結成、レジスタンス!!
VerdictDay5日目―◇×自治区、河川敷―
ケガをしたトリニティ生徒「はぁ………はぁ………」
ブロロロロロロロッ!!
ケガをしたトリニティ生徒「っ!?」
キィイッ!!
ルキ「よっ!!」
ケガをしたトリニティ生徒「る、ルキさん………(ハッ)っ!!(カチャ)」
ルキ「よっと………いやいや、なぁんかいそいそと走ってるのを見かけちゃってね~」
ケガをしたトリニティ生徒「こ、来ないでください!!」
ルキ「なぁ~に?どうしたの?」
ケガをしたトリニティ生徒「………っ!!る、ルキさんも……私を傷付けるんですよね!?知ってますよ……天降(あもる)サンに加担した人だって…!」
ルキ「そ……っかぁ。じゃ、先生と一緒にいたのかな?」
コツッコツッコツッ
ケガをしたトリニティ生徒「こ、来ないでくださいってば!!」
ルキ「…………大丈夫だよ。あたしは、○○(ケガをしたトリニティ生徒)ちゃんのこと、傷付けたりなんかしないよ?その銃さえ、こっちに渡してくれたらね」
ケガをしたトリニティ生徒「それをどうやって信用するんですか…!これ渡しちゃったら……無防備になって、何もできなくなるじゃないですか!」
ルキ(マシンピストル………9mmかな?ルキなら仮に当たっても大丈夫……か)
ルキ「うんうんそうだよねそうだよねぇ~………(パッ)」
ガランガランッ!
ケガをしたトリニティ生徒「っ!?」
ルキ「ほら、お姉さん丸腰だよ?はんずあっぷはんずあっぷ~☆」
コツッ…
ケガをしたトリニティ生徒「………っ!(カチャ)」
ルキ「○○ちゃんは良い子だもんね~……いくらなんでも、丸腰の相手撃ったりしないもんね?」
コツッ…
ケガをしたトリニティ生徒「…………」
ルキ「…………」
コツッ…
ケガをしたトリニティ生徒「~~~~っ!!!(プルプル)」
ルキ「いいよ~そのまま~……」
コツッ…
ケガをしたトリニティ生徒「…………(ソッ)」
ルキ「(ガバッ)それ!はい、捕まえた~!!(ギュウ)」
ケガをしたトリニティ生徒「……………(グスッ)」
ルキ「大丈夫だよ~落ち着いて~(ナデナデ)」
ケガをしたトリニティ生徒「ル゛キ゛さ゛ぁ゛ん゛……!!」
ルキ「(ナデナデ)だいじょぶ大丈夫……あたしは君を傷付けたりしないから………これ預かるよ(パシッ)」
ケガをしたトリニティ生徒「ルキさん………私怖いんです…!もう誰も信じられなくて……!!」
ルキ「うんうん…(ゴソッ)」
ケガをしたトリニティ生徒「ルキさぁあん……えぐっ…お願いです………ウソだって言ってください…!私たちの味方だよって……言゛っ゛て゛く゛た゛さ゛い゛……!!」
ルキ「一旦落ち着こっか。ほら、ハンカチ嗅いで…(ソッ)」
ケガをしたトリニティ生徒「…………(スンスン)」
ルキ「甘くて優しい香りで、リラックスできそうでしょ?」
ケガをしたトリニティ生徒「………はぃ……とても………ふわふわして……(フラッ)」
ルキ「おっととぉ……」
ケガをしたトリニティ生徒「………すぅ……すぅ……」
ルキ「おぉ……我ながら凄いね……あたしってひょっとして天才か…?」
ルキ「あっそうだ。この睡眠薬、イレニア君が欲しがってたんだ………効果は問題なしって感じかな?」
ケガをしたトリニティ生徒「すぅ……すぅ……」
ルキ「よいしょっと…………安全なとこ行こっか」
コツッ…コツッ…コツッ…コツッ…コツッ…
ブロンッ!!
ブロロロロロロロロロロッ!!
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―▽◇自治区、セーフハウス―
カヤ「ふぁあ……あら、おはようございます先生」
“おはようカヤ。元気?”
カヤ「元気ではありますが、まぁ気分は最悪ですね。こんな状況ですし」
“そっか”
カヤ「?」
ユキノ「遅いぞ、カヤ元防衛室長。あんたで最後だ」
カヤ「え?なにかありましたっけ?」
クルミ「いや?単にあんたが一番遅く起きて来たってだけ」
コノカ「そういえば、昨夜ちょっと騒がしくなったのに、カヤ元防衛室長だけは起きなかったっすね」
カヤ「な、なんですか!」
ニコ「まぁまぁ……それより、先生からお話があるそうですよ?」
カヤ「はい?」
“………みんなごめんね。朝から集まってもらっちゃって”
“話って言っても、まずはみんなに確認しておきたいことがあるんだ”
ヒフミ「確認したいこと……ですか?」
“うん……みんなはさ、どうしたい?”
ハナコ「どうしたいと言うのは……ヴァーディクターズに対してですか?」
“うん。みんなは、ヴァーティクターズに対してどうしたい?”
“ヴァーティクターズの銃規制に応じる?それとも、反抗する?”
“みんなの本音を聞かせてほしい”
カヤ「大人なんですから、貴方/貴女が私たちに言うこと利かせればむぐっ!?」
オトギ「ちょっと黙ってなよ」
カヤ「むぐぐーっ!!!」
オトギ「擽ったいてぇ~」
“………どうかな?私は、みんなの意志を尊重したい。みんなの背中を押したい”
一同「「「…………」」」
ヒフミ「わ、私は…!」
ヒフミ「私は……戦います!私は……私たちの『青春』を取り戻したいです!青春を奪われ続けた、謳歌することができなかった人たちがいるのも事実なんだなと思いますし、可哀そうだなと思います……でも…!」
ヒフミ「それでも、私は、私たちの日常を邪魔されたくなんてありません!私の言っていることは……もしかしたら、一般論で言えば悪なのかもしれません。それでも、私は自分が正しいと思ったことをしたいです…!」
“ヒフミ……”
アズサ「私もヒフミと同意見。彼女たちは青春を果たせていなかったのかも知れない。だけど、それは私たちの青春を奪っていい理由にはならない。私は戦う、先生」
ハナコ「そうですね……私もお二人と同じです♡」
“そっか……イロハは?”
イロハ「私はもちろん戦います。そして、イブキを泣かせたツケを絶対に払わせます(ゴゴゴ)」
コノカ(コワ~……)
“マシロたちは?”
マシロ「私たち正義実現委員会も戦います!そして、制圧されてしまった学園を取り戻すんです!」
“SRTやヴァルキューレのみんなは?”
ユキノ「もちろん武器を取る。どんな理由があるにせよ、テロはテロだ。SRTの生徒として、見過ごす訳には行かない」
クルミ「一応言っておくけど、今のはFOX小隊の総意だからね!」
ユキノ「………わかっている」
ミヤコ「私も………私も戦います。どうしてアスモがあぁなってしまったのか、それが知りたいです。もちろん、小隊員も一蓮托生です」
サキ「そうだな、よく言ってくれたミヤコ。一人で~なんて言おうものなら引っ叩いてた」
“…………コノカは?”
コノカ「もちろんやるに決まってるっすよ~。トオルの野郎に、仮はしっかり返すっすから」
ガラッ!
“!”
ツルギ「せん……せぇ………私も……戦います」
“ツルギ!”
マシロ「ツルギ委員長!!」
ツルギ「すまないマシロ。面倒を掛けさせた…」
マシロ「そんな!面倒だなんて…!」
“ムリはしないでね、ツルギ”
ツルギ「はいっ!!」
“ルミとレイジョは、どうするの?”
レイジョ「私はルミ会長の意向に従うまでです」
ルミ「山海経取り戻したいし、キサキも心配だし、もちろん戦うよ~せんせ」
“……………”
サクラコ「先生。私たちも戦います。サンちゃんの暴走を、友人として私は止めなければなりません」
ヒナタ「わ、私もお手伝いします…!サンちゃんとは………昔から馴染みですので…!」
マリー「私も……みなさまの平穏のために…!」
シミコ「私たちももちろん協力しますよ!ですよね!?」
ウイ「ぅへ゛え゛っ!?あぁ……はい…」
“うん………うん、みんなの想いはわかったよ。私は、全力でみんなの背中を押すよ!”
コノカ「ヴァーティクターズの侵略に反発するレジスタンス結成!って訳っすね!」
カヤ(えぇ~~~~~????)
クルミ「レジスタンス……かっこいいじゃない!」
ハナコ「では!ここはひとつ、レジスタンスでは“締まらない”ので、名前を決めましょう!」
ヒフミ「な、名前ですか!?」
ルミ「へぇ~いいじゃん。名前は大事だよね」
一同「「「「うむ……」」」」
カヤ「………ジャンブル・ロック…(ボソッ)」
ニコ「何か言いました?カヤ元防衛室長……」
カヤ「ジャンブル・ロックですよ……ある映像作品のサブタイトルに付いてたものですが、意味は……」
ハナコ「『寄せ集めの原石達が掻き鳴らすロック』……という意味で、その映像作品の監督は付けられてましたね」
カヤ「今の私たちにこの上ないくらいピッタリじゃないですか。色んな自治区の、寄せ集め」
クルミ「へぇ~。受け売りとは言えいいセンスしてんのね」
カヤ「私を何だと思ってるんですか?」
“ジャンブル・ロックか……”
“…………”
“うん、いいと思うよ”
カヤ「じゃあ決まりですね(ムフンッ)」
コノカ「じゃあ名付け親ですし、カヤ元防衛室長をリーダーとして担ぎ上げるっすか」
カヤ「やめていただけません?」
カヤ「と言うか、みなさんその“元”防衛室長と呼ぶのも、やめていただけません?イライラします」
ユキノ「すまない、カヤ元防衛室長」
カヤ「カァ~~~~~!!!」
ハナコ「ではまず、今後の方針を決めていきましょう♪」
コノカ「提案っつーか、やんなきゃいけないのは捕まってる人たちの解放っすよね。うちも局長捕まっちゃってますし」
イロハ「どの自治区を解放していくか、作戦諸々慎重に考えましょう」
コハル「…………」
ヒフミ「……コハルちゃん?」
コハル「!な、なにヒフミ…!」
ヒフミ「大丈夫……ですか?元気がないような……」
コハル「大丈夫…!平気……だから…」
ツルギ「………(ジッ)」
“………ツルギ?”
ツルギ「少し……体を動かしてきてもよろしいでしょうか……」
ハナコ「ずっと寝たきりでしたから。あまり無茶はなさらないよう」
ツルギ「………あぁ…」