政府が物価高対策として推奨する「おこめ券」に対し、配布を担う地方自治体で反発が相次いでいる。発行・郵送に経費や手間がかかるためで、配布を見送る自治体が続出。既存のおこめ券は全国農業協同組合連合会(JA全農)などが発行していることから、自民党農水族の鈴木憲和農林水産相による「利益誘導ではないか」との批判まで上がり、浸透するかは見通せない。 【ひと目でわかる】想定される「おこめ券」配布の仕組み ■支援方法は自治体の判断 政府は令和7年度補正予算案で自治体が自由に使える「重点支援地方交付金」を拡充し、2兆円を計上した。うち4千億円を食料品価格上昇に対応する特別枠として確保、1人3千円程度を支援する。支援方法は自治体の判断に委ねられ、おこめ券や電子クーポンなどの活用が想定される。 おこめ券は鈴木氏の肝煎りで、11月21日の記者会見では「思うようにお米を買えない人が心置きなく十分な量を購入してもらえ