2001年にグーグルは日本支社を設立した。当時日本では、今でいうガラケーだが、携帯電話でインターネットにつなぐということが世界に先駆けて普通のことになっていた。グーグルが初の海外オフィスを日本に置いたのは、モバイルデバイスの未来の可能性を見据えたグーグルが、自社の検索エンジンの技術を日本の携帯電話会社に採用してほしかったからだ。ラリー・ペイジ氏ら創業者が何度も来日して、NTTドコモとKDDIには標準の検索エンジンとして採用されることになった。 一方で、ヤフーのモバイルへの取り組みは世界的にスローだった。さすがに日本ではその後ソフトバンクの携帯電話事業とがっちり組むなどの戦略を打ったが、この当時の動きはまだのんびりしたものだった。PCの世界で大成功しただけに、新しいデバイスへの感度が鈍くなっていたのかもしれない。対するグーグルはPCの世界では後発だっただけに、次に伸びるモバイルの分野に相当な