいの時間は差し上げます」

サン「ただみなさんには、協力を拒絶されたと同時にミレニアム自治区に侵攻していただきます。一般市民、戦闘意志のない生徒には決して攻撃せず銃の没収のみに留めること。これは厳守です。いいですね?みなさん」

ヴァーディクターズ構成員たち「「「はいっ!!」」」

サン「○○自治区検問よりマモ君の兵器群と共に、ファーネス隊に先陣を切っていただきます」

ファーネス隊員たち「「「了解ッ!」」」

サン「後続はミレニアム侵攻部隊です」

ミレニアム侵攻部隊員たち「「「はい!」」」

サン「兵器群、ファーネス隊、ミレニアム侵攻部隊、この三部隊を主軸に侵攻します。アイアンハンマー隊とアンビル隊はセミナー保安部と『メイド部』の相手をしていただきます。セミナー保安部はあまり強くないようですし、『メイド部』の方も厄介な相手はコールサインを与えられている五名程度です」

アンビル隊員たち「「「了解ッ!」」」

アイアンハンマー隊員たち「「了解ッ!」」

トオル「………」

サン「トオル君。貴女もですよ」

トオル「………なに?オレは美甘(みかも)ネルの相手じゃないのか?」

サン「美甘ネル君はミレニアムサイエンススクールで最も強く手強い生徒です。私が相手をいたします」

トオル「……………了解だ」

サン「臍を曲げないでください………ミレニアムも、キヴォトスの例に漏れず皆が銃を所持しています。しかしながら、学園の特色上大半の生徒が鉄火場慣れしていません。詰まるところ、ほぼ全ての生徒が脅威にはなり得ません。ですが、油断なさらないようお願いいたします。鉄火場慣れしていない。なれど、彼女たちには優れた技術力があります。その技術力を活かした『作品』は、見方によっては本人たち以上に脅威になります。みなさんもよく知る、黒鳥(くろとり)マモ君のように…………努々お忘れなきよう」

サン「………」

サン「明日より移動を開始いたします。みなさん、準備を怠らないように。以上」

ヴァーディクターズ構成員たち「「「了解ッッッ!!!」」」

サン(あとはアザル君と連絡を取りベストな機を伺いましょう…)

━━━━━━━

―レニアム自治区、校区境―

アザル「……さてと………どうやって潜り込もっかな~……普通に入ったんじゃ怪しすぎるし、怪我も何もないとか尚更……」

アザル「………」

アザル「…………」

アザル「よっしゃ、いいこと思いついた。大事なのは『あたしがヴァーディクターズと敵対している』っていうポーズ……!目撃者がいてくれればいいんだよね。検問の子たちは孔金(こうかね)アザルを知らない。あたしがバイクで検問を突っ切れば、あの子たちは撃ってくるハズ。銃持ってるし、止めなきゃだからね」

アザル「後はあたしが撃たれてケガをした現場でも誰かに見せられれば、あたしは『ヴァーディクターズに攻撃された可哀そうな子』になる………ミレニアムなら監視カメラの類もあるだろうから、直接の目撃者がいなくても……」

アザル「そうと決まれば……まず傷を作ろっか……」

カチャカチャン

チャキッ…

アザル「…………(パクッ)」

アザル「………」

パァンッ!!

アザル「っ!?う゛う゛う゛う゛う゛う゛っ!!!」

アザル(痛ったぁ~!?!?そりゃそうだよね~戦車や装甲車の装甲貫くための弾丸だもんねぇ……!!)

アザル「フーッ…!!フーッ…!!」

アザル「………(カチャ)」

パンパンパンパァンッ!!

アザル「~~~~~ッ!!!!!」

ボタボタボタ…

アザル「へっ……へへっ…!(カポッ)」

ブロンッ!!

━━━━━

━━━━

━━━

━━

―ミレニアム自治区、検問付近―

ネル「…………」

ネル「ま~だいんのかあいつら……うちの自治区の中じゃねぇからあんま強くも言えねぇしよ……(ガシガシ)」

ネル(ヴァーディクターズも今んところちょっかい掛けて来ねぇし……先生の手伝いしに行く……かぁ?)

ネル「は゛ぁ゛~……」

猫目のヴァーディクターズ検問官「――――ッ!!!」

ネル「あ?」

山羊角のヴァーディクターズ検問官「――――――――ッ!!」

ネル「何騒いでんだあいつら……」

山羊角のヴァーディクターズ検問官「おい、止まれ!止まれ――ッ!!!」

ブロロロロロロロロロロッ!!

山羊角のヴァーディクターズ検問官「あいつどんどん加速して来てるぞ…!!」

猫目のヴァーディクターズ検問官「仕方ない!(カチャ)」

山羊角のヴァーディクターズ検問官「タイヤだ!タイヤを撃つんだ!!」

ネル「マジか!?」

タタタタタタタタンッ!!

パァアンッ!!

バイク乗りの少女「っ!?(グラッ…)」

ガギャギャギャギャギャギャギャッ……!ガダンッ!!!

黒い天使羽のヴァーディクターズ検問官「!いけませんわ…!」

ネル(やべぇ!投げ出されちまったぞ…!)

ネル「間に合えっ!(ダッ)」

ダッダッダッダッダッダッダッ!!!

ネル「うっ……!!(パシッ)」

ズザザザザッ……

ネル「ふぃー……おい、しっかりしろ!おい…!」

バイク乗りの少女「…………」

ネル「…………(ギロッ)」

猫目のヴァーディクターズ検問官「うっ…!?」

ネル「随分と手荒じゃねぇかよアァ?」

猫目のヴァーディクターズ検問官「………美甘ネル…だよね?そいつをこっちに引き渡して貰えるかな?」

ネル「断る。こいつ怪我人だぞ?」

猫目のヴァーディクターズ検問官「治療はこちらで行う」

ネル「てめぇらみてぇな過激な連中どう信用すんだよ。うちなら設備もあるし、てめぇらよりこいつを正確に治療してやれる……渡す理由がねぇ」

猫目のヴァーディクターズ検問官「…………」

ジャリッ…

ネル「オイ!それ以上近付いてみろ?うちの自治区だ!てめぇら全員『掃除』してやるよ!!」

猫目のヴァーディクターズ検問官「………くっ…!」

ネル「…………」

ダッダッダッダッダッダッダッ!!

猫目のヴァーディクターズ検問官「はぁ~……やっちゃったぁ………こんなんじゃサン様に怒られるよぉ……」

山羊角のヴァーディクターズ検問官「……やっちゃったもんはしょうがないよ…」

黒い天使羽のヴァーディクターズ検問官「叱責される時は、三人一緒ですわよ……」

猫目のヴァーディクターズ検問官「…………叱責で済めばいいなぁ…………はぁあ~……」

━━━━━━━

―ミレニアム自治区―

ダッダッダッダッダッダッダッ!

ネル「……そうだ。怪我人だ!左腕が特にひでぇ怪我だ!医学部の連中に手術室と、ICU一個空けといてくれユウカ!」

ユウカ『わかったわ……ヴァーディクターズ……なんて酷いことを……ネル先輩、その怪我した子は?』

ズザッ!

ネル「そういや顔確認してなかったな……(ガポッ)」

ネル「…………」

ユウカ『ネル先輩?』

ネル「見覚えがある……見覚えがあんだけど………誰か思い出せねぇ。お前も後で顔確認してくれ」

ユウカ『へっ?』

ネル「確かミレニアムの生徒だったと思う……」

ユウカ『わ、わかった……くれぐれも、怪我人に負担かけないようにお願いしますね!』

ネル「わぁってるって…じゃあな」

プツッ

ネル「………何かで見た気がすんだよな……(ダッ)」

ダッダッダッダッダッダッダッ!!

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